乗車区間延長&往復割引のコンボでJR乗車券を安く買う|きっぷの勉強

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年末年始。
ぼちぼち帰省のきっぷをとることにしました。

基本的に帰省は往復とも鉄道です。
はるばる新幹線と特急を乗り継いで実家へ。

いかんせん遠いので、正規運賃で往復すると
それなりのお金がかかっちゃいます。

JRのきっぷのルールをうまく活用して、
少しでも安くきっぷを買いたい!

そこで今回は「往復割引」を紹介します。

「目的地よりも先まで乗車券を買う」ことで
正規運賃よりも安く乗車券を買える場合があります。

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往復割引とは?

JRの長距離往復乗車券に適用される割引のことです。

JRの乗車券には「片道・連続・往復」の3種類がありますが、往復割引は「往復」乗車券に適用されます。

割引率=片道運賃を1割引

往復割引の割引率は

片道運賃1割引

です。

例)
東京⇔岡山【往復】乗車券

東京岡山間:正規運賃(片道) ¥10,480
0.9倍(1割引)して
¥10,480×0.9 = ¥9,430(端数切り捨て)
この1割引運賃を2倍すると
往復割引乗車券の値段
¥9,430×2 = ¥18,860
が計算できます。

ざっくり計算式は
{正規運賃(片道)×0.9}×2=往復乗車券料金
です。

計算時には10円未満の端数は切り捨てます

片道600㌔で適用

結構お得な感じがする往復割引ですが、適用条件は

片道600km以上の往復乗車券

に限ります。

東京から600km以上だと、こんな感じ。

片道601km以上というのは、東京発の場合は、東海道・山陽新幹線で西明石以西、東北新幹線で二戸以北、秋田新幹線で大曲以北です。したがって、東京−姫路や、東京−八戸、東京−秋田などは往復割引が適用されます。東京−大阪は往復割引適用にはなりません。

JRの往復割引の価格と計算方法、有効期間、途中下車のルール|格安旅行研究所

ちなみに名古屋からだと

東海道山陽新幹線は徳山以西
東北新幹線は福島以北
上越新幹線は長岡以北

が往復割引の適用区間です。

※上で紹介した区間は新幹線の場合です。
在来線の駅を含めればもう少し細かくなります。

適用期間

往復割引は適用期間が決まっていて、以下に示す日数以内に乗車券を往復利用しなければなりません。

片道601km~800km 片道5日×2=10日
801km~1000km 12日
1001km~1200km 14日
1201km~1400km 16日
1401km~1600km 18日

 

特急券は割引されない

往復割引が適用されるのは
「運賃=乗車券」だけ

です。

新幹線や特急列車を利用する場合に「特急券」の往復割引はありません。

【名古屋~松山】をJRで往復する場合

ここまででざっくりと紹介してきた
往復割引を実際に使うと
それだけでも運賃が結構安くなります。

ですが、往復割引は窓口で購入しても
しかるべき区間(片道600㌔以上)であればマルスによって自動的に適用されます。

往復割引が本当にオトクなのは
片道600kmに微妙に足りない区間

この区間の乗車券は「目的地より先までの乗車券を買う」ことで

乗車する区間をふつうに買うよりも安くなるんです。

そんな例として
名古屋⇔松山【往復】乗車券
を紹介します。

あとちょっと足りない→乗車区間延長

JR東海の名古屋駅から新幹線で岡山まで、岡山からは予讃線特急「しおかぜ」で松山まで乗車する場合の往復乗車券を買いたいとします。

この場合、名古屋~松山間の
運賃計算距離は[581㌔]

600㌔未満であと20km弱、往復割引適用距離には足りないのです。

ここで予讃線の松山から先へ目を向けてみましょう。

市坪→北伊予→伊予横田→鳥ノ木→伊予市→向井原→(内子線方面)伊予大平→伊予中山→・・・
向井原から予讃線海周りなら→高野川→伊予上灘→下灘→・・・

今回は内子線方面で運賃計算距離を考えることにします。

 

往復割引を適用させるためには、名古屋からの運賃計算距離が600㌔を0.1㌔でも上回ればいいわけなので

松山より向こう(宇和島側)の駅を一つひとつ探っていきます。

先ほど紹介した内子線(方面)の駅、
名古屋からの運賃計算距離は以下。

向井原 595.4㌔
伊予大平 598.2㌔
伊予中山 605.6㌔
伊予立川 612.3㌔

距離計算:Yahoo!乗換案内

Yahoo!乗換案内で、名古屋→(各駅)で検索した結果なので多少ズレがあるかもしれませんが・・・

伊予中山以遠だと600㌔を超えるので、往復割引が適用されるのです!

