長野から飯山へ,北陸新幹線で3セク回避|在来線で北海道をめざす旅②

長野からは飯山線経由で,日本海側へ抜けてみることにした.

飯山線は長野から乗車できるが,途中長野=豊野間は第3セクター線なので

JRの駅にて3セク区間を含んだ乗車券を発行することはできないらしい.

名古屋から青森までの長い乗車券を,3セクで分割されるのは嫌だった.

というわけで3セクを回避するために,長野~飯山間を北陸新幹線「はくたか」で移動してみた.

長野で「しなの」から新幹線に乗り継ぐと,「しなの」の長い特急券が半額になるし,速くて快適な新幹線をちょっとだけ楽しめるし,意外とイイことずくめな北陸新幹線乗車の記録.

長野から飯山へ

名古屋から北海道へ,飛行機を使わず,
また,東海道・東北新幹線を使わずに移動する鉄道旅.

ルートは以下の図,青色で示した線.

今回の記事で紹介するのは,赤色で示した部分.

前回記事(~長野)はこちらからどうぞ.

【振り子全開!】しなの3号自由席で名古屋から長野へ|在来線で北海道をめざす旅①
名古屋を8時に出発する「しなの3号」の自由席に乗って,まずは長野を目指す!

長野駅のりかえ

11時前に到着した長野駅から,飯山まで北陸新幹線で1駅.

長野駅構内では,新幹線乗り換え改札までサクッと移動できるようになっていた.

 

下りの「しなの」は,北陸新幹線に接続を取ってくれているようだ.在来線ホームには接続の時刻表があったので見てみると・・・

今回乗車した「しなの3号」に7分で接続するはくたか557号は,長野以北で飯山駅だけ通過するというツイテナイダイヤだった.一方,一本後ろのはくたか559号は飯山駅に停車してくれる.

ということで,1時間程度長野駅で,はくたか559号の到着を待つことになった.これだけ待つならしなの鉄道に乗った方がいいのでは?と思うかもしれないが,有り余るほどの時間がある春休みを持てあまして旅をしているので,急ぐ必要は全く無い.しかも新幹線に乗った方が「しなの」に乗り継ぎ割引が効いて安くなるから,乗り継ぎで待つくらい,どうってことはない.

長野といえば善光寺.途中下車して観光するのもよかったけど,夏に行ったばかり.駅近のおいしいそばも夏に食べた.1時間だとそこまで遠くは行けないので,新幹線ホームで時間をつぶすことにした.

長野駅新幹線ホームの駅そば

ホームでは「大宮・東京方面・・・」という放送がなされており,名古屋から離れてきたなあと思う.

長野といえば,蕎麦がうまい.長野に来ると「蕎麦を食べなきゃなあ」という,なにか強制力のようなものが働く気がする.

新幹線ホームに降り立つと,駅そば屋さんから出汁のいい香りが空腹をくすぐってくる.

大宮・東京方面の新幹線「あさま」号に乗客が乗り込み,駅そば屋が空いたタイミングを見計らって,食券を買う.

安くてヘルシーな山菜そばをチョイス.

食券を渡すと,おばちゃんが手際よく調理してくれる.

暖簾によっておばちゃんとは目が合わないようになっているが,優しそうなおばちゃんであることは,雰囲気でわかる.

すぐに出てきた駅そば.さすがに新幹線ホーム上にあるだけあって,提供速度は速い.あったかくて美味しそう!

山菜そば

上りのあさまが出発していくのを眺めながら,立ち食いでそばをすする.これぞ,鉄道旅行の醍醐味だ.

そばは麺が太くて,あっさりだしが山菜とよく合う素朴な美味しさだった.駅の外に出歩かなくても,ホーム上の駅そばで十分だな.

暫定ダイヤで運行中の北陸新幹線

駅そばを食べ終わっても,出発まではまだまだ時間がある.

長野終点のあさまがやってきて,折り返しまで長い時間を待つようなので,ぼんやりと車両を眺める.

北陸新幹線開業に伴って本格投入されたE7/W7系は,もうすっかり顔なじみになった.

よく見ると,幌や車体の塗装にちょっと黄ばみが目立つようになってきた.

台風による車両の浸水被害で,暫定ダイヤとなっている北陸新幹線.通常ダイヤ復帰はいつになるんだろうか.そのときは,かろうじて引退を免れているE4系もいよいよ引導を渡すときが来るんだろうな.

ホーム上には待合室やイスが完備されている.北陸延伸までは長野新幹線の終着駅だったこともあり,立派なホームだ.

