名古屋に住んでいると
大阪へ移動する機会が結構ある。
僕は鉄道が好きだから
バスよりも鉄道で移動することがほとんど。
名古屋に住み始めてからというもの
大阪へは何度も足を運んだ。
そのたびに違う手段を使って移動している。
せっかくだから、
今まで利用してみての感想を交えつつ
(価格・時間なども比較して)
名古屋⇔大阪を鉄道で移動する手段をまとめてみた。
王道(有名な)方法3つ
今回紹介する手段は以下の6つ.
新幹線:とにかく速く・快適に!
アーバンライナー:ゆったり・コスパ重視
東海道本線:18きっぷを使うなら最適
近鉄鈍行:とにかく安く移動したい!
関西本線:名古屋⇔大阪の移動に飽きた。
紀勢本線:紀伊半島を鉄道で回りたい
まずはおなじみの手段を3つ紹介する。
[JR]東海道新幹線
名古屋→[JR東海道新幹線]→新大阪
(→[JR大阪環状線・東海道線]→大阪)
時間
50分~1時間(~新大阪までの時間)
(大阪までは+10~20分程度)
通常料金
6,350円(ひかり・こだま指定席)
6,560円(のぞみ指定席)
5,830円(自由席)
快適性
- 最速で移動できる(こだまでも1時間弱)
- ほとんど遅れない(降雪時を除く)
- 本数が多い
- 静かで快適
- 高い
- 便によっては混雑で座れないこともある
- 梅田・難波へはのりかえが必要(在来線・地下鉄線など)
乗車した感想など
名古屋⇔大阪間の最も一般的で優れた移動手段である。
新幹線の速達性・定時性は他の手段を圧倒している。
1時間弱で着いてしまうのだから、もうこれに勝る手段は飛行機ぐらいしかないし
飛行機だと出発・到着前後で時間が必要だから、総合的に見れば最も速い手段であることには変わりない。
快適性も申し分ない。
ただし、普通車の座席は2×3で若干薄い造りになっている。
そのため後述するアーバンライナーにくらべると座り心地はやや劣る。(そのため、快適性の評価を4つにした)
そのぶん値段は高めで、運賃+新幹線特急券が必要となる。
学生である僕はちょっと躊躇してしまうような値段だ。
また、時期によってはのぞみの自由席など満席になることもある。
上手な活用法:こだま・ひかりに乗る
名古屋⇔大阪であれば、各駅停車の「こだま」の利用がおすすめ。
のぞみより210円安い値段で、よっぽどの繁忙期でない限りは確実に着席できる。
「こだまって遅いんじゃないの?」
そんな声も聞こえそうだが
名古屋⇔新大阪であれば最速達の「のぞみ」でも
各駅停車の「こだま」でも所要時間は20分しか変わらない
(→のぞみ:50分;こだま:~70分)
停車駅が米原・岐阜羽島の2駅しか違わないからだ。
そしてこだま号(ひかりでも同じ)最大のメリットは
「自由席の座席数が多い」
「利用者がのぞみより少ない」こと。
座席数が多い割に利用者が少ないのは
(いわゆる”ドル箱区間”である)新大阪⇔名古屋間においては、かなり大きなメリットだ。
自由席の車両数は以下のようになっている。
[表:東海道新幹線16両における自由席車両数]
のぞみ | 3両 |
ひかり | 5両 |
こだま | 10両~13両 |
こだまの自由席の多さがよくわかる。
こだまでは
「全車自由席」「一部指定席」
なんて表現が使われる。
「指定席長区間利用」よりも「自由席短距離利用」の需要を拾うためだろう。
そんなわけで僕はよく利用している(乗車記は以下のリンクから)
10分20分を争う用事はないし、確実に座れた方がラクで楽しい。
新幹線のことに脱線しつつあるので…ここら辺で本題へ戻る。
[近鉄]特急「アーバンライナー」
近鉄名古屋→鶴橋(→[JR大阪環状線]→大阪)
時間
2時間(甲特急※)
(~大阪難波;梅田へは鶴橋からJR環状線で16分)
通常料金
4,260円(全車指定)
快適性
※”甲特急”=途中の停車駅が津のみのタイプ
(近鉄名古屋→津→鶴橋・上本町・大阪難波)
- 料金と所要時間のバランスがいい
- 新幹線に匹敵する(勝る?)快適性
- 本数が多い(甲特急毎時1本)
- 梅田・新大阪へはのりかえが必要(JR線など)
乗車した感想など
筆者イチオシの手段である。
これといったマイナス点もなく、何より料金と所要時間のバランスが良い。
新幹線だと、自由席でも5,000円を超えてしまうが
近鉄特急は、4,000円ほどとリーズナブル。
最近はネット予約にも力を入れていて、割引特典も豊富だ。
所要時間は2時間。座席における快適性は新幹線に勝る(星5つ!)
