【朗報】引退かと思われたキハ283系が石北本線へ転用!

根室本線・石勝線の特急「おおぞら」から引退したキハ283系。

これにともない,定期の特急列車の運用から完全に離脱していた。

このまま引退か,と思っていたのだが・・・

このたびのプレスリリースにて,石北本線の特急列車への転用が正式に発表された。

まさかの転用。びっくりしたが,とても嬉しい報せだ。

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JR北海道キハ283系が石北本線へ転用

キハ183,キハ281などの運行終了

2022年度中の運行終了がきまった,キハ183系「大雪」(2020年2月,石北本線遠軽駅にて)

2022年7月13日,JR北海道からプレスリリースとして,3車両の運行終了が発表された。

  1. キハ183系定期運行終了(2022年度中)[1]
  2. 「ノースレインボーエクスプレス」車両の運行終了(2023年春)[1]
  3. キハ281系車両の定期運行終了(2022年9月)[2]

[1] JR北海道プレスリリース「~キハ183系車両の運行終了~キハ183系車両で運転する特急列車に乗ろう!」,2022年7月13日付

[2] JR北海道プレスリリース「~28年間ありがとう~キハ281系車両ラストラン」,2022年7月13日付

「キハ283系の転用」はかなりのビッグニュースだったが,

これら3車種がほとんど同時期に運行終了するのも,鉄道ファンにとってはなかなかのニュースだろう。

キハ183系は2022年度中,ノースレインボーエクスプレスは2023年春,キハ281系については2022年9月をもって引退となる。

上記のプレスリリースにもあるように,いずれの車両においても,引退イベントが企画されているようだ。

キハ281系のラストラン

「スーパー北斗」として活躍してきたキハ281系(2020年2月,函館駅にて撮影)

キハ281系については,プレスリリースの題目通り,ラストランが予定されている。ラストランは,定期運用終了後の10月の2日間限定(22日(土),23日(日))で,登場時の名称である「スーパー北斗」として札幌⇔函館間を走るものとなっている。全車指定席(グリーン車1両)で,途中停車駅は東室蘭のみ。

このラストランでは,試作車である「キハ281-900号」をふくむ堂々の8両編成で運転する予定らしい。この車両は,ラストランに向け,8月下旬ごろから登場当時の塗装およびロゴマークに変更される模様。

このように,キハ281系のラストランは,その高速走行で魅了されたであろう鉄道ファンを,最後まで喜ばせるような,「マニア向け」のラストランとなっている。

キハ183系ラストラン

石北本線から旭川駅に入線したキハ183系「大雪」(2020年2月,旭川駅にて)

一方,キハ183系については,「いまこそ輝け!北のキハ183系」と銘打ったキャンペーンが展開される模様。

こちらは,イベント列車の運行予定は未定となっているが,

特設ページが開設されており,今後はこのページに新しい情報が掲載されるようだ。

「いまこそ輝け!北のキハ183系」キャンペーン専用ホームページ

引退する車両たちの後継車両

「北斗」:キハ281系→キハ261系

キハ281系は,現在,道内の主力として活躍中のキハ261系に置き換えられる。

「北斗」としてすでに活躍中のキハ261系1000番台

「スーパー北斗」として札幌⇔函館間 3時間切りを達成した,輝かしい栄光をもつキハ281系は,これにて全車引退となる。

こちらの置き換えについては,「JR北海道グループ中期経営計画2023」において,既に発表されていた(”札幌ー函館間の特急北斗(現行281系,261系)をオール261系化“との記載あり)。したがって,JR北海道にとっては「予定通り」の置き換えとなる。

キハ261系1000番台の増備が予定通り進んだことから,この度の置き換えに至ったものと思われる。

これで,石勝線・根室本線の特急「とかち」「おおぞら」につづいて,函館本線の特急「北斗」も「オール261系」となる。

複数線区で同じ車両が使われるのは,鉄道ファンにとってはちょっと面白くないことだが,キハ261系がそれだけ費用対効果に優れているのだろう。運用上も,同じ車両の方が負担が少なく,効率がいいに決まっている(JR東海の運行する東海道新幹線がその最たる例)。

