【ド迫力の重連】名古屋近郊で中央西線EF64貨物列車を撮る!

中央西線は勾配のきつい線区ということで,

現在でも,勾配線区用の国鉄型電気機関車「EF64」が牽引する定期貨物列車が設定されている。

夜間帯のみならず,日中に走る列車も数本ある。

今回は,日中に走行しているEF64牽引の中央西線貨物列車を,名古屋近郊で撮影してきた。

ビデオカメラと一眼レフを持って,愛車(自転車)で走り回りながら,
5本のEF64牽引貨物列車を撮影することができた。

今後の撮影のためにも,通過時刻やロケーション等を記録しておく。

日中のEF64牽引貨物列車

撮影データは以下の通り。

中央西線沿線,名古屋市内~春日井市付近を自転車で探索しつつ,撮影した。

  • 撮影日:2021年2月7日(土)
  • 天候:快晴
  • 風:弱い,北寄り
  • 移動手段:自転車

まだ2月上旬なのに,ダウンを着て自転車で走るとじっとり汗をかくくらいの陽気。日中の最高気温は15℃もあったようだ。

さて,本日の狙いは中央西線を日中に走行するEF64牽引の貨物列車。

貨物列車時刻表2020から,日中に撮影可能そうなEF64牽引貨物は以下の列車があることがわかった。

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【下り(列車名:時刻)】

  1. △   1653レ(コンテナ):稲沢856 = 多治見1009
  2. (月) 81レ(コンテナ):稲沢1304 = 多治見1407
  3. ▲   5875レ(石油):稲沢1330 = 多治見1444

【上り】

  1. 6088レ(石油返):多治見1031 = 稲沢1122
  2. 2074レ(コンテナ):春日井1230 = 稲沢1321
  3. 8084レ(石油返):多治見1421 = 稲沢1505

(☆列車番号,時刻は2020年3月改正分のデータ)

  • 列車名前に付記した「△」は,日曜運休の列車。
  • 「▲」は,土休日運休の列車。
  • 「※」は,季節列車(冬季は週6回運転)
  • 「(月)」は,月曜区間運休の列車。
  • 指定曜日以外の運休・運行の可能性もあり!
  • 運用変更でEF64以外がけん引する可能性もあり?

(以上,引用:「貨物列車時刻表2020」,公益社団法人 鉄道貨物協会,pp.104-105 (2020)

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自分で読んでまとめているので,もしかしたら間違いがあるかもしれない。

正確な情報は「貨物列車時刻表」を参考にどうぞ。
ぜひ購入して,日本の鉄道貨物輸送を応援しましょう。

これらの列車を効率よく撮影するべく,
また,上り下りの方向を考えつつできるだけ順光で撮影するべく

ロケーションを探しながらの撮影敢行となった。

こういう形で「狙った列車を撮影する」のは,多分初めて。

以下は,試行錯誤しながらの撮影記録。

矢田川橋梁(右岸上流部):1653レ

下宿から自転車を漕いで,まず向かったのは名古屋市東区・守山区境の矢田川橋梁

中央西線だと,大曽根~新守山間にある橋梁だ。

ここは,名古屋市内でお手軽に撮影可能な「超定番スポット」。ド素人の自分も,ここは何度か電車を見に来て撮ったことがあった。

ここで狙うは下り列車の1653レ。

列車進行方向右側に光が当たる形だったので,右岸上流部からの撮影。

太陽を左斜め後ろに位置させた。

1653レの時刻は,稲沢856 = 多治見1009。

矢田川橋梁には,おそらく9時20分~9時40分に走ってくるだろう。

それまで,旅客列車を何本か練習で撮影した。

383系はほかの旅客列車よりスピード感が一段上。

ビデオカメラを,ちょうどいいコンクリ―ト製の台において撮影。

1本目の列車を撮っていたときに外付けマイクの乾電池が切れていることに気づいて,慌てて外した。家出てくるときに確認しておくべきだった・・・電池はあとで買ってくることにした。

目当ての1653レは,9:40ごろ通過していった。空コキが多めだったけど,国鉄色だった。

矢田川橋梁を渡る1653レ。旅客列車とすれ違い
EF64-1036。国鉄色塗装
新守山へ向けて坂を下ってゆく

ちょうど橋に差し掛かったところで,上り列車が通過していってヒヤヒヤした。EF64が橋を渡り切る前に,上り列車が退いてくれてよかった。動画ではフレームアウトすることなく撮れていた。写真はちょっとイマイチ?