2×2のシート配列で、座席の造りもしっかりしており
かなり快適だ。
また、近鉄線の名古屋大阪間は線形が非常に良く
停車駅も少ないことから、胸のすくような走りを楽しめる。
ビジネス客の多い新幹線を横目に、ゆったりとした移動ができるのだ。
コスパ最強、新幹線の良きライバル。
[JR]東海道本線(在来線)
名古屋→大垣→米原→大阪
時間
2時間40分~3時間
通常料金
3,350円(18きっぷ利用なら2,370円)
快適性
- 安い
- そこそこ本数が多い
- 18きっぷが使える
- のりかえが必要
- 18きっぷシーズンは混雑する
乗車した感想など
近鉄特急よりもさらに1時間ほど時間がかかる分安く行けるのが、JRの在来線。
18きっぷシーズン以外だと
料金は3,350円の運賃のみ。
しかし、あと1000円払えば近鉄特急で所要時間は2時間に短縮できる。
したがって18きっぷシーズン以外はややマイナーな手段である。
時間はかかるが、快適性は悪くない(星3つ)
名古屋~大垣は313系や311系のセミクロスシートが走っているし、米原からもセミクロスシートで停車駅が少ない新快速(もとい)「天下の」新快速列車が爆走してくれる。
最大の利点:青春18きっぷが使える
JR在来線(東海道本線)が真価を発揮するのは、18きっぷシーズン。
近鉄特急はもちろん、新幹線は18きっぷでは乗ることができない(特急券+18きっぷでも乗れない)
青春18きっぷの基本コンセプトは「JR全線普通列車1日乗り放題」
ここでいう「普通列車」は特急未満の列車はすべて含まれる(快速、新快速など)
※JRの定期列車として急行列車は運行されていない
したがって、18きっぷを使えば
東海道本線通常運賃3,350円のところが
(青春18きっぷ1回分)2,370円で行けてしまう。
1日乗り放題だから、「往復」でも2,370円だ。
ちょっと朝早く起きれば「日帰り大阪(名古屋)旅行」をわずか2,000円足らずの交通費で楽しめるということ。
この区間は僕も何度も18きっぷで利用している。
快速列車の本数が多く、想像以上に快適に移動できる。
時間はあるけど節約したい学生にオススメの手段。
裏ワザ的?な方法3つ
ここまで新幹線、近鉄特急、JR在来線(東海道本線)を紹介してきた。
鉄道・旅行好きの方でない「移動」が目的の方であれば、以上の3つのどれかがオススメである。
これから紹介する3つの方法は、時間が異常にかかったり効率が悪かったりめんどくさかったり・・・する方法。
【名古屋⇔大阪】の移動に飽きてしまった・・・
もうちょっと面白い移動方法はない?
