学部3年の後期の習得科目が発表され,無事に履修した全科目の単位を取れたことが確認された.
成績発表の6回目となると,すっかり慣れてしまい緊張感のないものだったが…今回の成績発表終えて,卒業に必要な単位数(卒業研究以外)が揃ったことも確認された.
単位が揃った
後はB4の1年間で卒業研究をして,卒業論文を書いて受理されれば学部はおしまい.晴れて卒業となる.
3年間の単位取得を振り返って
学部1年生から学部3年生まででたくさんの単位をとった(取らされた).
入学してからの1年間は,英語や第二外国語,数学,物理学などを勉強した.科目数が多く,1科目がおろそかになってしまうことがあった.
数学に対しては入学前から若干の苦手意識があり,案の定学部1年で苦労した.何とか単位は取ったものの満足いく成績を残せだと思えなかった.今振り返ればもうちょっとちゃんと勉強しておけばよかったと思う.
英語や第二外国語については成績良かったし,その後のTOEICの勉強にもつながったので勉強してよかった.
経済学とかその他教養科目はまぁそれなり.
学部2年になって徐々に専門科目が増えてきた.相変わらず数学(電気数学)には苦しめられたが何とか単位はとった.回路論や電磁気学は,成績は普通だったが授業は興味深いものだった.漠然と電気系を選んだ自分にとって,これから進む進路への興味を増やしてくれるものだったと思う.
学部3年になると電気,電子,情報の各分野の基礎となる科目を学んだ.やっている事はレベルが高いが,学部2年の専門基礎科目を勉強しているので,成績はよかった.試験前の勉強の仕方も1年の時よりは改善して,理解しながら試験を受けることができた.なんだかんだ言って,講義にちゃんと出て,先生の話を聞いて,自分で納得するように勉強すれば,成績は後からちゃんとついてくるものだなあと.
学部3年の勉強スタイルを,学部1年次の数学や物理学でできればよかったなぁと後悔している.成績(いわゆるGPA)は,一般的には学年が上がるごとに下がりやすくなるらしいが,自分は尻上がりだった.数学が苦手なのは工学系にとっては割と絶望的な欠点なのだが,物理学や工学系については「イメージ」も大事.数式は苦手だけど「イメージすること」は得意.だから学年が上がるにつれて増えてくる工学系・物理系の科目は,割と良い成績が残り,結果として尻上がりのGPAになったんだと分析している.
学科の数学が出来る友達と勉強していても,自分が「これがこうなって…」と図を書いたり身振り手振りでイメージを伝えていると,友達は「数式じゃないとわからないなあ」と.そういうやりとりが何度かあった.ああ,やっぱり工学部のひとって数学できるんだなあと思った.いや,でも「イメージ」する力も持っていて損はないと思う.かの有名な物理学者R.ファインマンは「イメージすること」の天才.「数式はいいから,結局どういう現象が起こるのかだけを説明してくれ」そういうスタイルだった,と前に読んだ本に書いてあった.
ただし研究する上では,数学はできてあたりまえなので
大学院入試に際して,おろそかにしていた数学はきっちり学び直したい.
大変だった学部実験
実験と言うのは学生の興味をそそる面白いものでなければならない.と,巷ではよく言われる.
高い機器を使わせてくれる学部実験は確かに面白かったが,毎週書くレポートは分量が多くかなり大変だったと記憶している.学部3年前期の最初のほうは,塾講師のバイトも並行してやっていたがあまりに辛すぎたのでやめた.これが功を奏して前期の実験後半はきちっとレポートを書いて出すところまで余裕を持ってできた.
後期の実験は,半年を通して1つのテーマについて実験を行う形式だった.したがって,前期よりは負担が少なかった.テーマ自体も自分が興味があるものだったので,毎週試行錯誤しながら実験を進められた.
レポートの考察もかなり頑張ったおかげか,成績は良かった.半年間頑張ってきて良かったなぁと思う.
よくできているカリキュラム
インターネット上には,今の大学教育について頭ごなしに批判している人がそれなりにいる.確かに,大学によっては就活ありきで,一体学生に何を教えているのかみたいなところもなくは無い.
しかしながらうちの学科のカリキュラムは,学部1年から2年3年と上がっていくにつれて,前の学年で学んだことがちゃんと使えるカリキュラムになっていた.線形代数なんかいつ使うんだとか,微分方程式なんか何の役に立つんだ,ベクトル解析何か使うんだとか,そういう数学は,あとで電磁気学とか電気回路論とか数値解析を学ぶと,必須の”道具”であることに気付く.それで電磁気学とか電気回路とか数値解析は同じように,より発展的な電力工学や半導体工学やプログラミングには必須の知識である.
こんなふうにして,大学1年から3年にかけて順番に学んでいくことによって,土台をしっかり形成してから,発展的な内容に進んでいけるようになっていた.
「常識=最低限の知識」の先端まで来た
学部3年を終えて,学部を卒業するのに必要な座学の単位をの回収し終えた. このことが意味するのは,「電気電子情報系の学生として最低限必要な素養を身につけた」ということであると考えられる.研究をするには全然専門知識が足りていないが,”世の中にある電気電子・情報系のあらゆるモノゴトを,電気電子情報系のレンズを通して考え,構造を理解することができる”ようになった.
したがって,”常識”を学部3年で学び終えたともいえる.この地点にやってきたことで「教授に手取り足取り説明してもらいながら,教科書・試験を通じて理解を深める勉強」の終着点にたどりついたな,と実感する.
ここから先は,個々人が研究に必要な専門分野の知識を,論文や専門書(しばしば英語)を通じて,自分が学びとる姿勢が必要になってくる.大学院になっても多少講義はあるが,それは最先端の研究をするために必要な,専門基礎科目の発展系であり,新しいことを一から学ぶという講義ではない.今までやってきて,曖昧だった部分を掘り下げて行くに過ぎない.
自分で言うのも変な感じだが,何だかスゴいところまで来てしまったなあと思う.高校生のときは大学院なんてまったく視野になかったし,そもそも電気系を選んだのもそこまで強い意志・具体的な目的があったからではない.ギリギリで滑り込んだくらいの成績で入学したから,単位はとれるか卒業できるかという不安の方が大きかった.それが今や大学院行くぜ,研究ってどんな感じだろう,という雰囲気.単位もしっかり(予想以上に良い成績)取り終えた.面白そうなことに興味を持って,手を抜かずにコツコツやってると,他の人には見えない世界に行くことができるものだな~というのが,学部3年間の感想.
まとめ:研究
数学が苦手だった自分にとって,学部低学年時の勉強は苦痛だった.数学つまらん…
しかし単位だけはちゃんととって,せめて道具として使えるくらいには理解を引き上げよう.そういう風な姿勢で取り組んできたおかげで,学部3年時の専門科目は,割とすんなり単位が出たし,成績もよかった.
あとは,学部4年の1年間で待ち受ける「研究」をやるだけ.
諸先輩方から,しんどそうな話をよく聞くけど,まあ自分の好きなことについて研究できるわけだから,多分大丈夫だと思う.どうせわからないことだらけだし,先輩に助けてもらいつつ,1年後にはせめてフォーマットが整った論文が書き上げられればいいなと思う.
ぐちゃぐちゃした文章になってしまった.
要は,学部3年で単位ちゃんととれてよかったね,研究がんばろうね,ということです.
おわり.