検索需要がなくなる時代に「個人ブログ」をつづけるには

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更新を止めたブログへのアクセス急減

このブログを開設してからもうすぐ7年になる。学部時代は,ひまな時間をつかって,じぶんの余暇活動をつづった記事を量産してきた。

このほか,「アクセスを狙って書いた」記事も多くあった。これらは「お金がもうかる記事」でもある。アクセス数が増加するほど,GoogleAdsenseという広告の露出がふえるからだ。

このうちいくつかの記事が,Google検索で上位表示されるようになり,コロナ禍前後(2020年ごろ)までは,アクセス数だけみれば,それなりの規模をほこっていた。

もちろん,適当に書いたら,もしくは,ほんとうにじぶんが悩んだことをささっと記事にしたら,たまたま検索上位に表示されたこともあった(そのうちのいくつかは,いまでも検索流入が多い)。

コロナ禍・研究室配属で,アクセスはわずかに減少したように記憶しているが,こういった記事への検索流入によって,月数万~10万 PVのアクセスを維持していた。例として2021年には,毎月8万 PV近くのアクセスを維持していたようだ。

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それから,研究がいそがしくなったことが一因となって,じわりじわりと更新頻度を下げていった。

そして,そもそも研究のほうが面白くなり,書きたいことはあるけど書く時間も労力もない,という状態になった。もうすこしくわしい理由は,以下の記事にまとめた。

ブログに書きたいことは山ほどあるけど

これによって,更新する意義と意欲をうしなってしまい,開設以来最長の更新休止(6ヶ月)に至った。休止~再開の顛末は,以下の記事に書いたとおりだ。

ブログタイトルとハンドルネームを変えて更新を再開します

新規記事を投稿しなかった間に,みるみるうちにアクセスが減少していった。そして,更新を再開した現在では,月1万 PVくらいで底打ちしている。

アクセス減少の要因は,ごく単純で,「Google検索でのアクセスが減少した」からだ。このサイトへのアクセスの90 %近くが,Google検索によるものだったのだ。大量のアクセスは,Googleが,ブログ記事を,ユーザのもとめる「答え」(というか近似解)として提供してくれたことで成り立っていたのだ。

Googleは,定期的に更新される,あるいは,常に新しい情報を提供するサイトを上位表示するよう,検索アルゴリズムを構成しているようだ。よって,しばらく更新がないサイトは,一定期間を経て,上位表示されなくなる。

アクセス減少が「幻想」を打ち砕いた

このようにしてブログ開設以来はじめて,アクセス減少を経験した。

このことが,あるひとつの事実を明確にした。それは,「自分が書きたいこと,好きなことを,ある程度自由に書いた記事は,まったく(ほとんど)よまれていない」ということだ。

この記事を書いた時点で,公開記事数は600に達したが,その大半は「書きたいことを好きなようにかいた」記事だ。書き手の理想としては,こういった記事にどんどんアクセスが集まると,「好きなこと」に対して「承認」が得られるような気分になる。

しかし現実はそう甘くない。こういった記事は,ほとんど(あるいは,まったく)読まれないのだ。

たとえば,(このブログもふくめて)多くの個人ブログでは,身の回りで起こったことや買ったものについて,好きなように書いた記事が発信されている。これらは,「エッセイ」や「日記」という類いのものだ。こういった記事は,書いている当人はわりと面白い。ただ,有名人か,よほど面白い書き手でない限り,そこにアクセスはあつまらない。なぜなら,ほとんどのひとは,「見知らぬ」他人の日常に興味がないからだ。

このようにして,検索流入にともなうアクセスの減少が,個人ブログへの「幻想」を残酷なまでに打ち砕いた。「日常や自身の楽しみを書くだけで,アクセスがあつまる」という,「幻想」を。

でも,ブログをやっていくなら,できるだけ読みたいひとのところに記事をとどけて,アクセスをふやしていきたい。そういう気持ちは消えない。

では,どうすれば,その需要を見いだし,そこに記事を供給できるだろうか。

「ただの情報」への需要は消滅する

もっとも簡単な方法として思いつくのは,上述のように「検索でアクセスが集まる記事」を書くことだ。

ある「問題」に対して「答え」や「解決策」といった「情報」を提示できれば,検索で上位表示され,アクセスが集まる。このこと自体は,ブログをはじめた2017年ごろも,現在でも変わっていない。

私がブログをはじめたころは,この手法で実際にアクセスを集められた。YouTubeはまだ,個人の趣味嗜好のつよい動画の集まりで,金臭さはなかった。情報収集の手段として,なんとかGoogle検索が生き残っていた。

ただ,最近(ここ数年)では,個人がテキストベースでつくった情報への需要そのものが減っている。

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