僕がマルスで実際に発行したときは

名古屋→伊予大平 ×(通常運賃)
名古屋→伊予中山 ○(往復割引)

だったので、Yahoo!乗換案内も結構正確なのかも?(侮れません)

(運賃計算キロは、会社を跨いだり新幹線と在来線の並行区間が含まれると計算が面倒・・・また気が向いたら確認してみます)

正規運賃よりも安くなる

「名古屋→伊予中山で往復割引が適用されるのはわかったけれど、名古屋~伊予中山で買ってしまうと割高にならないの?」

それでは乗車券の料金を計算してみます。

松山まで普通に買った場合
と伊予中山まで延長した場合

運賃はこんな感じ。片道だと普通に買う方が当然、安いですが

なんと、
往復乗車券になると
伊予中山まで延長で1,340円も安くなりました!

たかが1,340円ですが、
10回往復すれば13,400円。

知ってるのと知らないのでは大違い。

学割を効かせるともっと安い

僕みたいな学生の人は、これをうまく活用すれば
正規料金から3割近く割安で乗車券を買えます。

学割は片道101㌔以上で、片道の運賃が2割引になる割引制度です。

学校で「学校学生生徒旅客運賃割引証」いわゆる「学割証」を発行して、必要事項を記入。

きっぷを買うときに「学割でお願いします」と
駅員さんや窓口の方に伝えれば学割にしてくれます。

乗車券より短い区間乗車はOK

「復学割」の文字。「復割」は往復割引が効いている証拠

ということで実際に「名古屋⇔伊予中山」という往復乗車券でJRを利用することになりますが、

乗車券区間より短い区間の乗車はOKです。

今回紹介した場合だと目的地は「松山」
乗車券区間より手前から乗車&下車することになりますが、別に問題はありません。

余談:松山駅のみどりの窓口で教えてくれた

このウラ技(というと語弊がありますが)は、松山駅で名古屋までのきっぷを買うとき

みどりの窓口のJR四国の方が教えてくれました。

松山から名古屋まで往復・学割でお願いします

すると窓口の方が

名古屋まで往復だと伊予中山から買った方が安いんですよ~、こちらでそのように発行しますね

こんな感じで向こうの方が勝手にマルスでやってくれました。

少しでも安く切符を売ってくれる姿勢が嬉しかったですね~。

 

ちなみに今回紹介したきっぷの発券は、
ある程度知識のある方(たとえばJRの窓口員など)でなければ

乗車区間そのままを伝えてしまうと、往復割引がギリギリ適用されない距離で(素直に)発行してくれます。

 

往復割引を利かせて安くしたい場合は、自分でその旨を伝えましょう

僕が大学の旅行センターで発行してもらったときは、「往復割引が適用される距離まで延長してください」ということを伝えました。参考までに。

まとめ:往復割引をうまく使うべし

今回は名古屋⇔松山を例にとって説明しましたが

往復割引を利かせると正規料金より安くなる

区間は他にもいくつかあると思います。

長距離をJRで移動するときは調べてみてください。

目安としては580km~600kmぐらいです(それ以上長距離or短距離だと普通に発行する方が安い)

往復割引について参考になるサイト・資料

僕が普段利用しているサイト・資料を紹介します。

「JR時刻表(大判)」・・・後ろの方の「きっぷあれこれ」には、JRのきっぷのすべてが掲載されています。勉強になります!

 

Yahoo!乗換案内」・・・運賃だけでなく、だいたいの営業キロまでわかるのが超絶便利。

きっぷあれこれ>割引乗車券:JR東日本」・・・JR東日本のホームページに往復乗車券についての規則が見やすく紹介されています。ページ内のリンクから、他の割引についても見ることができます。

JR時刻表はきっぷについて勉強ができて
さらにシーズンごとのお得なきっぷ情報もたくさん掲載されています。

鉄道が好きな方は1冊手元に置いておくと、楽しいですよ。

JR時刻表を読んでわかった,紙の時刻表のいいところ
紙の時刻表には,インターネット検索では読み取りづらい情報が,たくさん詰まっています.
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