9:40ごろ通過なので,多治見までは30分弱で走って行くことになる。

稲沢から結構時間かかるな~と思ったが,どうやら大曽根の待避線で旅客列車を何本かやりすごしているらしい(ネット情報)

なんとか1本目を動画に収めて,続いては春日井の方へ移動してみることにした。

春日井駅付近:6088レ

つづいての目標は,上りタンカー6088レ

春日井あたりまで走って,いい場所がないか探した。

勝川=春日井間は,見通しのよい直線だけど,沿線はほとんど背丈より高いフェンスで遮られていた。

線路すぐそばでの撮影は難しそう。ところどころ撮影できそうな踏切もあったけど,上り列車は逆光だった。

春日井駅からさらに下って,神領の方まで走った。車両基地への分岐が始まる辺りで,中央西線の線路は盛土の上を走るようになっていた。

ここらで線路沿いを走るのはいったんやめて,踏切を渡って見通しの良い場所へ出た。

すると,広い畑の中にある川沿いに,三脚上にビデオカメラを構える同業者を発見した。

邪魔にならない程度にそちらへ行ってみると,なるほど,中央西線の線路がひろーく見渡せる場所だった。前側も田んぼ・畑で,妨害となるものはなさそう。

上下とも順光だったので,6088レはここで撮影することにした。自転車を堤防道路に停めて,少し移動。

何本か動画を撮って練習。踏切があるので,列車の来るタイミングがわかりやすかった。

6088レの時刻は,多治見1031 = 稲沢1122。

この場所へは,10:49ごろ通過していった。多治見からおよそ20分。

更新色の重連,石油繁忙期らしく長大編成を組んでいた。緑色のタンカーが,快晴の青空によく映えていた。

このあと,ビデオカメラで動画を「置き撮り」しながら,写真も何枚か撮った。

313系8000番台6両編成が通過
211系4両編成の普通列車。中央西線は長編成から短編成までバリエーション豊かだ。
こちらは313系との併結で6両編成。

このあたりからは,春日井の「王子製紙」の煙突を見ることができた。

都心から郊外へ,315系への置き換えが発表されている211系と一緒に撮影しておいた。

春日井駅は王子製紙の工場と近い。

勝川=春日井間:ドクター東海!(2074レ:ウヤ?)

6088レの撮影を終えたら,ちょっと早いけどお昼ごはんを食べた。中央西線沿線から外れて,国道19号沿いにある,はなまるうどんへ行った。

ここで冷たい温玉ぶっかけうどんを食べた。冷たいうどんが食べられるくらいの陽気だった。

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午後最初に狙うは,「春日井貨物」2074レ

春日井駅始発の貨物列車で,日曜日は運休。

さっきは引き気味に撮影したけど,今度は沿線から迫力ある映像を撮ろうと思った。

勝川=春日井間の直線区間の踏切は,午後になると上り列車が順光で撮影できそうだった。

ということで,ここらで春日井貨物の通過を待つことにした。

春日井貨物の出発は12:30。定刻通りの運転なら,それから数分後に撮れるはず。

それまで,何本か練習で撮影した。

途中,なんか短い列車が来た・・・・と思ったら,なんとドクター東海(DR1編成)が通過していった!

駅で止まっているのは見たことがあるけど,本線上を通過していくのは初めて!ドクターイエローと比べると知名度は低いけど,それでも2編成,月に数回しか走らないレア列車であることは間違いない。これは幸運だ・・・

