昨年,一昨年は名古屋~苫小牧を太平洋フェリーで移動.
愛車で北海道内をぐるぐる走った.
おかげで北海道内はたくさん走ることができた.
【まとめ】2018北海道自転車旅|大自然に感動し、グルメを愉しみ、被災に涙した旅
「今年の夏は東北も走ってみたいな・・・」
ということで,名古屋から北海道まで東北経由で全部自転車で走ることにした.全部,自転車で.
「北海道まで自転車で行く」自分の中では思い切った挑戦だ.でもこういう長い期間の放浪(?)旅は学生の間しかできない,来年からは研究の方が忙しくなるだろう.やるなら今しかない.
名古屋を出発してから北海道内を走り終えて,また名古屋に帰ってくるまで,25日.自分史上最も長い自転車旅の記録.
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<この記事の内容>
13日目:洞爺~倶知安~小樽
<前の日>
12日目:長万部~洞爺
<次の日>
14日目:小樽~札幌
13日目:洞爺~倶知安~小樽
洞爺湖畔のキャンプ場で起床.テントの入口を開けると,隙間から淡い橙色の朝日が差し込んでくる.湖面に反射して美しい.
朝食はいつもと同じ食パンとゆであずき.
昨晩やきとりをくれたバイクの方も起床している.
洞爺湖では朝からカヌー体験をやっていた.
自転車もいいけど,カヌーとかラフティングとか,そういう水のアウトドアにも憧れる.機会があれば挑戦してみたい.
坂を登って下って羊蹄山へ
今日は行ってみたかった羊蹄山麓をサイクリングして,国道5号線まで戻った後,余市経由で小樽まで走る予定を立てた.札幌まで行くのであれば,国道230号・中山峠経由の方が近道.しかし,羊蹄山は一度間近で見てみたかったし,峠を越えるのは嫌だったので,国道5号経由で札幌まで走ることにしたのだ.
まずは洞爺湖畔から,外輪山を横切るように走る道道66号を登る.これが結構キツかった.洞爺湖に来るときはトンネルでショートカットできたけど,道道66号はバカ正直に外輪山を越えるので,急坂の登坂となる.体力を消耗しすぎないように,コツコツ登っていった.
山のてっぺんあたりで国道230号と合流,そしてすぐに道道230号へ入った.国道と道道の号数が同じでややこしい.
北海道は寒いからか,本州よりも早く新学期が始まるみたい.8月中旬から下旬に差し掛かろうという時期だけど,もう歩道には安全見守りのおばさんが立っていた.道道に入ってからは,登ったり下ったりを繰り返しながら,人気の無い道を進んでいく.
コンビニはおろか,民家すらない.あるのは牧場と農場だけだった気がする.静寂の中を走る,というのはなかなかできない体験.
そんな寂しい道でも,景色が開ければ楽しい道に変わる.前に見えてきたのは羊蹄山.富士山型の美しい形をした成層火山で標高1898m,蝦夷富士とも呼ばれているそう.
道道の丁字路を真狩方面へ右折.羊蹄山がいよいよ大きく見え始めた.
羊蹄山を見ながら快走!
真狩(まっかり)市街のセブンイレブンで休憩を取って,羊蹄山を正面にみて反時計回りの方向,豊浦京極線(道道97号)を進んで行く.道道97号は羊蹄山の周りをぐるっと取り囲むように走っている.地図で見ると平坦そうだったけど,実際は多少のアップダウンを含む道だった.羊蹄山の南~東側までは登り基調,東から北側へ差し掛かると下り基調だった記憶がある.
写真でしか見たことがなかった羊蹄山,綺麗だとは聞いていたけど,なるほど評判以上の美しさ.山頂付近に雲がかかっているのがちょっと残念だけど,それはそれで趣があっていい.
このあたりは牧場も多いけど,農場も多かった.そこを貫く道路をさーっと気持ちよく走って行く.
「ふきだし公園」で京極の名水を汲む
羊蹄山北東側には道の駅「ふきだし公園」がある.この辺の地名は「京極町」という.京極,と聞いて北海道ツーリング経験者なら思い出す,セイコーマート”京極の名水”.実はこの”京極の名水”の採水地が,ふきだし公園のある京極なのだ.
休憩がてら自転車をとめて,公園内を歩いてみる.「ふきだし公園」の名前の通り,羊蹄山からわき出す清水が,この公園に噴き出している.園内には水を汲める場所があって,誰でも自由に汲むことができた.
せっかくなので”京極の名水”のペットボトルに,”京極の名水”を入れてみた.これぞ本物の京極の名水.一口飲んでみると,キンキンに冷えていて美味しい.ミネラル分をたっぷり含んでいそうな味がする.
水は飲水可能だけど,あくまでも天然の水なので,HPでは煮沸利用が推奨されている.
園内には中国人のツアー客がたくさんいた.最近の北海道は,どこへ行っても外国人観光客で賑わっている.外国人(特に中国・韓国)が多い傾向は大都市に近く,陸路でのアクセスが観光地ほど強い印象を受ける.ツアーバスで行きやすいからだろう.
倶知安「じゃが太」の絶品コロッケ
ふきだし公園で天然のおいしい水分を補給し,体力を回復したら,倶知安方面へ進路をとる.
