今年もいろいろなところへ出かけた。当初は,忙しくてあまり出かけられないと想定していた。だが,ふりかえってみると,なんだかんだで結構出かけていることがわかった。学部時代のように,週末のたびにちょこちょこと出かけることはなくなり,出張(経費)で太平洋ベルトを移動するか,そうでなければ予算をかけて,遠方にどかんと旅行にでかける1年だった。
時系列順でふりかえる2024鉄道旅
1月
松山(帰省)
帰省していた松山から帰って来た。いつも通り,鉄路で,予讃線特急「しおかぜ」と新幹線とを乗り継いで戻った。
松山駅は,その後(9月)リニューアルされ,高架駅となった。したがって,ここで見た松山駅をもって,地上駅の姿は見納めとなった。
川崎(用事)
研究関連の用事で川崎(神奈川県)へ。たしか,東海道新幹線を新横浜で降りて,横浜線と京浜東北・根岸線で行った。現地の同席者の話だと,品川まで行って,東海道線を下るルートでも所要時間はほとんど変わらなかったらしい。
日帰りでしかも駅近くでの用事だったから,寄り道せず直行直帰だった。
2月
XXX①(就活)
就活の用事で出かけた。日帰り。場所・手段などはひみつ。
3月
徳島(学会)
学会のため徳島へ。名古屋からの最短ルートは,神戸(三宮)あたりから淡路島経由で高速バスとなる。が,前泊のため,これといって急ぐ理由はなかった。少々遠回りではあるが,帰省で使い慣れた「名古屋→新幹線→岡山→瀬戸大橋線(快速マリンライナー)→高松→高徳線『うずしお』→徳島」のルートで往復した。
このときは,ザックへカメラを入れて行った。ちょうど,暇な時間でホテル周辺を散歩するついでに,写真も撮って来た。春本番といった陽気で,いい気分だった。
Walking along a riverside in Tokushima city
九州周遊
学会から帰ったのも束の間,3月後半には,年度代わりの休みをつかって,九州へ出かけた。「ぐるっと九州きっぷ」という,JR九州地区の在来線・新幹線が乗り放題(ただし,特急券は別途必要)のきっぷで,3日間,九州北部を周遊した。
大阪①(研究)
月末にはさらに,大阪へ出張。これは,昨年からつづけて行っているところ。おかげで,名古屋⇔新大阪間の新幹線にはすっかり慣れてしまった。
4月~7月
この時期は例年どおり学会もなかった。また,就活もひと段落していた。後輩の面倒をみたり,論文の修正をしたりで,名古屋にこもっていた。学部時代の自分からみれば,これだけ居所をうごかなかったのは(コロナ禍をのぞいて)異例中の異例である。
8月
東北周遊
4か月以上のブランクを経て,盆休み明けに,ようやく出かけた。場所は東北地方。仙台まで(帰りは福島から)の往復には新幹線をつかい,東北地方は「青春18きっぷ」で旅した。
旅行記は,計13本の記事にまとめた。まだ,「まとめ」記事はつくっていない。リンクを順に貼っておくので,年末年始のお休みにどうぞ。
初日:名古屋→品川→仙台(常磐線経由)
初日は,名古屋から品川まで新幹線で移動。品川で新幹線を降りるのはこのときがはじめて。
ひねくれているので,仙台へは,新幹線でなくて,常磐線特急「ひたち」で向かった。ただ,実際乗りとおしてみると,品川と仙台を直通するお客さんは,ほとんどいなさそうだった。つまり,わたしのようなひねくれ者は,「ひたち」のターゲットではない,ということだ(あたりまえか)。
2日目:仙台→女川→鳴子温泉
2日目は,仙台から仙石東北ライン経由で港町・女川へ。
女川からは,温泉地・鳴子温泉(宮城県大崎市)へ。陸羽東線は,鳴子温泉から先,新庄への区間が運休となっている。もしかすると,このまま復旧されないかもしれない。。。はたしてどうなるか。鳴子温泉では温泉宿で一泊。めずらしく旅行らしい旅行。
夏の東北鉄道旅(4) 石巻線・陸羽東線|女川→小牛田→鳴子温泉
3日目:鳴子温泉→北上→大曲→盛岡
鳴子温泉で朝ゆったり過ごすため,新幹線ワープを活用。一気に一ノ関までワープし,北上へは東北本線で北上した。
夏の東北鉄道旅(5) 時刻表の愉しみ~東北本線を新幹線でワープ|鳴子温泉→北上
新幹線ワープで生み出した時間をつかって,北上から,北上線・田沢湖線をぐるっとまわって,盛岡まで旅した。田沢湖線は,新在共用区間で,E6系「こまち」も走る。「こまち」優先のダイヤで,普通列車は相当少ない。時刻表とにらめっこしながら,隙間を縫うようにしてはしる普通列車をのりつげる旅程を見出した。
4日目:盛岡→釜石→宮古→盛岡
3日目~5日目と盛岡に連泊。4日目は,盛岡から太平洋側に出て,また盛岡まで戻ってくるルートをたどった。このルートで,3つのローカル線をのりつぶした。釜石線・リアス線はともかくとして,最後の山田線はとんでもない秘境路線だった。前日の強行日程と飲酒ですっかり参ってしまった。。
夏の東北鉄道旅(7) 釜石線快速「はまゆり」の旅|盛岡→釜石
5日目:盛岡→一ノ関→気仙沼→一ノ関→福島
この日から,東北を南下し始めた。一ノ関で降りて,大船渡線に寄り道。気仙沼へいってBRTを見てきた。
夏の東北鉄道旅 (10) 大船渡線に乗ってBRTを見に行く|盛岡→一ノ関⇔気仙沼
気仙沼から一ノ関へ戻り,ここからひたすら東北本線701系を乗り継ぎ,仙台・福島へと南下した。ひさびさの長時間ロングシート乗りとおしだった。
6日目:福島→東京→名古屋
最終日は,福島をゆっくり出発して,「やまびこ」で東京へ。予定より1日早く切り上げて,予算が余っていたので,東京から名古屋へは,「こだま」のグリーンに乗ってみた。贅沢だけども,それ以上に勉強になった時間だった。
東海道新幹線「こだま」グリーン車 乗車記|東京→名古屋|夏の東北鉄道旅(番外編)
オマケ:東京駅,E7系
上記の新幹線のりつぎ待ちの時間をつかって,東京駅で新幹線を駅撮り。E7系は,現役の新幹線でいちばんカッコいいと思っています。
Most Favorite Shinkansen train (Tokyo sta., 2024 – summer)
9月
関西(旅行?)
