特急北斗9号【出張記#6】

前回のつづき。函館で用事を済ませた翌日のこと。

この日は,特に予定もなく,寮まで帰るだけだった。すでに,新函館北斗→東京の新幹線は予約済だった。具体的には,新函館北斗10時53分発の「はやぶさ18号」指定席をえきねっとで予約していた。

宿は五稜郭公園の近くだった。五稜郭公園は,JR五稜郭駅から少し離れたところにあるため,新幹線へ乗るには,いちど函館駅まで行ってから,新函館北斗駅にむかった方が便利だとわかった。したがって,

  • 9:50 五稜郭公園前→(函館市電)→函館
  • 10:21 函館→(函館本線:はこだてライナー)→10:43 新函館北斗
  • 10:53 新函館北斗→(はやぶさ18号)→東京

と移動する予定を立てていた。「はこだてライナー」については,以下の記事を参照。

関連記事 北海道から名古屋へ新幹線で帰る|北海道フリーパスの旅(終)

当日の朝,スターバックスに立ち寄って朝食を済ませてから,市電で函館駅まで向かった。ここまでは順調だった。

しかし,函館駅に着くと,ようすがおかしい。何やら観光客が券売機・有人窓口に列をなしていた。

駅案内放送で,「道南地方で大雨のため,函館本線系統の列車に遅れや運休が発生している」と言っている。そして,乗車予定だった「はこだてライナー」も,50分以上遅れそうだとのこと。

乗る予定だった快速「はこだてライナー」(2020年2月,函館駅にて)。

乗客の対応をしていた駅員さんの話を聞いていると,どうやら,函館本線七飯駅付近で徐行運転をしているらしい。運休ではないものの,この区間を走る列車のすべてが1時間以上遅れるようだ。スターバックスに居た時点で,間欠的に大雨が降っていたから,もしかしたらとは思っていたが,まさか2日つづけてこんな状況になっているとは。。

このようなことから,所定の時間で新函館北斗駅へむかえなくなった。予定していた「はこだてライナー」より先発する特急「北斗7号」はすでに出発してしまった。ここからバスで新函館北斗駅へむかっても,1時間はかかる。ということで,所定の「はやぶさ18号」へ乗り継ぎできないことが確定した。

新幹線は定刻通り運転しているようなので,取り急ぎ「えきねっと」で後続の新幹線へ予約を変更した。次の「はやぶさ」は新函館北斗駅12時48分発の「はやぶさ24号」だ。これによって,予定より2時間以上も遅い新幹線で帰ることになった。

関連記事 はやぶさ5号で函館へ【出張記#5】

「はやぶさ24号」に乗るためには,とりあえず函館から新函館北斗まで移動しなければいけない。ところへ,ちょうど「北斗9号」が10時45分に発車する旨,案内されていた。駅員からも,道南地方の運転状況が怪しいから,新函館北斗へむかう乗客は,とりあえずこの列車に乗ってくれ,と案内されていた。

このようにして「北斗9号」は,新函館北斗駅までに限り,乗車券のみで乗れるようになった。普通列車・快速「はこだてライナー」の遅れ・運休を考慮しての救済措置だ。私としては,新幹線には乗り遅れたものの,思いがけず特急へ乗車できることになりラッキーだった。しかも特急券なし。損して得とれ,とはこのこと?(時間という損が大きすぎる気もする)

函館駅にて,北斗号の乗車案内。「全車指定席」とあるが,この日は,新函館北斗駅までの乗車に限り,乗車券のみで乗ることが許された。

頭端式の立派なホームへむかうと,大雨のなかにキハ261系5両編成が待機していた。徐行運転しているとはいえ,この大雨のなかでも運転してくれるだけでありがたいことだ。夏末期にありがちな,たたきつけるような土砂降りが続いている。

関連記事 雪ニモマケズ,スーパー北斗17号で札幌へ|在来線で北海道をめざす旅(終)

まだ出発まで時間があった。すぐに乗り込んでも構わないのだが,指定席の乗客も,当然乗ってきている。所定の「北斗」は全席指定なので,新函館北斗まで特急券なしで向かう乗客は,空席にすわらなければならない。どこが空席かは,出発するまで明らかでないので,とりあえず出発直前までホームにて待機しておくことにした。

この間,遅れていた10:21発「はこだてライナー」は,運休になったとアナウンスされていた。この「北斗9号」で,新函館北斗駅までの乗客を運び切れると見込んでの措置だろう。

出発の2分前くらいにデッキへ入り,そのあと,通路側の空席に座った。隣の方も,新函館北斗まで乗車券のみで向かうようだった。

まもなく,ドアを閉めて出発した。車内放送では,七飯から大沼公園の間で,速度を25 km/h以下に落として運転するとアナウンスされた。新函館北斗駅は,ちょうど,七飯と大沼公園の間にある。七飯の次の駅なので,徐行運転の影響は大きくないものの,それでも,定刻より遅れて到着することになる。

キハ261系といえば,電車並みの加速力をもつ気動車で,音鉄としてはエンジン音を楽しみたい車なのだけれど...さすがにこれだけ徐行運転するとなると,エンジン音を楽しめる場面はほとんどなかった。

とはいえ,久しぶりに北海道の特急列車に乗車できて,ちょっとした旅情を味わうことができた。大学生のとき,各地の特急を乗り回したときのことを懐かしく思い出した。

関連記事 スーパーとかち&北斗を乗り継いで帯広から新函館北斗へ|帯広→名古屋鉄道旅(前編)

新函館北斗駅には,定刻より遅れて到着した。このまま「北斗」で札幌まで行って,それから,道内をぶらぶらと…いう誘惑に後ろ髪をひかれながら,列車を降りた。とりあえず新函館北斗駅までたどりつけて良かった。新幹線は定刻通り運転しているようなので,このままいけば,なんとか東京まで帰れそうだ。

「はやぶさ24号」の出発までは,まだ1時間30分ほどあった。大雨で駅外へ出る気は起きず,コンコースのベンチに座って時間をつぶすことにした。

(つづく)

関連記事【キハ40】函館本線・砂原経由で長万部・函館へ【札幌函館18きっぷ旅②】

広告 宿探しなら「JTB旅館・ホテル予約」


カレンダー

2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031