研究で忙しい平日を終えた,翌土曜日の朝.
大平洋側の冬は,気持ちいい晴天が多い.
今朝も,例外なく晴天.窓の外は,雲一つない青空だ.こういう空を見ると,ロングライドをしたくなる.
朝ごはんを食べながら,Googleマップを眺める.
前々から走ってみたかったR301が,ちょうどいい距離だということがわかった.
さっそくウェアに着替えて,荷物をフレームバッグへ詰め込んで出発.輪行袋も忘れずに装着.
国道301号|豊田→作手→新城
国道301号は,浜松市西区を起点として,愛知県新城市・岡崎市・豊田市の山間部を経て,豊田市内挙母町1丁目交差点が終点となる道路(参考:Wikipedia)
今日は,豊田から逆走して,新城まで走ることにした.
新城からは輪行してもいいし,豊橋か豊川まで走ってから輪行してもいい.
豊田から登って,標高300-500m地帯を走り,また新城手前で下って,というルート.岡崎市内に一部のみ1.5車線の狭路が残っているほかは,2車線の快走路.豊田市からしばらくの区間を除けば,田舎道なので交通量も少ない.
実は以前,レンタカーでこの道を通ったことがあって「自転車で走ったら気持ちよさそうな道だな~」と思っていた.それからしばらくぶりに思い出して,今回走ってみようと思った次第.
名古屋→豊田|R153
下宿を9時過ぎに出発.今日のウェアも,先週と同じ.パールイズミの5℃インナー上下のうえに,Tシャツ短パンを着用.指切りグローブに,温まるまではモンベルのストームクルーザーを着用して走る.
名古屋からR310終点までは,R153を走る.
R153は名古屋から豊田方面への主要ルート,ほとんどがバイパス片側2車線で,交通量が多い.
輪行しようかとも思ったけれど,帰りに輪行する予定なのだから,ウォーミングアップがてら豊田まで走ることにした.
先週見つけた別ルートとは違い,距離は近い.豊田まで20kmくらい.
だが,R153は交通量が多い,トラックが横をかすめていく,車のペースが速い,みよし市あたりに軽車両通行止めがある等々,バイパスらしいバイパスルート.ペースよく走れたけど,自転車で走るのには疲れるルートだった.
R153の距離の短さを生かしつつ,東郷・みよしあたりの軽車両通行止めを回避するためには,
東郷町までR153→東郷町付近でK520へ→豊田市街までK520
というルートがいちばんいいのかな,と今回の走行で気づいた.このルートだと,R153をずっと走るよりもラクで,かつ,距離もほとんど変わらない.
K520へ分岐する地点の地図を載せておく.
名古屋から走ってきて,「北山台5丁目」を左折する.オートバックスが目印.
R301終点・挙母町1丁目交差点からスタート
R153を走り終えて,時刻は11時前.
ちょうど身体が暖まってきたところで,R301の終点に到着.
R153は,写真の挙母町1丁目交差点から,左に折れて足助方面へと続いていく.
【峠越え】三河から信州へ~R153豊田市・飯田・伊那谷ツーリング|その1
この交差点を直進して,R301のスタート.
さっそく見どころ,豊田スタジアムの横に架かる大きな橋.
これを見ると,豊田に来たな~と感じる.
もっとも,豊田市はとても面積が大きい.自転車でR153を走って行くと,「どこまで豊田市なんだ・・・?」と思われるくらい,広い.でもまあ,ここが豊田の中心部ということで,シンボルだと感じる.
R310|根引峠越えて下山へ
雲一つない快晴の中,豊田市街を離れて,山間地域へと向かっていく.
周囲の景色は,徐々に田舎のそれに変わっていく.あわせて,勾配が登りに変わっていく.
まだこのあたりは交通量が多い.後ろからどんどんと,車に追い抜かれながら焦らずゆっくり登っていく.快適なロングライドのコツは,ペース抑えめで無理せず走ること.
しばらく上ると,最初の峠「根引峠」に到達.
ヘアピンカーブの外側に,「根引峠 標高317m」の看板.
標高300mか~結構上ったなと横を向くと,豊田市街あたりの景色が見られた.
いきなりの登りはつらかったけど,この景色で疲れが吹き飛んだ.
根引峠の最高地点は,このヘアピンカーブからもう少し上ったあたり.標高は350mほど.
この峠から少しだけ下ると,下山地区に入ったことを告げる看板があった.
ロードバイクに乗っている人と2,3人すれ違った.
*
ここからもしばらく,登り基調の道が続く.
しかし,青空と穏やかで静かな田舎道の空気のおかげで,まったり走ることができた.
本当に今日は天気がいい.吸い込まれそうな青空を見るだけで元気が湧いてくる.先週のライドがしんどかったのは,曇り空だったせいもあるのかもしれない.