ちなみに,キハ261系1000番台は,2006年から現在まで製造・増備が続いていたが,この度の「北斗」281系置き換え車両をもって,増備が終了する模様。

石北本線系統:キハ183系→キハ283系

石北本線の特急「大雪」「オホーツク」として活躍してきたキハ183系は,キハ283系に置き換えられる。

置き換えられる側のキハ183系は,素人目にみても老朽化していた。むしろよく令和の時代まで引っ張ったなという感じ。老体に鞭打って走って来たキハ183系自身も「ようやく置き換えてくれるのか」と思っているに違いない。

外壁がバキバキにはがれたキハ183系。車体内外の老朽化は素人目に見ても明らかだった。

函館本線の「北斗」は,281系引退前から261系で運行されており,今回の281系引退で車種が統一される形となる。

一方こちらの石北本線(キハ183系)は,まったく異なる車種による置き換えとなる。しかも,構造も製造年もまったく異なる「振り子車両」での置き換え。全国的にみても相当珍しいのではないだろうか。

情弱だった私は知らなかったが,「おおぞら」から離脱したキハ283系は,グリーン車のキロ282を除き,普通車すべてが苗穂運転所(札ナホ)へと転属になっていたようだ。

参考:残存するキハ283系の普通車25両全てが苗穂運転所(札ナホ)転属へ

廃車でなく転属とは,つまり,この時点ではまだ定期運用の可能性を残していたというわけだ。てっきり完全に引退するのかと思っていたが,よく考えれば「おおぞらからの定期運用離脱」以上の情報はなかったし,キハ261系1000番台も増備が終わるうえ,キハ183系置き換えの話も出ていた。しかもキハ261系1000番台は,中間車の扉の位置の都合,石北本線の特急を置き換えることが難しかったらしい。

そういった経緯があったことを知ると,キハ283系の「転用」は,「寝耳に水」ではなく,まったくの「予定通り」,既定路線だったと思われる。

引退当初は,惜別記事まで書いて別れを悲しんだ私だったが…まんまと肩透かしを食らってしまった。まあ,好きな車両なので,復活してくれるのは非常に嬉しく思っている。この惜別記事は,本当に引退するときの「先取り記事」ということにしておこう。

キハ283系の老朽化は如何ほどなのか?

↑の惜別記事にも書いたが,キハ283系の引退当初は,「車体の老朽化」について盛んに報道があった。引退理由についても,それが挙げられることがほとんどだったと思う。

この惜別記事では,「登場年が古いキハ281系やキハ183系より先に,キハ283系が引退するのは,キハ283系が相当くたびれている証拠」という意味のことを書いた。

しかし今回のプレスリリースで,それは覆ることがわかった。製造順通りに,キハ281系・183系が引退する運びとなった。

雪深い北の大地を,振り子を駆使して駆け抜けてきたキハ283系。車齢は20年だが,消耗具合は如何ほどか。

キハ261系1000番台の増備が終わったということは,新形式の投入がないと仮定すると,キハ283系は,しばらく,石北本線の特急として活躍することになる(この仮定は,現在のJR北の経営状況をみると十分だろう)。

キいま苗穂にいるキハ283系はいずれも,2001年までに製造された車両だ。つまり,現時点で登場から20年近く経っている。振り子を駆使した高速走行をウリに,石勝線をぶっ飛ばしてきたキハ283系の走行機器は,果たして石北線での活躍に耐えうるのだろうか。。

,,,と素人の私には不安になるが,まあ,所有する会社が転用するのだから,運用に十分な整備を施せているということなのだろう。石北線内では,石勝線ほどの高速走行はできないだろうし,振り子も引き続き(2022.8.7修正※) 封印されることだろう。そうであれば,さほど整備コストや手間はかからないのかもしれない。

※コメントにて指摘いただきました。キハ283系の「振り子装置」は,「おおぞら」運用において最後まで使われていた模様です。ネット上で拝見した「振り子停止」の(誤)情報を妄信していましたが,実際のところは以下の記事に詳しいです。参考までに。

【コラム】キハ281系やキハ283系は振り子を止めているのか?
昨今になっても稀に出回ることのある情報です。キハ281系やキハ283系で振り子を止めているような情報が2年ほど前から出回り始めました。当ブログでもここ2年で稀に同じ内容のコメントをいただきます。答えは・・・鉄道ファンの最新号では、特集が「車体傾斜」です。もちろんこれら2形式についても掲載されていました。特集記事の本題に...

