PENTAXが本命だけどFUJIFILMが気になる話~機材更新計画2023春~

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https://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/products/k-3-3/ および https://fujifilm-x.com/ja-jp/products/cameras/x-t5/から作成。(2023.2.20)

PENTAXは,KP,K-3 MarkIII,FUJIFILMだとX-T5,X-T3が気になっている。

気になっているAPS-C機

カメラの買い替えについては,小型・軽量なAPS-C機が欲しい!~機材更新計画2023春~に書いた。ここでは,実際に気になっているAPS-C機を書いていく。

まずは,やっぱりPENTAXから。手持ちのレンズを活用でき,キャッシュアウトを抑えられるのが嬉しい。PENTAXのAPS-C機を買うなら,K-2桁番台のいわゆる「エントリークラス」からのステップアップを図りたい。

PENTAX KP

ステップアップの選択肢となってくるのが「KP」。

KPの性能やK30との比較,量販店で触った印象については,一昨年に以下の記事で書いた。要約すると,デザインに優れた小型軽量の高感度(ISO)機だ。

KPは,KマウントのAPS-C機の中では,K-1の性能を詰め込んだハイエンド的な位置づけだったようだ(K-3 MarkIIIが登場してからは,その地位を譲った)。フィルムカメラのようなデザインと,小ぶりなボディがよい。

2023年2月現在,中古だと7万円から8万円で手に入る。↑の記事を書いた2年前は,なかなか値崩れせず,10万円を切ることはなかったように思うが,あれから2年も経ったことで,かなりCPのよい機種になった。

ただ,公式サイトではすでに販売終了してしまっていること,性能とデザイン性のよさで人気機種であることから,販売中の他機種と比べると,中古市場の流通数が少ないように見える。価格.comで見ても,カメラのキタムラにB品以下の中古しかない。

ペンタックス KP ボディ ブラック|カメラのキタムラネットショップ

参考 価格.com – ペンッタクス PENTAX KPボディ 価格比較

欠点としては,動画の性能が高くないこと(FHDはiPhone未満),ボディ+バッテリ+SDカードで703 gあることだ。APS-C機では軽量だと思われるが,それでも,K-30より50 g重い。

このあたりを許容し,写真機として割り切れば,選択肢には入ってくる。

PENTAX K-3 Mark III

「KP」以外のAPS-Cとして,やっぱりフラッグシップへのあこがれは拭い去れない。というわけで,フラッグシップ機「K-3 Mark III」も,選択肢に入っている。「小型」という条件からは外れるが,登場当初から憧れていた一台。

登場当初は,性能はもちろん,価格も「フルサイズ級」だったような印象だったが,あれから2年近く経ち,ようやく市場における流通価格が落ち着いてきたようだ。2023年2月現在,新品だと平均20万円,最低18万円,C品であれば15万円で手に入る。それぞれ,登場当初より7万円近く下がった。

ペンタックス K-3 MarkIII 20-40LTD WR KIT ブラック | カメラのキタムラネットショップ

ただでさえ減少傾向にある一眼レフユーザの中でも,数%しかいないと思われるPENTAXIANの中で,さらにフラッグシップを求める・買えるユーザのなかで,製品が一巡し,市場の在庫に余裕が出てきたように観察される。

参考:価格.com – ペンタックス PENTAX K-3 Mark III ボディ[ブラック] 価格推移グラフ

ここで,K-3 Mark IIIと,先ほど取り上げたKP,そしてK-70に代わって登場したK-2桁クラスの後継機:KFの3つについて,気になる性能をとりあげて比較してみた。その結果は以下の表の通り。

項目K-3 IIIKFKP
画素数約2573万画素(有効画素)
約2678万画素(総画素)
約2424万画素(有効画素)
約2478万画素(総画素)
約2432万画素(有効画素)
約2496万画素(総画素)
ISO100-1600000100-102400100-819200
ボディ内手ブレ補正5.5段4.5段5段
電池寿命約800枚約460枚(フラッシュ発光なし)約420枚(フラッシュ発光なし)
動画性能3840 x 2160 (4K)1920 x 1080 (フルHD)1920 x 1080 (フルHD)
防塵・防滴
幅 x 高さ x 奥行き約134.5 × 103.5 ×73.5 mm約125.5 x 93 x 74 mm約131.5 x 101 x 76 mm
質量(バッテリ・SD含)約820 g約684g約703g
モニタ可動なし(固定)バリアングルチルト
無線LAN
https://www.ricoh-imaging.co.jp/japan/products/comparison/?pid01=K-3III&pid02=KF&pid03=KP にて比較