お昼ごはん|しもやまの里
下山地区をしばらく走ったのち,12時過ぎに「しもやまの里」に到着.
道路に面した「五平餅」をかたどった大きな看板が目印.
ちょうどいい時間なので,ここでお昼ごはんを食べていくことにした.
下山地区およびその周辺の地図の前で写真を撮影.
地図を眺めると,このあたりのことがなんとなくわかってくる.今日はこれから,作手の方へ走って行くが,下山地区の北部の方にも面白そうな道がいくつも延びている.設楽や足助の方へ,いくつも抜け道があるようだ.
「しもやまの里」は,意外にも多くの観光客・地元客でにぎわっていた.コロナの影響で,観光地はどこも閑散としている…みたいなニュースを耳にするが,「社会的距離」を確保できそうな田舎の地区では,いつも通りの賑わいを見せているのかも.
このあたり(下山地区)で食事ができるのは,「しもやまの里」のほか,その周辺にあるコンビニ,洋食屋くらいで,あまり多くない.だから混雑しているのかもしれない.
食事処で食べたのは,とろろうどん.
このあと,作手の方の道の駅でも何か食べたいから,ちょっと軽めのお昼ごはんにした.五平餅もあったけど,まあ今日はいいかな.
ここには,食事処のほか,地元の物産がたくさん売られているスペースがあった.
車で来たなら,いろいろとお土産を買うことができそうだ.
高原地帯を作手へ快走!
あったかいうどんでおなかを満たしたら,再び新城へ向けて走り出した.
下山地区が終わると,また登り勾配の再開.
下山までより,さらに山深いところへ入っていく.
食べたばっかりだから,ゆっくりゆっくり走って行く.
しばらく走ると,ちょっとだけ岡崎市に入る.
ここで大きな豊田市はおしまい.
このあたりからは,南下して岡崎市街へ抜けられるような抜け道がいくつか分岐していた.
地元の人たちが使うのだろう.
岡崎市に入ってちょっと走ると,R301唯一の狭路区間が現れる.
1.5車線で大型車の離合は難しそうな道だった.ロードバイクに乗った人とひとりすれ違った.軽く会釈を交わして,引き続き走って行く.
狭路区間が終わると,新城市境が現れる.
ここから少し先に行ったところで,登り勾配は終わり.
新城市境から,重複している県道35号(岡崎設楽線)が分岐する丁字路交差点まで,5kmほど快走路だった.
ゆるやかな下り勾配で,かつ,西からの追い風が吹いていた.
久しぶりに30km/h以上での巡航,青空の中,静かな直線道路をひた走る!気持ちいい!
走っていて気持ちよすぎたので,写真がないのが残念だけれど,今日いちばん気持ちいい区間だった.
この区間のためなら,もう一度R301走りに来てもいいくらい.それくらい走りやすくて,交通量も少ない道だった.
道の駅「つくで手作り村」
本日2つめの休憩スポットは,新城市作手(旧南設楽郡作手村)にある「道の駅 つくで手作り村」.
事前の調査だと,ここのフランクフルトが美味だということで,楽しみにしていたスポットだ.
自転車をラックに停めていると,さっそくお肉の焼けているジューシーな香りが漂ってきた.もうもうと立ち上がる煙に,思わず立ち寄る人多数.
道の駅本体とは別に,外に設置されている露店で,フランクフルトを注文.
ジャンボサイズもあったけど,そんなにお腹は空いていなかったのでレギュラーサイズ.
光輝く肉汁…
これがめちゃくちゃおいしかった.
噛めば肉汁があふれてくる.歯ごたえもしっかり,ジャンボでも食べられたな,,,これ.
見た目から想像される通り,いや想像以上の味の濃さだった.
そして,ジューシーな香りもよかった.
市販のフランクでは,まずこんなに肉肉しい香りはしない.
作手→新城
フランクフルトを食べて幸せになったら,新城へ向けて最後のひとっ走り.
高原区間をしばらく走ってから,一度つづら折れの下りを下ってから,もう一度上る.
午後の時間,交通量は少なく,静かな道を走る.
アタマを空っぽにして,ただペダルを回す.これ以上のリフレッシュはない.
なお,作手の道の駅から,新城市街への下り坂が始まるまでの間に
「本宮山スカイライン」という道路が並行している.
今回はR301を走るのが目的だったし,それなりに上るらしいから,R301をそのまま走った.体力と時間に余裕があれば行ってみると面白いかもしれない.
*
スカイラインの新城側入口交差点あたりから,下り坂が始まる.
時折,カーブの外側に新城市街が見えた.町全体が小さく見え,標高が高かったことがよくわかる景色だった.
新城への下りは急カーブ急こう配の連続.朝のぼって来た根引峠よりも,よっぽど険しい坂.これは上りたくないな~と思いながら,新城へ向かってぐんぐん下った.
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新東名高速と交差するあたりで,急激な下り勾配は終わり.
