18きっぷで札幌から北見へ|特別快速きたみ乗車記【2019夏自転車旅⑮】

昨年,一昨年は名古屋~苫小牧を太平洋フェリーで移動.

愛車で北海道内をぐるぐる走った.
おかげで北海道内はたくさん走ることができた.

【まとめ】2018北海道自転車旅|大自然に感動し、グルメを愉しみ、被災に涙した旅

「今年の夏は東北も走ってみたいな・・・」

ということで,名古屋から北海道まで東北経由で全部自転車で走ることにした.全部,自転車で
「北海道まで自転車で行く」自分の中では思い切った挑戦だ.でもこういう長い期間の放浪(?)旅は学生の間しかできない,来年からは研究の方が忙しくなるだろう.やるなら今しかない.

名古屋を出発してから北海道内を走り終えて,また名古屋に帰ってくるまで,25日.自分史上最も長い自転車旅の記録.

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<この記事の内容>
15日目:札幌~北見(輪行)

<前の日>
14日目:小樽~札幌

<次の日>
16日目:北見~サロマ

札幌~旭川

朝マックで優雅な朝食

「カプセルイン札幌」で起床.

ホテルをチェックアウトして,朝食無料サービス券をもらう.マクドナルドにて朝マック(マフィンセット).追加でアップルパイとハッシュドポテトも注文して,優雅な朝食.

このマクドナルドはすすきの交差点を上から見下ろせる場所にある.平日の朝だが,ビジネスマンや夜の仕事上がりとおもわれる人など,意外と賑わっていた.

区間快速「いしかりライナー」

駐輪場まで自転車を取りに戻って,札幌駅前で輪行準備.

今日も今日とて輪行中におじいさんに話しかけられた.このおじいさんは輪行中の旅人に話しかけるのが好き?らしく,今まで北海道各地に住んできたとか,名古屋は暑いでしょ,とか話してた.僕はまあそうですねえとテキトーに返事しつつ輪行準備を進める.時間はかなり余裕があったので,時間つぶしとしてはいい話し相手だったかもしれない.

輪行を終えたら,札幌駅ホームへ.今日は札幌から北見まで輪行,7時間近くもかかる.コンコースでホームへ入るのを待っていたとき,「ライラック」「大雪」「オホーツク」の文字にどれほど誘惑されたことか…

ホームでは特急「スーパーとかち」の出発を見られた.

北海道の気動車特急,見るたびに好きになる.

先頭車両はもちろん,独特の「音」がたまらない.

特急が出発したあと,向かい側のホームに入線した

3159M
区間快速いしかりライナー岩見沢行
札幌1036=岩見沢1113

に乗車.ロングシート車だけど,線形のいい札幌=岩見沢区間なので十分快適.

北海道とはいえ,このあたりはまだまだ都会の雰囲気.沿線にはちゃんと「まち」がある(北海道の田舎は,本当に何もない.車窓には草と木しかない,みたいなこともしばしば)

岩見沢から普通列車で旭川へ

40分ほどで岩見沢到着.20分の接続で旭川行きの普通列車にのりかえる.

2325M 普通旭川行
岩見沢1133=旭川1255

最前列のシートの前は,広々としている.足を伸ばすと持てあましてしまう.

岩見沢から先の車窓は,先ほどよりも「緑」の割合が増える.

12時11分滝川着.~川がやたらと多い(砂川,深川,滝川).

これは深川

滝川駅から本線以外に線路が延びていた,これは根室本線だ.また,地図で見ると学園都市線新十津川駅が近くにあることがわかった.こんなに近くにあるんだったら,滝川まで繋いでしまったら良いのになあ,と思ったり思わなかったり.

岩見沢から1時間20分で旭川到着.札幌から2時間20分.

18きっぷで来たことを考えればかなり短い時間だと感じた.札幌=旭川区間は特急列車を使わなくても,苦ではない区間.

旭川では1時間以上乗り換え待ちがあるので,駅近くにある「梅光軒」で旭川ラーメンに舌鼓.学生ラーメン大盛720円.安くて美味い!

旭川~北見「特別快速きたみ」

旭川から北見までが,今日のハイライト.北見・網走方面への特急「オホーツク」「大雪」を補完する役割で設定された,北海道唯一の特別快速,きたみ号に乗車.

1両編成の「特別快速きたみ」

14時15分頃,旭川駅に入線.

特別快速きたみ

特別快速きたみ

早めに並んでおいて,ドアが開いたら自転車を積み込む.ちなみにこの日は他にも自転車が5台ほどあった.スイッチバックで向きが変わる遠軽までの自転車が2人,終点北見までの自転車が僕含めて3台.遠軽行きの自転車を進行方向後ろ側の運転台横のスペースに詰めこんで,北見行きの自転車はデッキに並べた.

3583D
特別快速きたみ 北見行
石北本線
旭川1440=北見1809

特別快速きたみ号.接近放送や案内放送では「快速」と放送された.

特別快速」と名前はついているけど,実際はキハ54の1両ワンマン運転.

