北海道から名古屋へ新幹線で帰る|北海道フリーパスの旅(終)

北海道フリーパスの旅最終日.

乗りたかった261系や183系に乗れたし,流氷も見ることができた.釧路のスパカツや根室のカレーラーメンも食べられた.

フリーパス有効期限は今日1日分余っていたけど,満足したので名古屋へ帰ることにした.

名古屋⇔北海道の全行程を鉄道で終えてこそ,真の鉄道旅!ということで,北海道から名古屋へは,飛行機ではなく新幹線で帰った.

はこだてライナー|函館から新函館北斗へ

昨晩は函館市内のビジネスホテルに宿泊した.

新幹線に乗るためには,まず新函館北斗駅へ向かう必要がある.

「函館市内」の乗車券はない

函館から新函館北斗へ移動して新幹線に乗る場合,

「函館市内」という特定都区市内は存在しないので,

函館→新函館北斗の乗車券が(新幹線の乗車券とは別に)必要となる.

今回は1日分余っている北海道フリーパスを函館→新函館北斗の乗車券に充てることにした.

はこだてライナー?

北海道新幹線の開業に合せて設定された
はこだてライナー

函館⇔新函館北斗間で運行されるシャトル列車で,北海道新幹線「はやぶさ」号と接続を取ってくれている.

函館駅構内には,新函館北斗駅発着時刻と合せて該当するはこだてライナーの時刻が書かれた,案内表が設置されていた.

はこだてライナーには「普通」と「快速」があることがわかる.

函館→新函館北斗の所要時間は以下のように,若干快速の方が短く設定されていた.

快速はこだてライナー:19分
普通はこだてライナー:22分

いずれの列車も20分程度かかる.大阪→新大阪や,横浜→新横浜よりもちょっとだけ時間がかかるイメージ.

まあ,普通でも快速でも,いずれに乗車しても新函館北斗にはたどり着ける.

3両編成の733系

さて,函館駅売店で駅弁を買って,ホームへ入る.ああ,いよいよ北海道も終わりだなと,噛みしめながら歩く.

3329M 
快速 はこだてライナー
函館0848=新函館北斗0907

5番線に入線中の733系電車.3両編成.多客期には3×2の6両編成で運行されることもあるらしい(参考:はこだてライナー – Wikipedia

となりのホームには,同じく新函館北斗方面へ向かう特急「スーパー北斗5号」がいた.キハ281系での運転.キハ261系と比べると運用本数は少ない(3往復).今回の旅で唯一乗らなかった特急型車両だ.

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はこだてライナーのドアは半自動だった.快速だが,すべてロングシート.

函館市街地をずーっと北へ走っていって,五稜郭に停まって,気付いたら新函館北斗.

所要時間19分,短い旅を経て,いよいよ名古屋への出立地点に到着だ.

はやぶさ16号指定席

新函館北斗駅の端っこのホームに入線したはこだてライナーは,折り返し函館行きとなる.土曜朝ということもあってか,到着したはやて号からの乗客が,はこだてライナーに乗ってきていた.

はこだてライナーから北海道新幹線への乗り換えは,在来線ホームと新幹線ホームの間に設けられた「のりかえ改札」を通って,対面でのりかえができる.

新函館北斗~東京~名古屋のきっぷ

新函館北斗から東京経由で,名古屋まで.

すべて新幹線で乗ると,以下のようなきっぷが発券される.

乗車券の情報量がめちゃくちゃ多い・・・(笑)

新函館北斗→名古屋(市内)の
乗車券が11,960円(学割で2割引).

新函館北斗→東京の特急券が11,130円,
東京→名古屋の自由席特定特急券が4,180円.

合計:27,270円

飛行機の正規運賃よりは安いけど,LCCやネット割引が普及した今,飛行機に正規運賃で乗る人なんてあんまりいない.大手の割引運賃やLCCだと,新千歳→セントレアが1万円で乗れたりする.それを考えると,時間はかかるし割引も少ない新幹線ってどうなの?割高じゃないか?というところではある.