R301は,新城市街を抜けると,引き続き峠を越えて浜松の方まで延びている.
が,今日は新城をちょっと走ったら,R301には別れを告げる.
豊橋方面へ向かう途中,新城駅に寄り道.
JR飯田線主要駅の一つだし,新城市の中心駅だから結構大きいんだろうな~と思っていたが,実際はそんなに大きくなかった.駅前はバリアフリー化等の工事をやっていて,ごたごたとしていた.
JR飯田線は,東海地区では数少ない「未乗路線」だ.
来る18きっぷ期間に乗りに行こうと考えている.
R151で豊橋へ
新城駅の周りをうろうろした後は,R151で豊橋まで走った.
堂々片側2車線のバイパスだが,路肩部分は自転車専用道のような形で拡幅されていたので,走りやすかった.
ただ,12月の低い日差しが,正面から照り付けてくるのはつらかった.使い古したユニクロのサングラスだと,あんまり役立っていなかったような感じ.そろそろ,新しいサングラス買おうかな.
*
今日の走行距離が100㎞にギリギリ届かないくらいで,豊橋駅前に到着.
そういえば今日は,サドルバッグではなく,フレームバッグに荷物を積んで走った.
輪行袋や暑くて脱いだアウターは入らないけど,それぞれサドル下とボトルゲージに取り付けることで解決した.
フレームバッグの方が,荷物が取り出しやすい.サドルバッグだとロールアップ式で,目的の荷物を取り出すためにいちいちクルクルしなければならない.それに対して,フレームバッグはチャックの開閉だけでOK.
食事や補給のために立ち寄った場所で,スムーズに取り出せるのが便利だった.
あとは,自転車全体のバランスが良くなるような気がする.ダンシングやダウンヒルがラクだったのは,追い風だったのもあるだろうけど,重心が中央部にあること,それにサドルバッグよりも低い位置にあることも関係しているのではないかと思った.
今後の日帰りロングライドは,フレームバッグ中心で運用していくことにしようかな.
輪行で帰宅|豊橋→金山
だいたい100kmぐらい走ることができたので,今日はこれにて終了とする.
豊橋からは名鉄で輪行して帰る.
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豊橋=金山・名古屋間は,名鉄名古屋本線とJR東海道本線の並走区間だ.両社が割引きっぷを発売しているが,だいたい往復きっぷや回数券が基本.こういうきっぷの1回分は,金券ショップに行けば安く手に入れることができる.今日は豊橋駅東口前にあるチケットプラスの自動販売機で,割引きっぷを買うことにした.
JRと名鉄,どっちを使ってもいいけれど,今日は名鉄の気分.
土休日,名鉄名古屋(金山・神宮前含む)までのきっぷは,830円で手に入った.通常運賃は1140円だから,310円もおトク.この浮いたお金で特別車両券を買うのもいいかもしれない(今日は自転車があったから買わなかったけど)
豊橋駅東口,タリーズがある辺りで輪行準備をして,ファミマで買い物をしてからホームへ.
豊橋駅16:23発:快速特急 新鵜沼行.2200系での運行.名鉄の車両の中では,一番好きな車両.
一般車にも転換クロスシートが設置されていて,十分快適な車内.
自転車も,クロスシート端部に立て掛ければ邪魔にならない.
「快特」の表示.JRでは見られない種別,名鉄はいろんな車両がいろんな種別で走っているのが面白い.
豊橋駅を出発.
豊川を渡っていくところで,沈む夕日が見えた.
今日1日を気持ちよく彩ってくれた青空とのグラデーションが美しい.
1日の中で,この時間帯の景色が一番好きだ.
快速特急は,金山まで東岡崎・知立・神宮前のみ停車する.
JRと互角の勝負を繰り広げる,頼もしい走りの2200系を楽しみながら,金山まで乗車した.
文明の力は本当にすごい.
丸一日かけて走って来た区間を,50分少々で行ってしまう.
*
すっかり暗くなった金山総合駅で輪行解除して帰宅.
これにて,R301ライドはおしまい.
まとめ:気持ちよく走れる道
以上,国道301号線ツーリングの記録.
今日は追い風で,とっても気持ちよく走れた.
豊橋まででだいたい100km,豊橋名古屋間は名鉄・JR両方走っていて,輪行するのもラク.
静かな田舎道が大半の区間を占めるR301,お気に入りルートの1つになった.
天気がいい,西風の日に,また走りに行こう.
関連記事|名古屋から東へ走るツーリングルート
名古屋市内から豊田市街へのアクセス路となる「国道153号線(飯田街道)」.
これをずっと走って行くと,長野県飯田市,塩尻市まで行くことができる.2日がかりで塩尻まで走った時の記録がこちら.
名古屋から豊橋,さらに足を伸ばして静岡県湖西市まで走れば,
「さわやか」のおいしいハンバーグを食べられる.