ただ,利用者にとっては,ちょっと不安もあるかもしれない(事故を起こした形式と同じものが,またしばらく「延命」されることになるのだから)。

いずれにせよ,JR北海道には,車両を大切にして,安全に運行してもらいたいものだ。「おおぞら」として北海道を小さくした名車両なのだから。

石北本線(の特急)廃止・・・?

石北本線(新旭川ー網走)は,2022年10月に,ちょうど開通から90周年を迎える。

JR北海道プレスリリース「石北本線が全線開通90周年を迎えます!」,2022年7月13日付

上記のプレスリリースによると,JR北海道では,これに合わせて,記念横断幕・懸垂幕・フラッグによる装飾を実施するほか,先の「いまこそ輝け!北のキハ183系」キャンペーンと連動した記念入場券の発売も実施するようだ。

石北本線 網走駅(2020年2月)

このようにおめでたい石北本線に,水を差す形になるが

キハ283系の転用と,キハ261系1000番台増備終了から類推されるのが,石北本線特急(もしくは本線そのもの)の廃止だ。

これは,邪推(というか失礼)にあたるかもしれないが,キハ283系の車齢(余命)およびJR北海道の経営体力・路線の利用状況などを考慮すると,そんなに突飛な議論ではないように思える。

先にも書いたように,キハ283系は,登場からすでに20年が経過している。

素人なので,その余命を正確に見積もることは難しいが,同等の性能をもった振り子特急「キハ281系」が,このたび,28年の運行をもって引退することを考えると,「8年」,どれだけ多く見積もっても「20年」程度ではないかと推測される。

すると,この先,遠くとも20年後(2042年?)には,キハ283系の引退議論が出てくると予想できる。

路線の特急を維持するならば,後継車両の投入が必要だが,果たしてJR北海道が新型車両を製造しうる経営体力を残しているだろうか?北海道新幹線の札幌延伸(予定では2030年ごろ)がうまくいったとしても,その利潤が,新型車もしくは既存形式の増備に足るものになるだろうか?

また,既存の車両を転用または増備するにしても,そもそも石北本線の特急需要が,後継車両の投入が必要なほど残っているだろうか?

石北本線主要駅の1つである上川駅(2019年8月,特別快速「きたみ」前面展望)。上川といえば,道外の人間でも耳にするまちだが,この駅は町内唯一の駅。それでも,当駅の乗降人員は,1日数百人ほどだ。

これらの可能性があまり高くなさそうだとすると,キハ283系引退と同時に,「石北本線の特急消滅」という事態が現実味を帯びてくる。あるいは,石北本線そのものの存廃議論がなされるかもしれない(これはちょっと暴論だが…)。

石北本線には「玉ねぎ列車」と呼ばれる,全国有数の玉ねぎの産地:北見からの貨物列車が走っている。毎年8月から翌年4月まで,北見ー旭川間を毎日1往復,200㌧ものたまねぎを運び,全国へ届ける土台となっている。

「タマネギ列車」は運転士の誇りとともに | NHK北海道
全国でも有数のタマネギの産地として知られる北見市。この時期、収穫したタマネギをまとめて運ぶ通称「タマネギ列車」と呼ばれる貨物列車が運行されています。北見から全国に向けてタマネギを運ぶ列車の姿に迫りました。      (取材・撮影:北見放送局 伊勢谷剛史カメラマン)

このようなことから,本線そのものをいきなり廃止にすることは,さすがに地元の反発を受けるに違いないが,少なくとも特急については,消滅の可能性が結構あるのではないかと思っている。

以上書いたようなことが「邪推」に終わり,オホーツクへの唯一の鉄路である石北本線が,少しでも長く続いてくれるよう,キハ283系ファンの私は,切に願っている。

以上,JR北海道キハ283系の石北本線への転用を中心に,2022年7月13日のJR北海道プレスリリースのニュースをまとめてきた。

キハ283系の転用は非常にうれしかったが,同時に,2020年2月に1度だけ乗車したキハ183系と,未だ乗車したことがないキハ281系が引退することになり,寂しい思いもある。

いずれもラストランが予定されているほか,引退前までは定期運用が複数本あるので,もし行けそうだったら行ってみたいと思っている。特にキハ281系については,一度も乗車したことがない。キハ283系と同等の性能をもった俊足特急で,見た目もかなり好きだったので,ぜひとも乗っておきたいと思っている。

(おわり)

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