まあ,自分は「新幹線に乗りたい」「飛行機は手続きやら空港までの(からの)アクセスが面倒」という理由だけで新幹線に乗ったから,値段のことは考えてなかった.来月から節約生活をすればいいだけのことだ....

いつ見てもカッコイイE5系

新函館北斗駅11番線へ.

車両基地から折り返してきたE5系が入線中.

3016B
はやぶさ16号 東京行
新函館北斗0935=東京1404

あざやかな常磐色のボディ.いつ見てもカッコイイ.

ホームで写真を撮っていると,外国人の男の人に「写真撮って!」と頼まれた.縦横の構図で撮ってあげた.

” Wow, … gracious. Thank you. ”

自分もその通りだと思う.It’s gracious.

ロングノーズ,色遣い,こんなのが320km/hで正確なダイヤを刻んで走って行くんだから,ホントに凄い.

どんどん埋まる指定席

今回は東京まで指定席.4号車8A.

3列掛けの窓側座席.はやぶさは全列車指定席.一応盛岡まで”立席特急券”という制度もあるが…立席だと,駅に着く度に乗客が乗ってこないかな…という心配をしなければならなくなる.長距離乗るなら,おとなしく指定席を買った方が気兼ねなく東京まで行ける.

ちなみに,盛岡以南では「やまびこ」が走っているので,盛岡で「やまびこ」に乗り換えることで自由席にも乗ることができる.が,特急券が盛岡で分割されてしまうので割高になってしまう.

 

指定席は土曜の上り列車ということで,結構な乗車率だった.4号車指定席は盛岡までで5~6割近くが埋まった.窓側の席はもう空いていないようだった.新青森~盛岡の間は全て停まるので,その間の駅から多くの乗客が乗ってきていた.

立席(と思われる)外国人2人組は,駅に着く度に移動を余儀なくされていた.こういうのを見ると,,長距離乗るときは指定席をとった方がいいなと思う.

盛岡,仙台,大宮,上野,東京

盛岡駅到着時には,うしろにE6系こまち号を連結する.

氷がついたE6系がやってきて,ゆっくり連結.

 

連結すると,仙台へ向かって全速力で走り出す.盛岡以南では最高速度320km/hでの運転.盛岡まではウォーミングアップといった感じだろうか?

デッキにいると,床下からモータ音がかなり響いているのが聞える.

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仙台で8割方座席が埋まった.

おなかが空いたので函館で買った駅弁を食べる.

山椒と豚がうまい「豚わっぱ飯」

駅弁を食べている間にも,車窓はどんどん変わっていき,気付いたらずいぶん都会の車窓に変わっていた.

大宮まで来ると,かなり都会にやってきたなあと思う.

東京駅でのりかえ

東京駅には14時過ぎの到着.

E5系とE6系の連結部分には,親子連れがたくさん.

緑と赤の派手な車両は,こどもたちの憧れの存在であるに違いない.

 

東北新幹線から東海道新幹線への乗り換えは,ホームから下へ降りて「東海道・山陽新幹線のりかえ」という案内に従って歩いて行けばOK.

改札口を通ったら,東海道・山陽新幹線のりばへ上がることができる.

ひかり517号指定席

東京から名古屋へは東海道新幹線に乗る.

東海道新幹線は,のぞみ・ひかり・こだまがもう通勤電車なみの本数走っている.

したがって,指定席でわざわざ列車を決めなくても,自由席で来た列車に乗った方がラク.

混雑しないひかりを選ぶ

出発案内を見ながら「どれに乗ろうか?」と考える.

14時半前後に東京を出発する新幹線は以下の写真のようになっている.

名古屋まで行くのに,自由席で混雑に巻き込まれないためには,どれに乗ればいいだろうか.

以下に,自分の考えを書いておく.

