雪国の絶景と十日町雪まつり!飯山線乗車記|在来線で北海道をめざす旅③

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長野から新幹線で一駅・飯山駅までやってきた.
(前回記事はこちら↓)

飯山からはローカル線・飯山線の旅.

上越線の越後川口駅まで延びる,長いローカル線から眺める車窓は

まさに,都会に住む大学生が憧れていた”雪景色”そのもの.

キハ110系のボックスシートでのんびり楽しむ,極上の飯山線乗り鉄旅.

飯山線(飯山~越後川口)

名古屋から北海道へ,飛行機を使わず,
また,東海道・東北新幹線を使わずに移動する鉄道旅.

ルートは以下の図,青色で示した線.

今回紹介するのは,赤色で示す部分.

飯山線・及び越後川口から上越線で新潟までの記録.

飯山線とは?

長野駅から第3セクターしなの鉄道線(長野~豊野)経由で,飯山・戸狩野沢温泉・十日町を結んで,上越線・越後川口駅に至る96.7kmの非電化路線.

車両はキハ110系で運行されている.

1日目は,名古屋~長野~飯山~越後川口~新潟,という行程だったが,飯山線はその1日目のハイライトだった.雪景色の車窓が素晴らしかった.

飯山駅から出発

さて,出発は北陸新幹線とののりかえ駅である飯山駅.新幹線ホームの下にある在来線ホームから出発する.

入線してきた普通列車,飯山駅で5分停車してから十日町へ向けて走り出す.

飯山駅にてキハ110系

135D
普通 十日町行
飯山1325=十日町1458

飯山駅での乗降はそこそこ.2両編成の車内は6割~7割ほどの乗車率.

観光客よりも地元利用客の方が多いかな?

ローカル線の普通列車は,18きっぷシーズンになると鉄道ファンの乗客が多くなって”路線の日常”は見えない.

しかし今回は18きっぷシーズン外における乗車.
乗車してみるとその路線の”日常”がよくわかって面白い.

雪の絶景!

飯山線は飯山駅出発後,しばらく千曲川沿いを走る.

飯山から3駅のところにある戸狩野沢温泉駅で,多くの下車があり,乗車率が3割ほどになった.車内は一気に閑散とする.

白い雪が一面に降り積もっていて眩しい!

う~ん,イイ車窓だ.

ゆるやかに蛇行する川に沿って,線路もカーブ.そこをトコトコ走って行くキハ110系.

雪があるせいなのかはわからないが,今まで乗ってきたキハ110よりも走行音が静かだ.

国鉄観測史上最深の積雪地

途中駅・森宮野原駅には,「日本最高積雪地点」というモニュメントを発見.

モニュメントの高さはなんと7m85cm!記録したのは戦時中だから,相当前だけど,もし7mも雪が降ったところに住んでいたらどうなるんだ・・・?家とかすっぽり屋根まで埋まってしまうんじゃないか?あの駅前に見える駅舎もまるっと埋まってしまうぞ.恐ろしい...さすが豪雪地帯新潟.

森宮野原駅では,対向列車を待ち合わせ.ちょうど飯山から1時間.

飯山線森宮野原駅

津南駅ではまた数人の下車があり,前側車両の乗客は自分をふくめて2,3人になった.後ろも数人しか乗っていない.窓の外の絶景を独り占めしているような気分.これがローカル線ひとり旅の醍醐味.

1人掛けのボックスシートで,流れゆく車窓を眺めながらボーッとする.あの家にはどんな人が住んでるのかな~とか,河川工事のオジサンたちは大変そうだな~とか,このあたりはかなり田舎だけど家賃はどのくらいなんだろうな~とか,そういうことを考えるのは,忙しい都会に住んでいる時間ではできない.

終着駅の十日町駅に近づくと,再び乗ってくるお客さんも増えてきた.

十日町雪まつり

1時間30分少々で,この列車の終着駅・十日町駅に到着.

左側の高架線がほくほく線

十日町といえば,かつて在来線最速特急「はくたか」が走ったほくほく線の乗り入れ駅.JR線は地上ホームだが,ほくほく線は高規格の高架線だった.都会を走らない私鉄で,これだけ立派な設備を持っているのは珍しい.「はくたか」効果は凄まじいものがあったんだろうな.

 

十日町駅では,越後川口方面の列車乗り継ぎに30分ほど時間があった.

なにやら駅前が賑やかだな~と思って,駅前に行ってみると「十日町雪まつり」というお祭りをやっていた!

 

多くの観光客で賑わっている.駅の裏に会場があって,雪のモニュメントのような入口をくぐると,大きな雪像がお出迎え.これあれだ,トーマスだ.結構本格的な出来でびっくり.

モニュメント前には,無料の振る舞い酒と豚汁.

豚汁はJR東日本信濃川発電所の方が振る舞っていた.JR東日本って発電所持ってるんだ~と思いながら,無料の豚汁を頂いた.あつあつで美味い!

豚汁はたくさんあって余っていたみたいで,2杯も頂いた.

“雪まつり”というと札幌を筆頭に,北海道のイメージが強い.でも,ここ十日町の雪まつりも,規模こそ小さいものの,地元が一体となっている感じがとてもよかった.

“おいこっと”がいた!

さて,豚汁も食べたし,駅に戻ろう.

1番線には観光列車「おいこっと」が入線していた.

