【これはすごい】1枚の真鍮版から鉄道模型が組み上げられる動画

研究室で昼休みにコーヒーを飲みながら,YouTubeで動画を漁っていたら

ちょっと衝撃を受けた動画があったので紹介します。

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【これはすごい】1枚の真鍮版から鉄道模型が組み上げられる動画

鉄道模型(真鍮製)のフルスクラッチ

小説家でありながら工作家として有名な森博嗣氏の趣味論工作論読んだのと,平日の昼間のPC生活とは真逆の,なにか手を動かしてつくるアナログな趣味が欲しい気持ちがきっかけになって,鉄道模型のビルドに興味が湧いています。

特に,真鍮製のキット,やってみたいですね~。金属工作なのでハードルは高いですが…とりあえずはこの土日に,必要な道具や入門本などをネットサーフィンによって見出したところです。

で,週明けの今日は,大学へミーティング資料を仕上げに行きました。

ひさしぶりに学食で昼食を食べた後の昼休み。ここでも,鉄道模型のことを忘れることなく,YouTubeで真鍮製キットの組み上げについて,動画を探索してました。そしたら,ちょっと衝撃を受けた動画があったのです。リンクは,以下から。

動画リンク:80分の1鉄道模型 80系湘南電車 真鍮でスクラッチビルド。Scratch build of 1/80 railway model with brass.

(YouTube以外での再生が,投稿者によって許可されていなかったので,上記リンクからYouTube上でご覧ください)

管理者の都合で,このページで動画を再生することはできないのが残念ですが……ぜひYouTube上へ行って,ご覧になってください。私は,研究室のPCにつないである24インチのディスプレイで,コーヒーを飲みながらじっくり鑑賞させてもらいました。

この方はおそらく趣味で真鍮製の車両製作に取り組んでおられると思われるのですが,既製品の世界しか知らなかった私にとって,この動画はちょっとした衝撃でした。

55分の長編のなかでは,1枚の真鍮板が,精密に手書きされた設計図面をもとにして,徐々に鉄道車両の形になっていきます。特に見どころは,前半の板金のところ。板は,けがかれた通りに糸鋸で切り出され,万力に固定されたパーツたちは,行儀よく曲げられ,ヤスリで次々と美しく成形され,はんだによって接着されて行きます。

私は一応工学研究科の学生ですが,電気専攻であるうえ,高校も普通科だったので,金属加工については,中学の技術レベルの知識しかありません。

参考:【工学部の学科選び】電気電子系学科へと進学した理由

そんな私から見て,この動画内で行われる金属加工は,素人のものには思えませんでした。逆に,趣味を突き詰めれば,ここまでいけるのか...とも感じられました。まさに「職人芸」。久しぶりにYouTubeで痺れる動画を観た気がしました。

工作技術をまなぶ機会に乏しい

私は,先述のように,一応工学研究科にいる大学院生です。計算でなくて実験をメインにやってます。なので,研究室に入ってから

  • ちょっとした治具の設計・製作
  • 簡単な金属の切削・加工
  • 回路素子・ケーブルの接続・加工

といったような作業は経験してきました。

しかしそれでも,何かの実験系を一から作り上げるような工作技術をもっているわけではありません。大学が工学部だからといって,電気系ではそういった工作技術は学べません。ちょっとした電気・電子回路を触るくらいです。

関連記事:【学部生活ふりかえり】電気電子・情報工学科に入ると学べること

先の動画にもあった工作技術や工具の使い方は,実験系を手作りしようと思うと必須になってくるのですが・・・それを身につける場面は,中学の技術の時間くらいしかなかったです (普通科の高校に進学した場合)。しかも,技術の時間は,「技術・家庭科」として,家庭科と一緒になっていました。その短い時間のうちでも,ごくわずかな実習の時間で,実用技術を身につけるのはとても無理です。

高専や工業高校へ進学していれば,まだそういった技術を習得する時間があるのかもしれませんが…今からではもう遅いです。そんなわけで,工学を志す人間ですらこういう状態なので,世間一般的にみて,工作技術を学ぶ機会に乏しくなっているのは疑いようのない事実だと考えられます。

(高専の電気科出身の研究室の後輩に話を聞いてみると,電気科の場合は高専でも,工作技術を学ぶ機会ははあまりないらしいです。もう高専ですら,少なくとも電気科の場合,そういったハードウェアの工作技術は学ばなくなっているのかもしれません)

個人にとって工作技術が不要になった

しかも,工作機械の技術精度が,電子制御によって飛躍的に高まってきていて,既製品のジャンルやバラエティがどんどん豊富になっています。それゆえ,少なくとも個人の趣味や生活の範囲で手作りを求められる場面が減ってきているように思われます。

鉄道模型なんかが好例で,バラキット自体はなくなっていないのに,Web上でみかける情報は,完成品・既製品に関連するものが非常に多いように見受けられます。これは,模型を楽しむのに高度な工作技術を必要としなくなったゆえ,必然的にそれを駆使して手づくりしようとする人が減っていることを示唆しています。

(そのかわり,プログラミングなどのソフト面の技術を持っている人は増えてきているように見受けられもします。近年のプログラミング・電子工作界隈の拡大には目を見張るものがあります)。

さいごに

いろいろ書いてきましたが,手を動かしてものをつくることというのは,人間本来の基本的な活動です。最近,工作欲がモリモリ湧いてきているのは,研究でデータ解析と論文を書くことばっかりやっていて,PCに向き合う時間が長くなっていることからくる本能的な反応みたいなものでしょう。やっぱり,つくることが面白いのです(これは以前にも書きました)。

関連記事:結局いちばん面白いのは「つくって」「考える」こと

工作技術は衰退していますが,趣味で鉄道模型のビルドをやるためには必要不可欠なものです。幸いにして私はまだ若いので,模型製作に必要な工作技術はこれからじっくり身につけられます。これを身につければ,研究や仕事のほうにも転用できると思うので,マイペースで学んでいきたいですね。

とりあえず,手始めに「鉄道模型工作技法」「改定新版鉄道模型ハンダ付け入門 オンデマンド (ペーパーバック)」を買ってみました。後者はもう届いたようなので,GW中に読んでみます。

幼少期の思い出の車両や,大学学部時代に惚れ込んだ列車を,フルスクラッチで組み上げられたらどんなに楽しいんだろうな~と,いまからぼんやり想像しています。そういう車両ほどマイナーなものが多く,キット品はおろか完成品ですら既製品がないことがほとんどなので,これを自分の手で作り上げられたら,趣味の幅もまた一段と広がりそうです。

(おわり)

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>>なんだこの再現度の高さは…!EF64国鉄色 HOゲージが入線

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自作の簡易パワーパック製作記

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>>Arduinoとモータドライバで動く!鉄道模型のPWMコントローラ

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