大学院に入ってから,愛車でサイクリングする機会がめっきり減った。
愛車はすっかり「お買い物号」と化している。
研究が忙しくて,こういう状態が続いていたのだが
ミーティング用の資料を作り終え,直近の講義の課題も粗方片付いたタイミングができた。
そのタイミングを見計らって,久しぶりにサイクリングしてきた。
近場の庄内川沿いを30kmほど走った。
庄内川沿いは,車が多い名古屋市内の中で,貴重な「走りやすい」道なので,とても重宝している。
暮れなずむ夕暮れを,カメラ担いでゆる~く走った記録。
庄内川:松川橋~中志段味
ゆとりーとライン
まずは名古屋市内を北上する。
途中,名鉄瀬戸線をまたぐ。
夕方は,市内→郊外の車が多く混雑している。
その道の中心を高架でぶち抜くのが,名古屋が世界に誇るべき(と,大学院の講義で先生が言っていた)ガイドウェイバス「ゆとりーとライン」。
うねうねと蛇行する下道の中心を,ぴったり沿うように高架がのびている。
途中の駅は,まるでプラネタリウムのような丸っこい形をしている。その駅からは,仕事帰りとおぼしき乗客が,ぽつぽつと出てきていた。朝夕の利用者は多いようで,その利用者を余さず運ぶべく,日中とは比較にならないほど高頻度でバスが走って行く。
「ゆとりーとライン」は,走っている車両は”ただのバス”だが,インフラとして見ると迫力満点。その辺の高架橋よりよっぽど面白い。
この高架の下を,自転車でしゅーっと走って行くのが好きだ。
ちなみにゆとりーとラインは,2021年に開業20周年を迎えたそう(市営地下鉄の中吊り広告でよく見かける)。ホームページには,その開発経緯や技術などが詳細に書かれていて面白い。
松川橋から庄内川へ
川沿いにある「川村」交差点を過ぎて,「松川橋南」から庄内川へ入る。
松川橋を春日井方面へ渡る。
松川橋は,庄内川の広い川幅を渡るので,一般道にしては長い橋だ。
その橋詰の春日井側から,名古屋市中心部を眺める。
真ん中より少し右側に,アサヒビールの工場が見える。
このすぐ裏側をJR中央西線が走っている。中央西線の列車たちも,庄内川を渡っていく。橋梁の袂,堤防の部分には,何度か足を運んで列車を撮影したことがある。
参考:鉄道動画用4Kビデオカメラがやってきた!初めての撮影記~中央西線新守山駅
庄内川右岸を遡る
松川橋を渡り,庄内川右岸の堤防道路へ入る。
庄内川のこの付近は,春日井市と名古屋市の境になっている。
右側には,竜泉寺あたりの山が見える。この山の裏側には,小幡緑地があるはず。
竜泉寺から志段味の方へ抜ける県道15号線は,この山を越えなければならないが,
こちらの庄内川沿いは,平坦路を快走できる。車も少ない。
瀬戸や土岐・多治見方面へ走るときは,少々遠回りでもこちらを走った方が快適だ。
名二環をアンダーパスしてしばらく走ると,堤防の下に田んぼを発見。
実家の周りには,田んぼがいくつもある。
でも,今住んでいる下宿の周りには,本当に田んぼがない。1つもない。
6月の,まだ植えたての田んぼの景色が好きだ。
田んぼの向こうには,春日井市街が見える。
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庄内川上流方向を見ると,何本もの鉄塔に吊られた送電線が,ずーっと向こうまで延びているのが見渡せる。
この送電線は,瀬戸の方まで向かっているのだろう。
この景色を眺めながら,川沿いを遡上していく。
ゆっくりのんびり走りたいのだが・・・
夕方ということで意外と交通量が多い。
1.5車線を結構なスピードで走って行くから,気を抜くと危ない。
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しばらく走ると,春日井市街から神領の方へと入る。
また,川の向こうの景色がよかったので,停まって写真を撮る。
さっきと同じ,送電鉄塔が見えるが,色が赤白で高さがある。ということは,さっきの送電線より系統電圧が高い送電線だろう。
左側の方にはクレーンが見える。これは,ポンプ場を造っているみたいだった。隣を走って行くときに,工事用の掲示がいろいろ出されていた。
東名高速と交差
内津川が分岐するところで右に折れ,引き続き走ってゆくと
前の方に橋が見えてくる。ここで,左岸堤防道路は,県道75号線に突き当たる。
ここより先で,庄内川は再び支流を分岐させる。
そのため,庄内川左岸堤防道路は,この支流との中洲を挟んで向こう側へ移動する。
庄内川本流には,東名高速が橋を架けてオーバーパスしている。
日本を代表する高速道路を,こんなに間近で見られるなんて,いい気分だ。地元じゃできない。
こういう幹線道路や,幹線鉄道を手軽に楽しめるのが,名古屋に住んでいて楽しいところだと思う。
太陽は西の方へ傾いてきているが,まだまだ6月なので沈まない。
