
旅行先で写真を撮るときは,一眼レフに単焦点レンズをつけて撮ってきた。iPhoneで撮る写真はあくまで記録用という感じ。
したがって,まじめに出かけるときは,だいたい一眼レフをもって出るのだけれど,GW中のある日,ちょっとした用事のついでに写真を撮る機会があった。
写真といっても,まじめな写真でなくて,知り合いに送る(シェアする)用のちょっとした記録写真のようなもの。
一眼レフがなかったので,使い古したiPhone SE2で写真を撮った。


これを知り合いに送ったところ,素直に「よく撮れてるねー」と言ってくれた。写真を撮った瞬間はなんとも思わなかったのだけど,自分でいま見返してみると,たしかに,よく撮れていた。以前にも,鉄道旅などの出先にて,iPhoneで写真を撮ることはあったが,こんなにいい写真はなかなか撮れなかったような気がする。
当然,天気がいいことで「いい写真」側に補正が入っているのは事実。ただ,構図も,以前より(自己満足だが)うまく撮れるようになったのではないかと思った。
要するに,この写真を撮ったことで,写真って機材だけじゃないんだな,と悟った。具体的には,
- 構図
- 光
が,いわゆる「風景写真」や「記録写真」においてきわめて重要なファクタであると実感した。

プロやハイアマチュアの方,あるいは,一眼レフでそれなりに写真を撮っている方からすれば,「何を当たり前のことを」といわれるかもしれない。
しかし私は,一眼レフを買ってからしばらくは,道具としてカメラを振り回しているだけだった。すなわち,「いい機材は,シャッタを切りさえすれば,それなりにいい写真を撮れる」と思っていた。
*
それがふとしたきっかけで,ナショナルジオグラフィックのテクニック本を読んで(見て),構図と光がじつはとても重要であることを認識した。
関連記事 K-3IIIとFA31mmLimitedで新幹線スナップ
そののち,一眼レフで写真をとるときは,少なくとも構図,光,もしくはその両方を,少しばかり意識するようになった。具体的には,反射的にシャッタを切るのでなく,少しばかり頭の中で「イメージ」を膨らませる,光であれば,光線状態がいい具合になるように移動する,といった具合だ。

とりわけ構図に関しては,「できるだけ余計なものを入れない」(某食パンのCM?)よう心掛けていた。逆に言えば,じぶんが構図に入れたいと思うものが入るよう,脚をつかって移動してから撮るようにしていた。これはひとえに,単焦点レンズのおかげといえるかもしれない。
これを1,2年にわたって続けただろうか。もちろん,カメラ自体を持ち出す頻度は,月1回あるかないかなので,しっかり練習したわけではない。それでも,構図・光は,写真を撮るその前に意識するよう,習慣づいてきた。
そして上の写真を撮る場面に遭遇したのである。この日は,上空には雲ひとつない快晴だった。光線状態は良好で,被写体(記念艦 三笠)にしっかり光が当たっていた。
iPhone SEを横持ち,あるいは縦持ちの状態でカメラアプリを起動する。シャッタを押す前に,2,3歩移動,もしくは,筐体の傾きを調整して,…カシャッ。
*
今回のちょっとした体験をつうじて,写真をとるにあたっては,機材ももちろん重要だけれど,構図や光といった,写真をつくる基本的な要素を「思い通りにする」ことがもっと重要であると認識した。
まあ,しょせんは自己満足なので,自分の好きなように撮ればいいんだけども,「思い通り」に写真が撮れるようになれば,もっと面白くなるんだろうと思った。
(おわり)
➡ ブログトップページはこちら
▶ 更新情報を受け取る(メルマガ形式)