「夏休み四国満喫きっぷ」の旅
JR四国全線 及び
土佐くろしお鉄道・阿佐海岸鉄道
そしてJR四国バスまで乗り放題,
さらに特急列車自由席も乗り放題,
そして利用期間は4日間.
特急乗り放題&全線乗り降り自由という,
これ以上ない豪華な特典が4日間使えて,
価格は13000円.
JR四国ツアーのコスパ最強のフリーきっぷで,四国の鉄道を縦横無尽に乗り回す旅の記録をまとめた.
きっぷのルール
「四国満喫きっぷ」はJR四国ツアーが発売している企画きっぷ.今回利用したのは「夏休み」Ver. だったが,今秋は「食欲の秋」Ver. が発売されている.以下では,四国満喫きっぷに共通の大まかなルールを書いておく.
利用日数・期間
連続4日間有効
括弧書きで書いたところが重要で,好きな4日間,ではなく,利用期間に必ず土休日が含まれていなければならない.
僕の場合は,利用開始日を2019/9/22(日)として,連続4日間(~9/25)利用した.
また,きっぷが利用できる期間は,
シーズン毎に異なるが(“夏休み”,”食欲の秋”,”GW”など)
発売開始から1~2週間後から翌月末まで
というイメージでOK.
たとえば”食欲の秋四国満喫きっぷ”であれば
※ご出発日の1ヶ月前から6日前まで受付けます
※2019年11月27日ご出発分まで発売します
青春18きっぷと同じような日数だ.
また,期間の下に書いてある注意書き(※)の通り,受付期間・発売期間も決められている.ある程度利用する期間の計画を立ててからの購入がおすすめ.
路線
土佐くろしお鉄道
阿佐海岸鉄道
JR四国路線バス(大栃線・久万高原線,高速バスは乗車不可)
上記路線を走る,特急列車及び普通列車の普通車自由席が乗り降り自由.
JR四国はもちろん全線フリー,乗り降り自由.
加えて青春18きっぷでは乗車できない,第3セクター線の「土佐くろしお鉄道」及び「阿佐海岸鉄道」にも乗車することができる.
注意が必要なルール
もし,指定席及びグリーン車に乗る場合には,乗車券代わりの四国満喫きっぷにプラスして,通常の指定席特急券・グリーン券が必要となる.
四国から岡山方面への瀬戸大橋線は,宇多津=児島間はJR四国の管轄であり,四国満喫きっぷで乗車することができる.しかし,児島より先はJR西日本の区間となり,四国満喫きっぷの対象外.通常の乗車券(+特急列車の場合は特急券)が必要となる.
四国から本州方面へ帰るときや,本州から四国へやってくるときには注意が必要だ.忘れずに追加のきっぷを用意しておこう.
先ほどの児島=岡山間から,高松方面への寝台特急「サンライズ瀬戸」は,きっぷの対象外.きっぷが有効な高松=児島間でも,通常の乗車券・特急券(寝台券)が必要となる.
きっぷの利用を開始したあとは,遅延・運休が発生しても払い戻しを受けられない.あくまでも企画きっぷであることを忘れないように.
満喫きっぷの買い方
1日目の記事に簡単にまとめてあるので,そちらを参考に.
基本的流れは以下.
- JR四国ツアーへWeb会員登録
- 会員ログイン後,該当きっぷのページへ
- 購入フォームへ必要事項を入力
- 書留で送られてくるきっぷを受け取る(送料無料!)
旅の概要
松山から始まり,
予讃線松山~宇和島を除く
ほぼすべての区間に乗車した.
JRだけでなく,土佐くろしお鉄道・阿佐海岸鉄道も乗り放題なのが,四国満喫きっぷの強み.うまく計画を立てれば4日間での全線完乗もできる.
4日間の行程
1日目:松山→高松→徳島(⇔海部⇔甲浦)
朝の松山駅からさっそく8000系「いしづち」に乗って,予讃線を東へ.宇多津から予讃線高松方面を進み,終点高松まで.高松ではさぬきうどんに舌鼓.
午後からはN2000系「うずしお」にて徳島へ,そのあとは徳島南東部に延びる牟岐線を往復.牟岐線の終点海部からは,たった3駅しかない「阿佐海岸鉄道・阿佐東線」にて甲浦へ.
2日目:徳島(⇔鳴門)→阿波池田→高知
短い鳴門線に乗って鳴門公園周辺を散策.
午後からは徳島ラーメンを食べてから,徳島線キハ185系特急「剣山」にて阿波池田へ.風光明媚な吉野川を見ながら到着した阿波池田からは,土讃線2000系特急「南風」にて高知へ.カーブの多い土讃線を振り子で駆け抜けるのは爽快!
高知での夜はひろめ市場にて,カツオのたたきを堪能.
3日目:高知→窪川→宇和島=宿毛→高知
土讃線高知駅から2000系特急「しまんと」にて窪川へ.窪川から予土線に入り,四国唯一の新幹線 鉄道ホビートレインで四万十川沿いをのんびり宇和島へ.
宇和島からは,宿毛へのバスを活用.鉄道空白地帯を路線バスでうまく移動した.
3日目最後は宿毛から高知へ.今度は特急「あしずり」で.
4日目:高知→奈半利→後免→児島(→岡山→高知)
最終日,高知県東部の路線・土佐くろしお鉄道ごめんなはり線を乗破.阪神タイガース応援列車のインパクトが強烈!
旅の終わりは,後免から岡山まで特急「南風」を利用.岡山からは新幹線で帰った.
乗車した特急列車
- 予讃線「いしづち10号」
松山→高松(8000系) - 高徳線「うずしお13号」
高松→徳島(N2000系) - 徳島線「剣山7号」
徳島→阿波池田(キハ185系) - 土讃線「南風15号」
阿波池田→高知(2000系) - 土讃線「しまんと1号」
高知→窪川(2000系) - 土讃線「あしずり12号」
中村→高知(2000系) - 土讃線「南風12号」
後免→児島(→岡山)(2000系)
(いずれも自由席)
今回の旅で最もお世話になったのは,2000系気動車.この車両が奏でる豪快なエンジン音と振り子が好きで,何度乗っても飽きなかった.
9月末からいよいよ新型気動車2700系の運用が,本格的に始まった.2000系の運用は徐々に減っていくことが予想される.2000系が現役バリバリの間にじっくり乗り回せて本当によかった.
まとめ:行こうよ四国
関東甲信越・東海北陸・北日本からは,ちょっと遠く感じる四国.
でも,四国には乗って楽しい車両,眺めて楽しい車窓がいっぱい詰まっている.鉄道ファンにはたまらない世界初の振り子式気動車特急や四国の未来を担う最新型の特急電車,旅情溢れる単行ワンマンカーなど,バラエティに富んだ車両も四国鉄道旅の見所.
玄関口・高松へは,東京・東海からの寝台特急「サンライズ瀬戸」が運行されている.寝台特急で四国に上陸して,翌朝から四国の各地をフリーきっぷで自由気ままに巡る・・・なんてこともできる.
もちろん岡山へ新幹線で行って,そこから瀬戸大橋を渡って高松へ「快速マリンライナー」でサクッと移動することだってできる.
連休がとれたら,お得なフリーきっぷで四国へどうぞ.