さすがにフラッグシップのK-3IIIは,KFおよびKPを圧倒している。性能の分だけ質量は増えてしまっている(レンズを着用すれば1 kg近くになるだろう)が,これは仕方ないだろう。撮影プロセスを愉しみ,機材を愛で,出てくる写真のハイクオリティを味わうには,これは受け入れなければならない唯一といっていいハードルだ。

質量以外で,1点気になるのは,K-3 IIIのモニタが固定式であること。モニタ可動は,昨今のカメラではもはや「あたりまえ」になった感じがある,実際,上表に示すように,下位機種のKFおよびKPでは,それぞれバリアングル・チルトを搭載している。

それに対してK-3 IIIは,モニタを固定式にすることで,ローアングルでの利便性を失った代わりに,撮影体験をよりよいものにしていると思われる(ファインダーを覗いたときに鼻先がつきにくい設計になっている,軽量化などが実現されているらしい)。

すでにお気づきかと思いますが、モニターは先代同様、固定式を採用しています。サイズ拡大と小型軽量化を両立させた結果かもしれません。ちなみにこの部分は先代よりも引っ込んでいて、ボディもより薄型になっております。(中略)注目はアイカップの出っ張り具合です。出っ張っている分モニターへの「鼻圧」も減るので、テカテカも抑えられそうです。

PENTAX(ペンタックス)K-3 Mark III 実写レビュー|フォトヨドバシ

いろいろ書いてきたが,K-3 Mark IIIもKPも,登場から年月を経たことで,価格が落ち着き,なんとか手に入る価格帯に入って来たように感じる。

これら2機種をふくむ,PENTAXのカメラのレビューは,PHOTO YODOBASHIのサイトにある記事が明快かつ簡潔でわかりやすい。PENTAX機のレビューは,CやNやSと比較して圧倒的に数が少ないので,専門家の書いたこういうレビューはとてもありがたい。

PENTAX(ペンタックス)KP 実写レビュー|フォトヨドバシ

PENTAX(ペンタックス)K-3 Mark III 実写レビュー|フォトヨドバシ

FUJIFILMも気になっている

これまでPENTAXしか使ってこなかったし,レンズもそればかり。マウント変更は,ボディ+レンズで大枚をはたくイベントだ。それゆえ,本命はPENTAXで間違いないのだけれど….

最近,FUJIFILMが無性に気になっている。自分は,ブログを書く人間であると同時に,読む人間でもあるのだけれど,よく読んでいる(読んできた)ブログの写真で,「これいいなあ」と思うものは,大抵FUJIFILMのカメラで撮られたものだ。

そんなわけで,視界に入るカメラは,FUJIFILMがやたらと多く,それによって自然と気になった次第だ。ディジタルカメラのシェア的には,FUJIFILMは数パーセントのはず(以下)なのだが。。。どうにもおかしい。ここ最近では,その10倍近くのシェアを感じている。

デジタルカメラの2021年の世界シェア(テクノ・システム・リサーチ調べ)は、レンズ一体型とレンズ交換式を合わせた総数でキヤノンが45.8%と首位。2位はソニーで27.0%、3位がニコンで11.3%、4位が富士フイルム5.9%、5位のパナソニックは4.4%だった。

デジタルカメラ・ビデオカメラ業界 市場規模・動向や企業情報|NIKKEI COMPASS

(どうでもいいけど,PENTAX(リコー)は,上記の調査によると,パナソニックにも負けている模様。)

FUJIFILM「X-T5」

Xシリーズの最新機種は,「X-T5」。Xシリーズ初代の「X-T1」から数えて5代目にあたる,APS-Cのミラーレス一眼だ。

(FUJIFILMのカメラってカッコいい。一眼レフならブラック以外買わないと思うけど,FUJIFILMを買うならシルバーがいい)

FUJIのシステムについてはまったく明るくないが,ざっと調査した感じをまとめておくと

  • X-T4:動画にも性能を振った前機種に対して,”原点回帰”(スチル(静止画撮影)に特化)。
  • X-T4から小型軽量化
  • 防塵・防滴
  • ボディ内手振れ補正を搭載
  • モニタは3軸チルトに回帰(X-T4はバリアングル)
  • 第5世代CMOSセンサでめちゃくちゃ高画質
  • 絞り・ISO・Sをすべてダイヤルでいじれる(個人的には,これが興味深い,使ってみたいポイント)