という方は読んでほしい。
それでは、いってみよう。
[近鉄]名古屋線・大阪線鈍行
近鉄名古屋→伊勢中川→鶴橋
(→[JR大阪環状線]大阪(梅田))
時間
3時間30分~4時間
通常料金
2,360円(~鶴橋;梅田まで別途JRの料金要)
快適性
- 安い(片道なら18きっぷより安い)
- のりかえが必要
- 時間がかかる
- 本数が少なく、接続が悪いこともある
乗車した感想など
近鉄の特急は有名だが、「鈍行」で行く人はあまりいないのではないかと思う。
というかよほどの暇人でなければ、さっさと特急で行ってしまった方がコスパもいいしラクである。
近鉄鈍行のメリットを挙げるとするならば「片道であれば18きっぷよりも安い」ということだ。
JR東海道本線経由よりも安い運賃で行けるのは、JRが関ヶ原を越える大回りになっているのに対して
近鉄の路線(名古屋線→大阪線)は奈良経由なので、近鉄の方がキロ数が短いからというのが理由だ。
ただ、近鉄鈍行の場合、梅田(大阪)まで行こうと思うと
鶴橋で下車して、そこからJR環状線などに乗り換える必要がある。
その鶴橋~大阪間の運賃を足し合わせると、結局18きっぷよりも170円高くなってしまうから一概に18きっぷより安いとは言い切れない。
JRほど本数が多くない上に停車駅も多い。
したがってJR在来線よりも余分な時間がかかってしまう。
18きっぷシーズン以外で、時間に余裕がある場合かつどうしても安く行きたい!というケースには有効な手段である。
18きっぷシーズンに往復するのであれば、18きっぷで東海道本線を使った方が賢明だと思う。
一応、僕も実践済みである。
興味のある人はリンクからどうぞ(のりかえの時間や接続などについて書いておいた)
マイナスなことばかり書いてしまったが近鉄の沿線をのんびり眺めるのも楽しい。
まあ、一種の鉄道旅と思ってもらえばいい。
[JR]関西本線(在来線)
名古屋→亀山→加茂→大阪
時間
3時間~3時間30分
通常料金
3,350円(18きっぷ利用なら2,370円)
快適性
- 安い
- 18きっぷが使える
- のりかえが必要
- ロングシート車あり(亀山~柘植~加茂)
- 東海道本線経由より時間がかかる
乗車した感想など
ネット上では「第4の選択肢」とも呼ばれる、
近鉄鈍行よりはメジャーな方法が「関西本線経由」
JRの在来線なので、一応18きっぷも使えるし運賃も東海道本線経由と変わらない。
しかし、のりかえ案内で検索するとヒットしない方法である。
つまり「純粋な移動手段」という観点からみれば
「非効率的」な手段であることには間違いない。
ただ、鉄道旅としては結構面白い路線だ。
大垣⇔米原の混雑を回避できる、山の中を走る気動車からの景色を楽しめる・・・
18きっぷシーズン、いつもと違う方法で大阪へ行ってみたい!という鉄道ファンにはオススメである。
関西本線は途中の山越え区間でロングシート気動車が運行されている。
それに対して東海道線は全線でセミクロスシート車が導入、停車駅も少ないため
やはり東海道線の方が快適であるのは間違いない。
[JR]関西・紀勢本線・阪和線(在来線)
名古屋→新宮→和歌山→新大阪(→大阪)
時間
7時間30分~8時間(特急),12時間(18きっぷ)
通常料金
13,960円(普通車指定席)
(18きっぷ利用なら2,370円+伊勢鉄道線510円(河原田~津))
快適性:
特急
18きっぷ
- 紀伊半島の絶景を楽しめる!!
- 18きっぷが使える
- 時間がかかる
- 18きっぷだと丸一日つぶれる
- のりかえで長時間待たされる
これはもはや鉄道旅である!
18きっぷが使えるといっても、所要時間は12時間近くかかる。
特急列車で行っても所要時間は7時間以上(新宮あたりで乗り換えが必要)
これは移動手段というよりは、紀伊半島を満喫する鉄道旅である.
まとめ:時間・料金からチョイス
以上、名古屋⇔大阪を鉄道で移動する手段として6つ紹介した。
それぞれまとめておくと
新幹線:とにかく速く・快適に!
アーバンライナー:ゆったり・コスパ重視
東海道本線:18きっぷを使うなら最適
近鉄鈍行:とにかく安く移動したい!
関西本線:名古屋⇔大阪の移動に飽きた。
紀勢本線:紀伊半島を鉄道で回りたい
(紀勢本線・関西本線には少々ネタ的要素があるものの)こんな感じになるだろう。
経由する路線を変えれば他にも手段はあるだろうし
JR・近鉄とも、各種割引がある。
また、個々人利用者によって求めるものや時間・予算も違うから
一概にどれが一番良くてどれが悪いとは言い切れない。
でも、一応まとめ記事を書いたわけだ。オススメを書かないわけにはいかない。
というわけで個人的なオススメは「アーバンライナー」である。
往復で利用しても1万円を切ってくるし、2時間で行けるのでコスパがいい。
普段は新幹線ばかり、という人も機会があれば近鉄特急も利用してみるのもいいと思う。
想像以上に快適だ。
予約について詳細はこちらにまとめた.