ガンガン乗り継げ!18きっぷ最速移動を目指す旅(後編)【岡山→松山】

記事内に広告が含まれています。

名古屋からはるばる目指すは四国・松山。

飛行機や新幹線・特急列車を使わずに、できるだけ速く移動する「青春18きっぷ」の旅。

今回の記事はその後編。

岡山から瀬戸内海を瀬戸大橋で越えて、四国は松山を目指す。

前編(名古屋~岡山)をまだ読んでない方は
こちらからどうぞ!

岡山から松山への鉄路はいたって単純。
瀬戸大橋を渡ると、あとは予讃線をひたすら西へ進むだけ。

西へ進むだけ、所要時間は「5時間」。

「快速」列車を乗り継いで、一路松山を目指す。
いったい名古屋から何時間でたどり着けるのだろうか?

岡山~松山

岡山駅到着は12:38。

山陽本線を相生から進んできた普通列車は
なんとか定刻通りに到着してくれた。

大混雑だったが座れたので特に疲れていない。

岡山到着に一息つきたいところだが、岡山での乗り継ぎはわずか4分。

果たして・・・間に合うのだろうか?

岡山での乗り継ぎ

12:42 快速マリンライナー 31号高松行き

山陽本線普通列車から、四国方面のマリンライナーへ乗り継ぎ。

マリンライナーは、岡山から四国(高松・坂出)方面へ向かう快速列車。

日中は毎時3本(30分間隔)の高頻度運転だから、乗り遅れてもすぐに次の列車がくる。

したがって、マリンライナーのことだけを考えれば乗り換えに焦ることはないのだが・・・

問題は坂出より先の予讃線。

_ _

乗車予定のマリンライナー31号は、坂出に13:20到着。

そして13:30に坂出を出発する、松山行きの快速サンポートになんとしても乗り継ぎたかった。

もし坂出で13:30発の快速サンポートを逃すと,松山到着が1時間30分遅くなってしまう。

岡山での30分が、松山に着く頃には
3倍の時間差になってしまうのだ。

「最速移動をする旅」にとって、この1時間30分はあまりにも致命的。。。

_ _

そんなことを前日自宅で考えていたので、山陽本線113系を降りたらすぐに四国方面の列車が発着する7・8番ホームへ。

階段を駆け上がり(エスカレーターより速い)、中央改札を横目にコンコースを早足で移動。

また階段を一段飛ばしで駆け下りて、7番ホーム。
113系到着からおよそ2分30秒。

間に合った・・・ホッ

マリンライナーは7番線に入線していた。

先ほど「四国方面の7・8番線」と紹介したが、8番線からは主に特急列車が出発する。

しおかぜ」「南風はJR四国の看板列車。
岡山駅8番線からは、結構な頻度で四国の特急列車が発着する。

あの発車標にあるしおかぜに乗れば、松山まで3時間で着けるのだが・・・今回は18きっぷなので乗れない。

おすすめ: 東海道新幹線と8600系しおかぜでのんびり帰省

と、こんなことを考えていて
ふと腕時計を見ると、発車時刻を数分過ぎている。

「あんなに急いで来たのに!何で出発しないの・・・」

駅員さんの放送が入った。

接続する伯備線特急「やくも」の岡山到着が数分遅れております。「やくも」からお乗り換えのお客様をお待ちし、お乗り換えが完了次第の発車となります・・・

なるほど、伯備線を待ってるのか、それは仕方ない。

岡山駅からは、多方面に線路が延びている都合
接続待ち合わせで遅れることも結構ある。

ときには特急列車が新幹線を待たせる・・・なんてことも起こったりする!(数分だけ)

マリンライナーで瀬戸大橋を渡る!