北海道へ行くこともあり,冬装備で来た.が,長野まで北上してきてもあんまり寒くないのが正直なところだ.本来であれば,長野まで来たら気温は一桁台は当たり前,ヘタすれば日中でも氷点下ということもあるのだろうけれど,今年は暖冬で,名古屋も長野もあんまり寒さは変わらないような気がした.もちろん線路上に雪は無い.

W7系「はくたか559号」自由席

車両を眺めたり,ホームにあるベンチでぼんやりしていると

はくたかの入線時刻になった.自由席乗車口に乗客が並び始める.

まもなく,東京口からはくたか号入線.

559E
はくたか559号金沢行
長野1209=飯山1220

自由席は乗車率4~5割ほど.窓側も空いている.

前を走るかがやき509号や,後続でやってくるかがやき525号(臨時便)は,長野を出ると富山・金沢のみに停車する速達便.一方,これから飯山まで乗車するはくたかは,長野以降の各駅に停車する.

金沢や富山まで向かう乗客は前後のかがやき号に乗るだろうから,はくたか号の乗車率は低いわけだ.

碓氷峠を越えるために搭載されたモータ音を響かせながら,長野駅を滑るように出発.

「しなの」も十分速くて快適だけど,やっぱり新幹線のスムーズな加速と静粛性は別格.異次元の乗り物だ.

全車両電動車,床下から響いてくるモータ音.

長いトンネルを抜けると,車窓にようやく?雪景色.

ようやく雪国らしい車窓に出会えて,ちょっと嬉しくなった.

北陸ロマンの車内チャイムで到着!

長野から10分も経たないうちに,車内メロディが流れ,到着放送が流れ始めた.

北陸ロマン」だったから,この車両は西日本所属の「W7系」だ.

飯山駅では,思ったよりも下車客が多くてびっくり.

デカいスキー道具とキャリーバッグやザックを抱えた下車客が大勢降りた.

飯山駅に停車する新幹線は,そこまで多くない.だから,停車する便にはそれなりに需要があって,下車客が増えるのかもしれない.

飯山駅の富山方には,「長峯トンネル」が大きな口を開けている.雰囲気は新神戸駅を直線にしたような感じ.

飯山線の乗り換えまで時間があるので,通過する新幹線を見ていった.

めちゃくちゃ速い!

冬のリゾート地・飯山

飯山駅には,モンベル・ノースフェイスのミニショップがあり,ファットバイクのレンタルが置いてあった.

こういうのを見ると,飯山が冬場のアウトドア観光地であるんだな~と思う.

駅の外に出てみる.

箱のような新幹線駅舎の下に,飯山線のホームがひっそりと佇む.

駅前はタクシー・バス乗り場があるが,中心部からは外れているため,駅前は静かだ.

晴れているが,空気が長野よりもひんやりしている.新幹線でトンネルを一本越えるだけで,こんなにも空気が変わるのか.標高が高いし,周囲を山に囲まれているから寒いのだろうか?

雪も10cmくらい積もっていて,除雪されていないところに足を踏み込むと,クツの跡がサクッという完食と共に残る.いや~ようやく雪国に足を踏み入れた.こんなに白い雪を生で見たのは久しぶりだ.

まとめ:乗継割引で節約

以上,はくたか号の乗車記録.

一区間だけの乗車だったけど,北陸ロマンが聴けたし,モータ音も楽しめたので満足.

3セクでもいいけど,あえて新幹線に乗ることで,のりかえとなる長野までの特急「しなの」特急料金が半額にできた.新幹線の自由席特急料金が880円,しなのの自由席特急料金が割引で1,210円,トータルで2,090円.

ちなみに,しなの単独(乗り継ぎ割引なし)だと,自由席特急料金が2,420円なので,「新幹線に乗った方が特急料金の合計額が安い」ということなのだ.

そういう区間は他にもいくつかあるので,もし特急列車に乗るなら,乗り継ぎで新幹線にチョイ乗りできる区間が無いか調べてみるのもいいかもしれない.

在来線で北海道をめざす旅

“在来線”と銘打ってスタートした旅の記事だが,いきなり新幹線に乗ってしまった.まあ例外ということで・・・・

飯山からは未乗路線である飯山線に乗った.飯山線の車窓から眺める雪景色,晴れ渡った青空とのコントラストが最高のローカル線だった.

雪国の絶景と十日町雪まつり!飯山線乗車記|在来線で北海道をめざす旅③
飯山から飯山線で新潟方面へ.雪景色の千曲川沿いをゆるやかに走るキハ110のボックスシートで極上のひとり旅.

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北陸新幹線にチョイ乗りするのは,鉄道路線が廃止されてしまった碓氷峠越え区間も有名.

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