PENTAXの一眼レフで鉄道写真の撮影はできる?

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鉄道写真というと,なんとなくNikonやキヤノンで撮影する人が多いイメージがある.鉄道で旅していて,鉄道関連の写真を撮っている人を見ると,8割方はNikonかキヤノンのカメラ.

でも,自分は最初に買った一眼レフがPENTAXだった.

鉄道で旅したり写真を撮るようになってからも,PENTAXの一眼レフをそのまま使っている.

で,PENTAXの一眼レフで鉄道写真撮れますか?というと

「こだわりがなければ十分撮れる」

というのが結論.

以下,PENTAXで鉄道写真を撮ってみての感想,スマホのカメラとの違いについてもつらつらと書いていく.

PENTAX K30で鉄道写真

以下に書いている内容は,PENTAXの一眼レフしか使ったことがない筆者による,独断と偏見による記事です.あくまでも一意見として参考程度にとどめてください.

PENTAX K30というカメラ

PENTAXのカメラについて,自分が購入するときに得た世間一般の知見はこんな感じ.

  • アウトドア派に多い
  • 真面目なカメラ
  • エントリー機のスペックが高い
  • 緑の色がいい
  • 動体に強い
  • 防塵・防滴性能が高い

ネットで調べてもだいたいこのようなことがヒットするのではないか?と思う.

自分がカメラを買う当初,考えていたのは「エントリー機で,アウトドア向けのカメラが欲しいな」ということ.自転車ツーリングで使うことをメインに想定していたのだ.

だから,エントリー機にも防塵防滴性能が備わっていて,緑の色がキレイに出るPENTAXは,一番しっくりきた.

中古で購入したのは,購入当初2世代型落ちの「PENTAX K30」.

PENTAXのエントリーモデルは,購入当時K70が最新だった.ただ,K70は出たばかりで高かった.一世代前のK50も合わせていろいろ比較したけど,K30で性能は十分だと思った.K30は,ゴツゴツした外観がカッコイイし,そして単3電池で動く.なんともオールドで,旅先でバッテリーが亡くなっても何とかなるアウトドアな機能を残している最後の機種だった.

(比較:RICOH IMAGING公式サイト

BluetoothもWiFiもない,バリアングルもない,でも,写真を撮るのに必要な機能は十分に揃っているカメラ.軽くて(一眼レフの中では)コンパクトなので,バンバン持ち出してどんどん写真を撮った.今振り返れば,入門にはぴったりのカメラを買ったのだなあと思う.購入から2年経っても,バリバリ正常に動作している.

AFが速いレンズを追加

カメラのキタムラネットショップで購入したのは,ズームレンズキット.

はじめは付属のキットレンズでパシャパシャ撮っていた.

だが,キットレンズは防滴機能が備わっておらず,AFも遅い.

ということで,広角側のキットレンズをメルカリで売り払い,新たに簡易防滴の標準レンズを購入.

DA18-55mmF3.5-5.6AL WR

 

このレンズはズームレンズキットでなく,標準レンズキットを買うとついてくるレンズ.

【K30】防滴ボディなら防滴レンズいるよね.smc PENTAX DA18-135 WR
防滴ボディを生かすため、防滴の高倍率ズームレンズ買っちゃいました!メタリックグリーンのリングが美しく輝るそのレンズは、静かに動いてピタッとピントが合う、しかも高倍率までいけちゃう万能レンズです。

購入以後は,着けっぱなしレンズとして大活躍.AFが速くて動作音が静か,そして望遠から広角まで割とそつなくこなしてくれる.

そのあとは,この記事を書いている段階まで

簡易防滴の標準(18-135mm)レンズと,
たま~に望遠(55-300mm)レンズ

の2本体制で写真を撮っている.

“柔らかい”より”堅い”写真

K30でどんな写真を撮っているか?というと,

  • ツーリング中の風景写真
  • 愛車の写真
  • 18きっぷ中に見た車窓の写真
  • 駅で見る鉄道車両
  • 通過していく列車の写真
  • 駅の外観,駅名標

とまあこんな感じ.写真を撮るための旅というのはほとんどなくて,基本的に旅の記録として撮っている.気付けば,趣味の写真ばかり.

 

「写真が趣味です」という人がよくTwitterにUPしているスナップ写真が,”柔らかい”写真だとすると

自分が撮っている写真は,“堅い”写真だといえる.スナップは風景に撮影者が何らかの味付け(情緒,表現?)を加えて,「絵・作品」のようなものだとすると,”堅い”写真は風景をそのまんま切り取ったり,動体を保存するかのようなものだと思う.

鉄道写真なんかは,まさに”堅い”写真.

 

PENTAXのカメラで写真を撮っていると「スナップ写真,撮りづらいな・・・?」と感じる(自分の能力,レンズのせいでもあるかもしれないが).なんというか,スナップにしては出てくる色が真面目すぎるのだ.

一方,カーブを通過していく列車の写真や,駅の写真,ツーリング中の愛車の写真は,必要十分.キレイに撮れる.自分の写真フォルダを見返してみても,コントラストが高めでくっきりとした写真の方が多い.もちろん,堅い・柔らかいは好みの問題.堅い写真が好きなら,カメラのメーカーに依らずそういう写真を多く撮るだろう.”堅い”写真が撮りやすいというのは,2年近く使ってきてたどり着いた一つの仮説.

PENTAXが”真面目なカメラ”と呼ばれるのには,そういう理由があるのだろう,と勝手に思っている.

キヤノンやNikonには劣るかもしれないけど,PENTAXの一眼レフには鉄道写真をうまく撮れる性能が十分備わっている.“男心をくすぐる,真面目で質実剛健”なカメラというイメージがピッタリ.