「やくも」からの乗りかえも終了した模様。

数分遅れてマリンライナーは出発した。

坂出でののりかえが若干心配ではあるが、まあ瀬戸大橋に入るまでに回復できると思う。

マリンライナーといえば、見所は瀬戸大橋。

上り(→岡山行き)は、自由席が先頭になるから
いつも運転席の後ろでへばりついて見てるんだけど、

下り(→高松行き)は
先頭車両がグリーン車&指定席のダブルデッカーになっている。

だから下りに乗るときは
後ろの方の車両に乗って、横窓から瀬戸内海を眺めることにしている。

今日は横窓からでも、穏やかな瀬戸内海をじゅうぶんに楽しめる。良い天気だ。

瀬戸大橋は、もう何回渡ったか数え切れないくらい通ったけれど

毎回、瀬戸内海には感動する。

実家が愛媛にあるので
「帰ってきたなあ・・・」という懐かしさもあるし、純粋に「小島と穏やかな海が織りなす景色の美しさへの感動」もある。

これは別日の写真、上りのしおかぜから撮影した。

予讃線の鉄道橋と、本四高速が合流していくところ。
左側に見える一面の青色は、何度見ても絶景。

四国へ来るためには、必ず海を跨がなければならない。
面倒ではあるけれども、毎回景色を楽しめるから全然かまわない。むしろ贅沢

快速サンポート南風リレー号「松山」行き

岡山駅での遅れをしっかり回復。

1分遅れまで縮めて坂出駅に到着。

次の列車に乗る前にトイレを済ませておく。

以前の記事で書いたが、基本的にJR四国内の普通列車(一部快速列車も)にはトイレがついていない

長距離の普通列車の場合
交換駅、乗務員交代駅で長時間停車するからトイレに行けないことはないが
やはり乗車の前には一度行っておいた方が賢明だと思う。

坂出駅の、コンコースから高くなっているトイレで用を足し
ホームへ戻る。

次の列車は:13:30発 快速サンポート南風リレー号松山行き

「快速」と名前をつけられているが、快速運転は始発の高松から乗車する坂出駅まで。
つまり坂出から松山まで、各駅停車になる。

というか、高松から松山までのほとんどの区間を「各駅停車」で運転するから
もはや「普通列車」である。

運転区間は「高松→松山」という、超長距離列車。

高松出発は13:13。
終点の松山到着は17:52。

坂出からの乗車だと、終点まで乗り通して4時間22分

なかなかヘビーな普通列車だ(いや、一応快速列車というべきか・・・?)

おすすめ: 【5時間超】山陰特急スーパーおき5号乗車記|鳥取→新山口

とはいうものの
途中の多度津、観音寺、今治などで10分近くの停車がある。

観音寺と今治で列車番号が変わる
127M 快速サンポート→(観音寺)→
4549M 普通→(今治)→
549M 普通→(松山)

したがって、旅客案内は「松山行き」ではあるものの
実質3本の列車が接続をまとめられて1本で運転されている、と思った方がいいのかもしれない。

僕みたいな18きっぷ乗車の客には、その方が乗り換えの必要がなくなってありがたい。

予讃線【坂出→観音寺】

「快速」という名の普通列車は、のんびりと各駅に停まっていく。

坂出での乗車が多かったけど、一応ボックスシートに座れた。

ぼんやりと窓の外を眺めながら、姫路で買ったお昼ごはんの残りを食べる。

しおかぜ・いしづちの連結・分割駅である宇多津(瀬戸大橋線が分岐する)に停車。

今日は12月30日。年末年始やお盆・GWだけ見られる「8両編成のしおかぜ」が、分割をせずに単独で宇多津駅を出発していくようすが見られた。

こういう繁忙期では、いつもは「しおかぜ」に併結される「いしづち」は、8600系が代走で単独運転する。

関連記事: 栄光のトップナンバー「1M・1D」を背負う特急列車は?

いつものダイヤと同じように、8600系「いしづち」も高松へ出発していった。

高松方面から乗ってきたと思われる乗客がたくさん下車していった。

そのあと多度津に停車。

多度津ではこの列車の名前にもある「南風リレー」が行われる。

13:44に多度津に到着し、後続の南風11号(高知行き)が3分あとに多度津に入線する。

多度津で琴平・阿波池田・高知方面へ向かう土讃線と、観音寺・伊予西条・松山方面へ向かう予讃線が分岐する。

多度津でも多くの下車があり、高知行きの南風や、そのあとに出発する琴平行きの普通列車へ乗りかえる人が多かった。

混雑を見せていた車内も、ようやく落ち着いてきた。

ボックスシートも空席ができた。

多度津から観音寺までの区間は、予讃線でも指折りの絶景区間。

今にも海へ落っこちてしまいそうな、海岸すれすれを列車が走る。

先ほど瀬戸大橋で見た海が、今度はすぐ真横に見えている!
思わず見とれてしまった。綺麗だ・・・

海側のロングシートで外国人観光客が
わざわざ窓の方へぐるっと身体をよじって写真を撮影している。そのくらい綺麗。

予讃線【観音寺→松山】

観音寺に到着。定刻14:25。

観音寺駅出発時刻は14:42。

そういえば観音寺に着く前に、2両編成で運転していた快速サンポートの

前車両と後ろ車両の扉を、車掌が閉めていた。

どうやら観音寺から前側1両のみの運転(ワンマン運転)になるようだ。乗務員も交代するみたい。

そんなわけで乗客は1両目に集まり、
再び前側の車両は賑わいを取り戻した。

僕は一度、観音寺駅を出る。

駅の外にあるトイレに行って、セブンイレブンでお菓子を買った。

観音寺駅前には、トイレ・コンビニがしっかり備わっている。
18きっぱーはぜひとも利用したい。

「ワンマン」運転となった7000系2両編成(後ろ1両しめきり)