という特徴を有しているようだ。

参考 FUJIFILM X-T5|Cameras|富士フイルム Xシリーズ & GFX

ちょっとカメラのことがわかってきた中級~上級者が欲しがる機能が,だいたい網羅されているように見える。実際,自分も,小型・軽量なAPS-C機が欲しい!~機材更新計画2023春~に書いた性能が,ほぼそろっている機種だと思った。エントリーモデルのK30からのステップアップにもぴったりの性能を有している。

このようなことから,X-T5は,スペック的に非の打ちどころのないカメラだ。新品定価だと,約25万円ほどだ(私のシクロクロスを2台買ってもおつりが来る)が,これだけ欲しい性能がそろっていて,かつ,昨今の半導体・為替事情であれば,妥当な値付けだと思われる。

デザインも,昨今流行りのフィルムカメラlikeなものになっている。もともとFUJIFILMはそういう方向のカメラを作って来たし,分野をけん引してきたと思うから,意図せずともこういうカッコいいデザインが出来上がってくるのだろう。自分自身は,性能もそうだけど,このデザインが非常に良い,使ってみたい・愛着が湧くと感じた。

以上書いたように,私は一時,このカメラを猛烈に欲しくなった。が,欲しいのは皆同じ。発売から間もないことから,人気が過熱気味で,2023年2月現在では,どこの販売サイトを見ても,軒並み「取り寄せ」もしくは「納期3カ月」とかになっている(キタムラネットだと,納期3カ月。。。↓)

フジフイルム X-T5 XF18-55mm レンズキット シルバー|カメラのキタムラネットショップ

今の時点で手に入れようとすると,手間も金も相当かかりそうだ。。。

FUJIFILM「X-T3」

この状態を受け,Xシリーズについてもうちょっと調べていくと,人気が過熱気味で手に入りづらい「X-T5」に対して,2世代前の型落ち機種「X-T3」という選択肢も十分に考えられることがわかった。

なぜなら,この「X-T3」は,「X-T5」とほとんど同じデザインで,基本的な性能は似通っているからだ。

(↑X-T3の画像。さっきのX-T5の画像と,ド素人が比べた限り,違うのは右上の製品名だけのように見える。)

画素数は2600万,チルトモニタ,おまけに4K60fpsの動画も撮れて,防塵・防滴。

参考 FUJIFILM X-T3|Cameras|富士フイルム Xシリーズ & GFX

ボディ内手ブレ補正がないことだけが残念なところだが,型落ちということで,中古であれば16万円くらいで手に入るようだ。K-3 Mark IIIと同じくらいか,ちょっと安い。市場在庫も比較的潤沢。X-T5が出たことで,今後はさらなる値下がりも予想できる。

フジフイルム X-T3 レンズキット シルバー|カメラのキタムラネットショップ

自分は,手振れ補正(シェイクリダクション:SR)の付いたK30を使って来たから,それがないことでどうなるのか,具体的なイメージはできないけれど,暗いシーンでの手持ち撮影や,高速動体の撮影が多くないことを考えれば,手振れ補正がないことで購入の選択肢から外れることはないように思う。

X-T3とX-T5の比較については,以下の記事などが参考になった。

X-T5が発表!X-T5とX-T3の仕様を比較!【富士フイルム】
こんにちは。 2022年11月2日に富士フイルムからX-T5が発表されました。

↑こちらの記事では,「X-T3」が当時のハイエンド「X-H1」(下の画像)を食ったとも紹介されている。「X-T3」は,手振れ補正がないことにさえ目をつぶれば,自分には十分な性能をもっていそうだ。そんなわけで,EVFとグリップの浅さに慣れれば,全然不自由なく使っていけそうではある。「X-T5」との性能差と価格差とを天秤にかければ,「X-T3」を買って,レンズに投資すれば,人気過熱中の「X-T5」を買うより幸せになれそう(もちろん,性能面でもっとも妥協のない選択肢が「X-T5」であることは間違いないが)。

以上,気になっているカメラのことをつらつらと書いてきた。

Xマウントには憧れるけれども,X-T5の品薄・人気過熱と,K-3 MarkIIIの発売当初の熱の冷却・価格下落を見るに,FUJIFILMはサブ機として手に入れるという選択肢も浮かんでいる。FUJIFILMには,コンパクトカメラのラインナップも多いようだし。でも,X-T5も捨てがたいなあ・・・手に入れば一台で済むのだけれども。

まあ,こうやって,使っているシーンを想像しながら,あれもこれも欲しいといっている瞬間が,結局は一番幸せな時間なのだろう。

Canon?Nikon?Sony?みんな使ってるから,選択肢には入ってこないのです(親譲りのあまのじゃく)。

(おわり)

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