構図とパラメーターの理解

PENTAXのカメラさえ買えば,カッコイイ鉄道写真が撮れるか?というと,そうではない.

シャッター速度とかISOとか絞りとか,一眼レフを扱う上での最低限の知識については知っておいて,かつ,使いこなせるようにならないと,まず被写体がうまく写せない.

自分は,2年近く使ってきて,ようやくパラメータの意味を理解して最低限使い分けられるレベルに達したように思う.

パラメータの使い方をマスターして被写体を思い通り写せるようになっても,構図が悪ければ「カッコイイ」とは到底言いがたい写真に仕上がってしまう.露出やノイズ,色温度は現像段階である程度直せるけれど,構図だけはどうにもならない.

でもまあ,最初は好きなように撮っていれば,そのうちカッコイイ構図というのがわかってくる.そもそも写真は自己満足の世界なので「この構図好きだな」とか「こういう雰囲気で撮るのが好みだな」というのがわかればそれで十分だと思う.一つの作品として,人に見せたりどこかへ提供したりする写真なら,構図はちゃんと勉強した方がいいのだろうけど,自分は趣味でやっているだけなので,構図は好き勝手に撮っているのが現状.

 

パラメータも,構図も,最低限ネットか何かで知識を手に入れたら,あとは現地に出向いてパシャパシャ撮って「おお,この写真いいねえ~」というのを増やして行けば,鉄道写真は勝手に撮れるようになった.

写真の仕上がりは鉄道写真にふさわしい”堅い”感じ.

要はPENTAXでも,十分に鉄道写真が撮れるということをいいたい.

エントリー機が素晴らしいPENTAX

そんな,PENTAX.

キヤノンやNikonに比べて優れているといわれるポイントの一つが,「エントリー機の性能」.

PENTAXが売り出すエントリーモデルの一眼レフは,値段こそ多少高いものの,中級機並みの性能を持っている.

 

エントリー機では物足りないけど,中級機・フルサイズには手を出せない.という人にはPENTAXは良い選択肢だと思う.

レンズのラインナップが少ない?

一方,「PENTAXは,Nikonやキヤノンに比べるとレンズのラインナップが少ない」とも言われている(いわゆるKマウントレンズ).

これは事実なのだろうけれど,正直,自分は機材投資に消極的だったので,特に気にならなかった.まずはたくさん撮って,パラメータのいじり方やカッコイイ構図の探求に集中したからだ.

2年経ってようやく,広角なレンズも欲しくなってきているけど,まあその程度.

レンズのラインナップが少ないから,
という理由でPENTAXのカメラを選ばないのはもったいない.

余談:スマホと一眼レフ

スマホで鉄道写真?

スマホでも,鉄道写真は撮れないことはない.

【スマホ鉄】ちょっと工夫すればカッコイイ鉄道写真が撮れる|一眼レフオジサンなんて気にしない
角度・構図に気をつけて撮影し、写真を微調整すれば「スマホ鉄」も侮れない。一眼レフでマウントを取られても全然気にしなくていいくらい、スマホにもポテンシャルはある。

最近のスマホカメラは画質がどんどん上がってきていて,ぱっと見は一眼レフと遜色無い写真が撮れるようになってきている.

キレイな写真を手軽に撮ることを追い求めるなら,スマホのカメラがベストチョイスだと思う.

(自分も,動画はほとんどiPhoneで撮影している.)

しかし,スマホのカメラはパラメータ値の操作が完全に自由ではない.iPhoneや一部のアンドロイドスマホは被写界深度や露出をかなり自由にいじれるようになってきているけど,一眼レフには負ける.

スマホと一眼レフの違いは,結局は車でいうところの「マニュアル(MT)がいいか,オートマ(AT)がいいか」みたいなところだと思う.マニュアルの車に乗ってガチャガチャギアをいじるのが楽しい,変速を自分の思い通りに操るのが楽しい,そのくらいの違い.

つまるところ,一眼レフの魅力は「写真を撮る」という”行為そのもの”にあるのだ.パラメータをいじって,ピントを手で合わせて,被写体を小さい窓から覗いて,,,ボタンを押すとミラーが動いて,「カシャッ」と手にかすかな振動が伝わり,シャッター音と共に一枚の画像が手中に収る.それが楽しい.

一眼レフ買おうぜ

ということで,今スマホで鉄道関連の写真を楽しんでいる人にはぜひとも一眼レフを勧めたい.メーカーは好みがあるので問わないけど,買って後悔はしない.

買うときはお財布が痛むけど,それ以上に楽しみが増えるのはいいことだと思う.

まとめ:PENTAXでも撮れる

西枇杷島駅

以上,PENTAXで鉄道写真は撮れるか?

という話.

最後の方は,PENTAXというより一眼レフいいぞ,という話になってしまった.

とにかく,PENTAXの一眼レフでも
十分に鉄道写真は撮れるということを伝えたい.

【鉄道写真撮影の記録はコチラ】

東海道本線・山崎駅撮影記|DD200,サンダーバード,新快速,はるかなど
東海道本線・山崎駅にて通過する特急列車・新快速を撮影!
名古屋近郊,木曽川駅の撮り鉄スポットで東海道本線撮影【七夕ひとり鉄道撮影会②】
木曽川駅から徒歩10分ほどにある撮影スポットで,東海道本線を駆け抜けるカッコイイ特急車両を激写!

 

もちろん,PENTAXを強要しているつもりはなくて,あくまでも自分がカッコイイとか使いやすいとか思った機種を使うべき.

鉄道写真は楽しいぞ.鉄道旅はいいぞ.

 

おわり.

おまけ:PENTAX K30で撮る鉄道

作例です.

参考までに.

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