倶知安市街へ入る途中で,「じゃが太」というお店に寄り道した.ツーリングマップルで見つけたじゃがいも料理のおいしいお店.コロッケのテイクアウトができるということで,じゃがいも好きの僕は心を躍らせて11時の開店を待った.
11時ちょっと過ぎに入店.優しそうな店主のおじさんが一人で調理している.テイクアウトしたのは「きたあかりのミートコロッケ」と「男爵いものポテトコロッケ」2つで300円.10分ほどで揚げたてのものが出てきた.丁寧に紙袋に包んで渡してくれた.
柔らかな陽差しが注ぐ店の外で食べる.ミートコロッケもポテトコロッケもほくほくで美味い!調味料は一切かけていないのに,味が濃い.ちゃんとじゃがいもの味がする.衣はサクサクで,食べやすい.
じゃが太のコロッケ、うま〜 pic.twitter.com/BXXHDLh4cZ
— タケ|自転車と鉄道 (@take26confi) August 20, 2019
倶知安にこんな美味しいコロッケがあったなんて,ツーリングマップル読んでおいてよかった.
ニセコをパスして余市へ
倶知安市街まで走り,再び国道5号線に合流した.長万部以来の国道5号線.
市街地を抜けると,国道はバイパスの様相.大型車も頻繁に通過していく.倶知安から共和分岐(岩内・神恵内方面R276と余市・小樽方面R5の分岐)までは下り坂.洞爺湖から登ってきて,下りは少なかった分,倶知安から共和まで下れたのは嬉しかった.
倶知安からニセコ方面へも行くことができるが,今回は日程の都合でパスした.
共和分岐から岩内方面へ少し行ったところにある国富のセイコーマートで昼食をとった.昼食のお店が少ないときは,セイコーマート.道民・旅人の味方.焼きうどん,ペペロンチーノ,カツゲンでパワーチャージ.
共和分岐から余市へ向かう途中には,R5稲穂峠がある.8㌔ほどの登り,ただし幹線道路の登りなのでラク.サクッと頂上にある稲穂トンネルについた.
トンネルからは下り坂,ディスクブレーキの音鳴りが気になったので,調節してから下っていった.下りは結構急坂で狭かった記憶がある.
下った先の余市は果物の名産地.市街地5km手前くらいから,国道沿いに果物直売所が立ち並んでいるのが印象的だった.
あと,余市で忘れてはいけないのが,ウヰスキー.ウヰスキー蒸留所は昨年のツーリングにて訪問したので,興味ある人はそちらもどうぞ(→積丹ブルーと神威岬の絶景|札幌~積丹サイクリング【2018北海道自転車旅】)
余市では中心部にあるイオンで休憩した.昼下がりは気温がかなり高かった.北海道とはいえ,ガンガン走っていると暑さにへばってしまう.特に道南は東北とそんなに温度が変わらない故,水分補給等には注意しながら走るようにしたい.
イオンに「日本一周!」的な看板を掲げた旅人がいたけど,そういう人はあまり得意ではないのでスルーした.
小樽・なるとの半身揚げ
余市小樽間を走るのはもう3回目.忍路にある長いトンネルとか,塩谷からオタモイへの長い坂とか,だいたい頭に入っていたのでドンドン走った.頭の中は今日の夜ごはんのことでいっぱいだった.
夕方には小樽に着いた.軽く街中を散策.
夕食には「なると」の半身揚げをチョイス.半身揚げ定食.
長距離走って疲れた身体に,カリカリジューシーな半身揚げが美味い…!絶品である.むねとかももとか部位によって違う味を楽しめるのが半身揚げの魅力かな.ケ○タッキーよりも上品な味で,ごはんが進むおいしさだった.
前回小樽に来たときは龍鳳のあんかけそばを食べた.これで小樽グルメはだいたい食べられたかな?
小樽の健康ランド「オスパ」で宿泊
今夜の宿は,小樽の健康ランド「オスパ」.
入館料650円(WAON POINT カード提示で200円割引適用)+深夜料金1200円=1850円で宿泊ができる.
お風呂は一昔前の健康ランドな雰囲気.風呂の種類が多く,ゆっくり疲れをとることができた.
夜寝るときは2階の休憩スペースで雑魚寝.ちょっとザワザワしてると寝付けないかもしれないけど,シュラフ・エアピローを持っていたので快適に眠ることができた.
オスパの横にはセイコーマートが隣接していて,セイコーマートに限っては外出も可能なので,買い物にも困らない.小樽のキャンプ場は割高だし,場所も悪いので,小樽に来たときはまた利用しようと思う.
まとめ:羊蹄山かっこいい!
以上,13日目の記録.
富士山型の羊蹄山は,堂々とした立ち姿がかっこよかった.蝦夷富士と呼ばれるだけのことはある.ツーリング中に見る山の景色は,どれも素晴らしい.
いよいよ小樽まで来た.札幌はもう目と鼻の先だ.明日の午後からは天気が怪しいので,午前中の内に札幌までたどり着きたい.
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13日目走行距離:110キロ
累計走行距離:1260キロ
食費:2,232円
宿・風呂代:1,850円(オスパ)
合計:4,082円