この中での最適解は「ひかり517号」.名古屋へ行く人にとっては,ほぼ「のぞみ」と停車駅が同じ(豊橋のみ追加停車,のぞみ待避はなし).のぞみ並の速達性を持っていながら,自由席はのぞみよりも2両多い.かなり乗り得な列車だ.
その前にある「のぞみ41」は×.博多へ向かう定期の「のぞみ」なので,一番混雑する.
こだま663」なら名古屋止まりなので,まず間違いなく座れるが,所要時間はかなり長くなってしまう.
前後にある300番台の「のぞみ」はいずれも,列車番号が「93XXA」である多客期の臨時列車.新大阪止まりなので,自由席3両でも座れる可能性は高いと思われる.

とまあ,こんな感じで,自由席特急券なら乗る列車を好きなように選べる.うまく混雑を避けられるとなんだか嬉しい気持ちになる.鉄道旅の醍醐味はこういうところにもあると思うが,どうだろうか?

517A
ひかり517号新大阪行
東京1433=名古屋1617

ガラガラひかり

ひかり号の自由席は1~5号車.のりかえ改札からのりばへ上がって,名古屋方の5両だ.

基本的にホーム中央の車両ほど混雑するので,時間があるなら先頭の方まで歩いた方が空いている車両に乗れる.この日も,4,5号車には20人程度並んでいたが,1,2号車まで来るとその列は10人弱まで少なくなっていた.

今回は1号車に乗ってみた.東京出発時点で,1号車自由席の乗車人数は5~6人程度.(新型コロナの影響もあると思うが)ガラガラである.のぞみだったらもうちょっと混む.

なお,2020年3月改正をもって,東海道新幹線は全列車がN700に置き換えられ,のぞみが増発する.のぞみの運行間隔がさらに短くなるので,多少はのぞみ号の混雑率も緩和すると思われる.これは東海道区間の話.山陽区間直通ののぞみはこの限りでない.

東京駅・東海道新幹線

東京駅ホームには,N700系がひっきりなしに出入りする.

東北方面のホームには,いろいろな車両が並んでいるのに対して,東海道のホームには同一車種がビシッと顔を揃える.回送列車はものすごい速さでホームを空け,折り返す列車はプロの清掃作業員によって高速で折り返し作業が行われれる.

日本の大動脈の象徴的な姿を東京駅で目の当たりにした.

観光客が多い東北方面とは違い,ビジネス客を多く抱える東海道新幹線は,とにかく効率重視.だからこそこれだけの高頻度運転ができるのだ.

快適な車内

何度乗っても快適な東海道新幹線の車内.

iPadをいじったり,ウトウトしたりして過ごした.

名古屋までは2時間かからない.

途中,静岡県の各駅をぶっ飛ばしていく様は,車内から見えていて爽快だ(静岡の人,ごめんなさい).

のぞみと遜色無い走りで,豊橋に停まってから,名古屋駅到着.

名古屋駅手前で前の列車に詰まって信号待ちをしたが,無事に入線.

到着後すぐに後ろからのぞみ371号が到着.間隔はわずか2分.おそるべしデジタルATC.

まとめ:札幌開業が待ち遠しい

以上,北海道から札幌までの新幹線乗車記.

飛行機やフェリーの方が安い!といえば,それまでだが,新幹線が好きなので,ついつい乗ってしまう.

だいぶ先のことだが,北海道新幹線が札幌まで延伸したら,名古屋から札幌まで全部新幹線で行けるようになる.JR北海道の経営がどうなるかは心配だが,開業したらぜひ新幹線で札幌へ行ってみたい.

あと,お金ができたら,新幹線で日本縦断というのもやってみたい(札幌~鹿児島中央).

あ,その前に18きっぷで縦断もやってみたいな(稚内~枕崎).

まだまだやりたいこといっぱいだ.時間がある学生のうちにやっておきたいな.

 

おわり.

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これで北海道フリーパスの旅はおわりです.北海道内の旅はこちらからどうぞ.

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