この写真を撮ったのが,18時過ぎだったように記憶しているが,それでもこの明るさ。
そういえば,もうすぐ夏至だ。
川の中州でくつろぐ・・・
左岸堤防道路から,支流の左岸へ入る。
そして,支流と庄内川との間にある中洲の方へ行ってみる。
こちらがその景色。ちょうど,東名高速が見渡せる。
中洲には,古墳のような形をした盛り土がある。
その上に,ベンチが置いてある。
日も暮れてきて,初夏の夕方の風が吹いてきている。
気持ちいいので,ここのベンチでたそがれることにした。
庄内川本流の方を見ると,名古屋市志段味付近の街区が見える。
その奥の方の,こんもりした山は,先ほど眺めた竜泉寺や小幡緑地のあたりだろう。
河川敷に生えている草木は,背こそ低いが柔らかそうで,緑もきれい。いい景色だ。
たそがれるにはちょうどいい。
こういう場所が,近所にあったらいいのにな~
と思いながら,ベンチに寝転がる。
空を見る。青空には,夕陽の橙が混ざり合って,絶妙な色加減を呈している。
この時間帯の空が好きだ。
しばしボーっとして,疲れを癒す。
研究ばっかりやってても息苦しくなるだけだ,たまには自然に身体をさらすことが大事だと思う。
ボーッとしたり考え事したり…まったく予定がない夏休みの過ごし方
県道15号を走って家路につく
中洲を出発したら,急に空腹感が襲ってきた。
もう20km弱走ったし,そろそろ家路につこう。
そんで,適当なお店でごはん食べて帰ることにしよう。
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そう思って中洲を出発して,すぐのところに,河川標があった。
その前に愛車を置いて,写真を1枚撮る。
かっこいいね。バックの空もいい色だ。
この先の橋を渡って,中志段味方面へ走る。
ちょっとした坂を上ると,広い県道15号線に突き当たる。
この坂道は,名古屋方面から春日井方面へ向かうクルマで渋滞していた。
こういう景色を見るたびに,名古屋がクルマ社会だということを実感する。
一方で,都心から郊外にかけての,公共交通機関の充実度も高い。
これも,地元・松山で体験できなかったものだ。
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帰りは堤防道路でなく,県道15号を市内方面へ走る。
途中,東名高速をアンダーパスし,竜泉寺あたりの小山を登る。
この小山は,100mくらい上るだけだった気がするが,かなりキツイ。
以前の自分であれば,これくらいの坂はサクサク登れたのに,
今は,体力が落ちてしまっていてしんどい。
横をびゅんびゅん走る車たちを,ゆとりーとラインのバスレーン路肩で回避しながら,ゆっくり走る。
坂を上りきると,竜泉寺の湯が右手に見えてくる。
「竜泉寺」といえば,「竜泉寺の湯」しか思いつかないが,実際に竜泉寺といお寺があるみたいだ。
そして,ゆとりーとラインのモードチェンジ(小幡緑地駅)が左手に見えてくる。
高架区間の終点は,小幡緑地駅となっている。
ここから,バスはモードチェンジして,平面区間をふつうのバスと同様に走る。
ここのインターチェンジに一般車が入ったら大変だな・・・と思っていたが,調べてみると誤侵入防止策がしっかりとられているようだ。
案内輪の伸張と専用無線の稼動などでモードチェンジを行います。 また、遮断機を設け、車両および乗務員のIDを確認して遮断機を開閉するシステムにより、一般車両の進入を防ぎます。
ガイドウェイバスのしくみ:ゆとりーとライン(名古屋ガイドウェイバス)
ガイドウェイバスの,特に高架区間は,ぜひ乗ってみたいと思っている。
名古屋に住んでいるうちに,乗りに行こう。
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そのあとは,このガイドウェイバスの高架を眺めながら帰った。
なかなか粘り強い,6月の太陽も,19時を過ぎると沈んでいった。
まとめ:名古屋の”貴重な”サイクリングロード
庄内川沿いを中心に,30kmほど流して走った。
久しぶりに,ちゃんと自転車を漕いだけど,めちゃくちゃ体力が落ちていてびっくりした。
でも,いいリフレッシュになった。
自転車に乗って,自分の好きな景色を写真に撮るのも,やっぱり楽しい。
研究で渇いた脳が,ちょっと潤った。
また,時間を見つけて名古屋近郊を走ろう。
関連記事:庄内川サイクリング
庄内川沿いサイクリングの記録はこちら。
多治見方面:名古屋から25キロにある秘境・定光寺へ紅葉サイクリング【名古屋自転車探訪記】
下流~河口:桜満開,春の庄内川サイクリング【名古屋自転車探訪記】
(庄内川沿いは結構走って来たから,1枚モノの地図にまとめられたら楽しそうかも。時間を作ってやってみたい)