上旬。8月の東北旅で1回分余った「青春18きっぷ」で,日帰りでなんばへ行った。といっても,なんばへ出かけるこが目的ではなかった。関西地区の未乗路線に乗りつつ,現実逃避するのが目的だった。青春18きっぷによるなんばまでの経路は
名古屋→(東海道線)→京都→(奈良線)→木津→(学研都市線・東西線)→尼崎→(東海道線)→大阪→(大阪環状線)→新今宮
だった。奈良線では,国鉄型の205系が走っていた。途中の観光地の最寄り駅に停まる普通列車に充当されていた。観光客で混んでいたので,先行する221系「みやこ路快速」に乗車した。京都・奈良あたりは,インバウンドの外国人でごった返していた。コロナ禍のときの閑散ぶりがもはや懐かしい。
新今宮では,一旦駅を出て,堺筋をなんばまで,電気街を散策しながら歩いた。
帰りは,もう18きっぷの元はとったので,近鉄特急「ひのとり」レギュラーシートで帰名した。いまふりかえると,実に気まぐれな旅だった。
なお,このときに発売された「青春18きっぷ」をもって,「指定期間内であれば,5回分を自由な日・人数でつかえる」ルールが終了し,x日連続利用のみとなった(x=3もしくは5)。この旅では,4日分を連続で利用し,1日分を余した。こういう使い方は,現在の「青春18きっぷ」ではできなくなっている。
大阪②(研究)
3月以来6カ月ぶり2度目の出張。めちゃくちゃ暑かった。。。帰りの新幹線ホームで自由席の列に並んでいると,夕方なのに熱風が吹いてきてすっかり参ったことを覚えている。
東京(集中講義)+XXX②
下旬。4泊5日の比較的長い出張。行先は東京だったので,手段は新幹線。宿泊地と講義先との間で,毎日東京メトロに乗った。首都圏で地下鉄に乗ると,名古屋が「だだっ広い田舎」であることを実感する。
なお,このときは,東京へ出てきたついでに,就活関連でこっそり延長戦。どこへ行ったかは内緒である。
10月
XXX③(就活)
2月・9月以来,3度目のXXX。ただし,場所は異なる。
11月
なし
12月
大阪③(研究)
今年最後は,やはり大阪(3回目)。すっかり慣れてしまって,直行直帰。
出張に慣れてすっかり義務的に
以上のように,ことしの鉄道旅の多くは,研究もしくは就職活動にかかる出張だった。
大学生になってから現在にいたるまで,おでかけというのは,本来「楽しい」「非日常」のものだった。出張も,広義の「おでかけ」である。
それゆえ,修士のころは,出張も非日常で楽しかった。空き時間をつかって,いろいろ寄り道したり,気になる店へ行ってみたりしていた。
とはいえ,こういった義務的なおでかけでは,どこか気を張っていなければならないのも事実。最近では,出張に慣れてしまった。そのせいか,徐々に出張の「非日常」さは失われていき,「気を張る」ことだけを感じるようになった。出張は,徐々に「義務的」な仕事の延長線上になった。
それに,研究でやらなければならないことが指数的にふえていったので,出張先で「早くかえって作業をつづけたい」と思うようにもなった。
ゆえに,日帰りの出張では,寄り道せず直帰するのがふつうになった。泊りがけであっても,やたらめったらうろつくことはなくて,ホテルでだらっとしたり,宿のまわりの簡単な散策だけで終えることが多かった。
とはいえ…
まあ,そうはいっても,出張で出かけて違う土地の空気を吸うだけでも,リフレッシュにはなる。つまり,「現実逃避」としては,旅行とかわらず,あいかわらず有意義である(自分のふところが痛まないことも大きい)。
なにより,デスクを離れることで,タスクに追われてばかりの「動物的」状態から,「人間」へと戻れる。客観的な視点を取り戻せる。要するに,こういう無駄な時間・やることが無い時間こそが,人間が人間でいることを支えているのだ。
来年度も,心身のみずみずしさを保つために,ぶらっとどこかへでかけていきたい。
(2025年へつづく)
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