そのあとも何本か旅客列車を撮影したが・・・

直線をかっ飛ばす211系。唸るモータ音を堪能できた。
勝川からの下りカーブを高速で駆け下る383系。

いい時間になっても2074レはやってこない。

15分ほど待ったが,結局やってこなかった。日曜運休ということだったが,土曜日も貨物の量によっては運休するのかもしれない。

2074レは撮れなかったが,ドクター東海が見られたのでまあ良しとしよう。

あんまり長居すると,次の81レ,そして本命の8084レが見られなくなる。ここら辺で切り上げて移動することにした。

矢田川橋梁(右岸下流部):81レ

つづいての目標は,下りコンテナ貨物81レ。

81レの時刻は稲沢1304 = 多治見1407。

下り列車ということで,満を持して庄内川左岸堤防へ向かったが・・・なんかスケボーの練習をしているニーちゃんがいたので,断念した。

もうひとつ,新守山駅から少し下ったオーバーパスのポイントもあったが,ここは枯草の背が高くなっていて列車を撮るのは難しそうだった。

これ以外にはちょっと撮れるポイントが思いつかなかったので,結局矢田川橋梁に戻って来た。

下り列車なので,矢田川橋梁で迎え撃つ形の順光撮影はできない。対岸(左岸)に渡って,後追いなら順光で撮れそうだが,意外と時間がなくて対岸に渡るのは無理そうだった。

ということで,しぶしぶ右岸下流部で待機。

橋を渡り終えた列車が,新守山方面へ下っていくのを撮ることにした。

ここは動画だけ撮った。

矢田川橋梁には,13:43ごろやってきた。またもJR貨物更新色。今はこの塗装が多いから,ちょっと残念。

でもまあ,今から検査に入る車両は原色塗装になって出てくるらしいから,いずれ珍しくなるだろう。

短めの編成を動画に収めて,次の列車を撮るため対岸へ移動。

矢田川橋梁(左岸上流部):5875レ・8084レ

本日最後の目標は,8084レ。下りタンカー。最後にして最大の目標。下りなので,矢田川左岸に移って迎え撃つように撮影することにした。

8084レの時刻は,多治見1421 = 稲沢1505。

予想通過時刻は,14:40ごろ。ちょっと時間ができたので,ここでビデオカメラ用外部マイクの電池を調達することにした。

使っているマイク(AT9943)は,単3乾電池で動作している。こういうときに,さっとコンビニで買えるのが,乾電池駆動のいいところ。

ちょっと割高だけど,せっかく自転車を漕いで撮りに来たのだから,少しでもいい環境で撮影したい。そう思って,コンビニで電池を買った。

矢田川のポイントへ戻る途中,同業者と思しき2人組が,矢田川橋梁の方へ向かっていくのが見えた。彼らもきっと,8084レを撮りに行くのだろう。

そう思いながら,自転車で彼らを追い越して,堤防まで上がった。左岸にもコンクリブロックがあるので,動画はここにカメラを置いて,写真は手持ちで撮ることにした(本当は,三脚が欲しい。今度見積もっていいやつ買おう)

矢田川河川敷には,サイクリングやランニング,散歩やピクニックする人が結構いた。

この人たちも動画にフレームインして,日常の中を走る感じを出す構図を作った。

快晴の下,211系の8両編成が通過

通過予想時刻まで何本か列車を撮っていると,唐突に後ろから「ゴツン,ゴツンゴツン・・・ゴゴゴゴ・・・」と聞こえてきた。

変だな・・・もう下り貨物は来ないはずなのに。そう思っていると,ちらりと見えたのが重連のEF64。あわててビデオカメラの録画ボタンを押して,一眼を構えた。矢田川橋梁を,いい音を立てて通過していく。タンカーは短編成だったが,EF64は重連を組んで走って行った。

下りということで,写真はイマイチだったが,動画はなんとか撮影できた。

唐突に走りこんできた5875レ。JR貨物更新色同士の重連だった。
7つのタンカーを連ねた,ややコンパクトな編成。

時刻的に稲沢を13時半に出発する,5875レのようだった。5875レは,土休日運休と掲載されていたから,てっきり今日(土曜日)は運転しないものだと思っていた。完全に油断していた。。。

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そのあと,気を取り直して練習を何本かこなした。

さっきの2人組に加えて,どこからか歩いてきた,コンデジを持ったおじさんも登場。

自分含めて4人が,8084レを待っているところへ,本命が登場。

14:40ごろ,新守山からの上りカーブをゆっくりと登って来た。

矢田川橋梁を渡る8084レ。国鉄色と貨物更新色(ロゴなし)の珍しい?重連

前側には,国鉄塗装の1021号機,後ろ側には更新色・JRFロゴなしの1020号機。

連番の重連が,14両のタンカーを引き連れて通過していった。連番での重連,しかもロゴなし更新色の1020号機が見られてよかった。

やっぱり重連のタンカーがいちばんかっこいい。

今日一番興奮しながらの撮影となった。

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これにて,本日の撮影はすべて終了。

マイクの電池が切れていたり,春日井貨物が運休だったり,

多少のトラブルはあったけど,おおむね満足のいく撮影だった。

撮影機材・ツール

最後に,今回の撮影で使用した機材・ツールを書いておく。

まとめ:いつかは山岳区間へ撮影に行きたい

今回は,自転車を駆使しながら,名古屋近郊でEF64貨物列車を撮影した。

名古屋近郊でも,いくつかいい撮影ポイントを見つけられて有意義な1日だった。

また,今回は遠景気味の動画が中心だったので,次は寄り気味の写真にも挑戦してみたい。

名古屋近郊のスポットもいいけれど,いつかは山岳区間で本領を発揮するEF64を撮りに行きたい。

沿線だと装備も必要なので,まずは駅撮りくらいからできれば・・・

コロナが収束したら,18きっぷでも使って撮影に行きたい!

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また,今回の撮影で,動画と写真を並行して撮るための三脚の必要性を痛感した。

撮影スタイルがある程度確立できたら,三脚購入も検討しよう。

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ビデオカメラはこちらで紹介したものを使っています。

翌日は,堀割区間で「寄り」の写真を撮ってきました。

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