車内へ戻る。ボックスシートが空いていなかったから、イチバン運転席に近い優先座席に腰をおろす。

ロングシートの切れ端のように、2人分が優先座席になっているが
どう見ても優先座席を使うような人はいなかったので、座らせてもらった。

観音寺で乗務員が交代。ワンマン運転になる・・・はず?だが運転席には2人の乗務員がいる。

年配の人が運転席の外、若い人が運転席。

どういうことだろう?と様子を伺っていると、会話の感じからこの2人が「指導する上司と運転する新人」という関係だとわかった。

年配のベテラン風乗務員は、左腕に「指導員」の文字が入った、JR四国色(水色)の腕章を身につけている。

新人(といっても、そこまで若くはないみたいだ)の方は、出発の準備を整え始めた。そろそろ出発時刻だ。

多分この指導の目的は、「ワンマン運転の業務を一通りこなせるか」みたいなことだろう。

指導される運転士は、ひとつひとつの動作を指呼でしっかり行っていく。

ドアを閉めて、出発。

7000系はVVVFを唸らせながら、線路を進み始めた。

多客期だからだろうか、川之江駅で交換する予定の
特急列車がなかなか来ない。

指導員と運転士は「しおかぜが何分か持っとるけんなあ・・・」と話している。

「持っとる(持っている)」とは、おそらく遅れのことだろう。

なるほど、運転士たちは「遅れを持っている」なんて表現するんだな。

定刻より遅れて対向の上り列車「しおかぜ20号」が到着。

8両編成の8000系アンパンマン列車は、なかなか見応えがある。

流線型の顔の先頭車に描かれたアンパンマンが、なんというか、面白い(突撃してきそうだ)

信号が変わり川之江駅を出発。
川之江はもう愛媛県のまち。

松山がようやく近づいてきた。

その後、指導教官は伊予三島で降りていった。

新居浜・伊予西条で大勢が下車して、ボックスシートに空きができた。
優先座席からボックスシートへ。

車窓には石鎚山が見えてきた。
麓には「石鎚山(いしづちやま)駅」がある。

そのあとも小さな駅に律儀にひとつずつ停車。

坂出から3時間5分、今治に到着。

ここで後続の「しおかぜ」に接続するため、10分以上停車。

伊予三島からひとりで運転してきた運転士はここで交代。

列車はふたたび車掌と運転士が2人体制で乗務する。
観音寺から今治まで、ずっと繋いできた後ろの車両を再び解放。

観音寺で分割しなかったのは、今治からの増加する乗客に対応するためだったのだ。

川之江で上りの「しおかぜ」が遅延していたが、今日は全体的にダイヤが遅れているようだ。

後続の松山行き「しおかぜ15号」も、予定よりも5分ほど遅れて到着した。

数人が普通列車へ乗り換えてきた。

しおかぜの追い抜きを待って、こちらの普通列車も数分遅れて松山へ出発。

今治から松山は普通列車で1時間ほど。

夕陽が瀬戸内海に沈んでいくのを眺めながら、北条の海辺を走る。

松山到着!11時間で到着。

17:52、定刻通り松山に到着した。

馴染みの車両たちが松山運転所で休んでいる。

改札の主張が強い。
(四国新幹線・・・)

長かったようで、あっという間にも感じた今回の旅。

朝金山駅を出発したのが6:55だから、

名古屋→松山の所要時間は

10時間57分!

ほぼ11時間で来られた。

速いか、遅いかは
読者の皆さんの考え方次第?

まとめ:名古屋→松山11時間

「青春18きっぷ」と「時刻表」を駆使して

2,830円、11時間

で名古屋~松山を移動することができた。

ちなみに新幹線と特急列車を乗り継いで行くと、所要時間はおよそ5時間弱

参考: ガラガラの東海道新幹線としおかぜを乗り継いで帰省した

かかる金額は運賃と特急券で1万5000円くらい。

後者の方が速くて快適なのは間違いない!けど、時間のある鉄道好きな大学生である僕は前者(18きっぷ)でも全然苦じゃないし楽しい。

2,800円で名古屋~松山を移動できるなんて、素晴らしいことだ。

学生である今、体力と時間だけはある。

鈍行の旅も、悪くない。

関連記事

四国管内の特急列車に乗りまくる

JR四国管内の特急列車が乗り放題の「夏休み四国満喫きっぷ」を使った,四国内周遊旅の記録。

【名車両に乗ろう】特急列車自由席乗り放題!夏休み四国満喫きっぷの旅

岡山⇔松山をバスで移動するなら

松山から岡山へ昼行高速バス「マドンナエクスプレス」乗車記

タイトルとURLをコピーしました