旭川から終着北見までの所要時間は3時間29分.1日に4本ある網走方面の特急の所要時間は,平均して3時間.特別快速きたみは,車両こそ小さいものの,特急列車と肩を並べる俊足列車なのだ.

所要時間に差がないのであれば,特急列車に乗る意義がなくなるのではないか?とも思うかもしれないけど,特快きたみは「1両編成」.18きっぷシーズンはクロスシートは満席,ロングシートも半分近く埋まるほどの乗車率になってしまう.このことから,「確実に着席したい」なら特急列車に乗る意義は十分ある.もちろん「少しでも安く移動する」ことが目的なら,特快きたみはこれ以上ない格安列車.始発駅で並んでおけばまず座れるので,利用しない手はない.

新幹線で使われた座席?

車内は,車両中央の座席がボックスシート型に配置され,そこを境に座席が向き合うように並んでいる.車両後ろ側が,進行方向向きのシート,前側が進行方向逆向きのシート.

ちなみにキハ54のシートは,かつて新幹線で使われていた座席を流用しているらしい(リクライニングは使えなかった).座席背面にはモノ入れ網までついている.なるほど,鈍行気動車にしては快適なわけだ.背もたれはちょっと固いけど,分厚いシートで大変よろしい.否,「特別快速」なのだからこのくらいの待遇は当たり前であるべきなのだろうか?

豪快な「きたみ」の走り

旭川を定刻通りに出発.しばらく車窓からは,旭川のまちなみが見える.東旭川からはワンマン運転,そして快速運転となる.

キハ54は窓が開く.新幹線の座席に座りながら窓を開けるというのは,いかなるものか.

窓を開けると,外からは牛糞肥料の臭い,草の臭い,気動車特有の石油のにおいが漂ってくる.臭いを楽しめる鉄道旅というのも,なかなか乙だ.

時折よく響く警笛を鳴らしながら,ガンガン飛ばしていく.1両編成の列車に乗っていることを忘れさせてくれる爆走っぷり.

当麻からは,徐々に風景が北海道らしくなってくる.

特別快速は本領を発揮し,次の停車駅は上川.間にいくつか駅はあるけれど,それらは全部通過する.当麻から29分突っ走って上川までノンストップ運転.エンジンを震わせながら,上川に到着したきたみは,上川で6分停車する.

遠軽発旭川行普通列車と交換,交換した普通列車は,3両もつないでいた,珍しい.

白滝の山越え,遠軽でスイッチバック

上川からは山越え区間.車窓からは山しか見えない.何もないところを線路だけ敷かれていて,そこを列車がとぼとぼ登っていく.途中で,廃止になった~白滝シリーズ(今は信号所)の各駅を通過した.

16時過ぎに長いトンネルに入って,峠越え.峠の向こうに降りてくると,天気があからさまに悪くなってきた.蒸気をたっぷり含んでいそうな白い雲が山にかかっているのが見える.

白滝~丸瀬布間ではポツポツと雨が降った.

遠軽駅に到着するとスイッチバックで進行方向が変わる.

特別快速きたみ

遠軽駅に停車中

国鉄の雰囲気が色濃く残る遠軽駅

遠軽まで来れば北見まであと少し.

生田原では学生がちらほらと下車.天気が悪いせいで,もう車窓が暗くなってきた.

留辺蘂までの間,峠のトンネルで徐行.

ざんねんな駅名

北見市街をトンネルで抜けて,終着の北見駅に到着.

特急列車が停車中

旭川から約3時間半.時間はかかったけど18きっぷだけで来られるのだから,大したものだ.

北見「宿泊施設 大地」で宿泊

北見駅で輪行解除,市街地を走って今日の宿へ.

楽天トラベルで予約した「宿泊施設 大地」にチェックイン.

優しそうなフロントのおじさんと話しながらチェックイン手続き.

部屋はシングルルームなのに,かなり広い.荷物を置いても床にはたくさんスペースが余っていて変な感じだ.

このあとランドリーで洗濯をして,コンビニで晩飯を買って帰った.

長い長い輪行の1日が終わった.

まとめ:特急「大雪」にも乗ってみたい

以上,15日目の記録.

今回は18きっぷでの移動ということで,特別快速「きたみ」に乗った.特急列車顔負けの快速列車で,快適な移動ができた.

また今度網走に来る機会があれば,特急列車「大雪」「オホーツク」にも乗ってみたい.大雪なんて名前がついてるし,冬にでも来てみようかな.

翌日からいよいよ道東ツーリング.一昨年ぶりの道東,楽しみだ.

サロマ湖が目の前に!キムアネップ岬キャンプ場|北見~サロマ【2019夏自転車旅⑯】
サロマ湖畔のキムアネップ岬にぽつんと佇む「キムアネップ岬キャンプ場」でテント泊.無料で泊まれて設備も綺麗なキャンプ場.

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累計走行距離:1300キロ

食費:1,769円
宿代:3,780円(宿泊施設 大地)
雑費:700円(洗濯)
合計:6,249円

交通費:2,370円(18きっぷ1回分)

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