快速「おいこっと」十日町駅にて

“おいこっと”って方言か何かかな~?と思って調べてみると,方言では無く・・・

千曲川(信濃川)沿いに、里山、田畑、民家など、のどかな田園風景が連なる飯山線。「日本人のこころのふる里」を代表するローカル線として、訪れる人すべてにやすらぎと癒しを提供したいという思いをイメージした新コンセプトの列車です。田園風景や川、山など日本人が思い描くふるさと(田舎)をイメージしていただくため、東京の真逆にあると言う意味で、英語表記のTOKYOを反対にし「おいこっと」とひらがなで表現しました。ひらがなで表現することで、幅広い層より親しんでいただけるようにしました。

のってたのしい列車 ポータル > おいこっと:JR東日本
(太字強調は筆者)

TOKYO > OYKOT > おいこっと

東京の真逆な沿線風景だから,TOKYOを逆から読んでOYKOT(おいこっと)ということ!なるほど納得.飯山線は里山・民家など,のどかな田園風景を楽しめる,まさに東京にはない路線.

十日町~越後川口

十日町から引き続き飯山線を走る普通列車に乗車.

187D
普通 越後川口行
十日町1521=越後川口1549

十日町から越後川口は5駅,30分かからない.飯山線の多くは,十日町から越後川口へ直通するが,何本かは十日町でのりかえが必要となる.

 

十日町雪まつりから帰宅するお客さんがたくさんいて,1両編成の車内は満員電車(気動車だから満員汽車か)の様相.出発間際に乗り込んだので,立ち乗り.豚汁食べてすぐ暖房の効いた車内に入ってしまって,暑い・・・!しばらく暑さと格闘しながら,越後川口まで行った.

上越線・信越本線(越後川口~新潟)

飯山線は越後川口駅まで.

ここからさらに新潟まで行くのだが,飯山線の列車はすべての列車が越後川口止まり.上越線・長岡駅まではあと数駅なのだが・・・上越線の列車へとのりかえが必要.

たった数駅なんだから,越後川口から長岡まで直通してくれればいいのにな~と思いながら,越後川口駅で20分ほどのりかえ列車を待つ.

緩やかなカーブに位置している越後川口駅.東京方を見ると,上越線は複数本の線路が延びているが,さきほどまで乗ってきた飯山線は1本の線路が寂しく延びている.そこを折り返しのキハ110系が,十日町へ向かって出発.

上越線

越後川口駅から出発する上越線下り列車は,1時間に1本程度しかない.越後湯沢始発の列車か,もしくは水上から上越国境を越えてきた列車がやってくる.

今回乗車するのは越後湯沢始発で走ってきた列車だ.

1741M
普通 長岡行
越後川口1608=長岡1631

E129系,信越地区で大活躍する普通列車用車両.なんの面白味もない電車,と思われるかもしれないが,この車両が奏でるモータ音は結構好きだ.

先ほどまでの飯山線とは違い,複線を爆走.さすがに主要路線というだけあって,立派な線路だ.

信越本線

20分少々で終点の長岡駅.長岡からは信越本線の普通列車にのりかえ.

455M
普通 新潟行
長岡1702=新潟1817

長岡~新津~新潟間は特急列車「しらゆき」も走る,幹線で,利用客も本数も多い.

もう日が暮れてしまったので車窓は楽しめない.ということでiPadイジイジして時間をつぶした.

新潟グルメ「バスセンターのカレー」

1時間少々で,新潟駅.18きっぷ旅を重ねてきたので,1時間ちょっとの普通列車だと”あっという間”に感じる.

さて,新潟駅近くになにか美味しいグルメは無いだろうか?と探してみると,どうやら「バスセンターのカレー」というものが有名らしい.

バスセンターは新潟駅万代口から,万代橋方面へ歩いて10分ほどのところにある.バスセンター1階をうろうろしていると・・・バスが行き交うターミナルの片隅に発見.

GoogleMapだと「名物 万代そば」として掲載されているが,正式な店舗名はよくわからない.要するに「バスセンターにある立ち食いの食事処」という認識で正しいっぽい.

食券で有名らしいバスセンターのカレーを注文.

お店のカウンターに出してお水をコップに入れていると,あっという間に黄色いカレーが提供された.

新潟 バスセンターのカレー¥480

見た目はいわゆる「黄色いお母さんのカレー」という感じ.写真だとあまり黄色く見えないが,実物を見ると結構黄色い.少なくとも普段食べるカレーの色とはかけ離れている.が,どこかで見覚えのあるカレーでもある.昔懐かしいカレーの色といえば,正しいのだろうか?と

立ち食い形式なので,お店の前にあるカウンターで食べる.

一口食べてみると,普段食べるカレーよりもコクがあって美味い.そばやうどんを提供しているお店ということもあってか,スパイスの裏に出汁というかスープの風味もある.黄色い見た目で,味は和風なカレーだ.辛さもほどよくて,ガツガツ食べ進む.いや,これクセになる味だ.美味しい.

安い(480円)のに量もそれなりにあって,美味しい.提供速度は爆速.また新潟に来たら食べに来よう.

まとめ:18きっぷシーズンにピッタリの飯山線

以上,飯山線(+α新潟まで)の乗車記.

今回は18きっぷシーズン外に,ふつうのきっぷを使って飯山線に乗車したが,

飯山線は普通列車しか走っていないので,18きっぷシーズンにも乗りに来ることができる.東京や名古屋からだとちょっと遠いけど,都会には無い田園や里山の風景を楽しめる絶景路線.

忙しい日常から逃れて,18きっぷでまったり飯山線の旅なんてのも楽しそうだ.

在来線で北海道をめざす旅

名古屋から特急「しなの」,北陸新幹線「はくたか」,飯山線,上越線,信越本線と,乗り継いで新潟までやってきた.名古屋から1日かけてようやく日本海側に抜けることができた.が,北海道はまだまだ遠い・・・!

2日目は東北地方の日本海側を特急「いなほ」と「つがる」を乗り継いで北上,青森からは一気に北海道新幹線で北海道へ上陸する.お楽しみに!

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