chkdsk後のPC再起動とデータ救出の記録

不調のHDD(1TB)をchkdskしたら1週間近くかかった話」 のつづき。

なんとかPCを立ち上げ,データを救出する記録。

chkdsk後のPC再起動

POST Error (SMART Hard Disk Error 301)

221107 9:00ごろ
Chkdskは終わったよう。
ほっとして,電源ボタンを押して起動させると,クソでかいbeep音が1回鳴動。
SMART Hard Disk Error 301が表示される。
起動時:SMART Hard Disk Error 301
F2:diagnosis…
Enter:normal startup

https://support.hp.com/jp-ja/document/c04094172 から
https://support.hp.com/jp-ja/document/c01443502 へアクセス。

もしかしたら,chkdskの結果,HDD上に「不良セクタ」が多く検出されたのかもしれない。

とりあえずそのまま起動

221107 9:08
PCの修復を試みるまえに,HDD上に残っているデータのバックアップが必要かと思い,Enterkeyを押して起動。

一瞬だけ,「ドライブの修復(C:): 100%完了」と表示(チェックディスクの日本語版?)され,「お待ちください」の画面へ遷移。

無事に起動できるかどうか,心配しながら見守る

221107 9:11
ログイン画面へ遷移。パスワードを入力。

なんとか,スタートアップ成功

HDD上に残ったデータの救出開始

バックアップ開始

221107 9:14
Cドライブ直下にあるデータを,外付けHDDへバックアップ開始
並行してタスクマネージャーを起動。プロセス画面だと50%,パフォーマンス画面だと100%となっている。詳細をチェックしようとするが,固まってしまう。いったん終了。コピーは順調に準備中。

9:18
「インテルラピッド・ストレージ・テクノロジー」システムが1つ以上の警告を通知しているので,データに問題がある可能性があります。…と,通知欄に表示。

動作が重い

9:20
明らかに動作が重い

9:21
なんとか動いている。データだけでも救出したい。
ちなみに,Cドライブの使用領域は,540GB/930GBとなっている。

9:24
検出完了。90,061個(166GB)のコピー開始。1-2MB/sくらいしか速度が出ない。残り時間:約3時間30分と表示されて絶望するが,1分ほどすると,最速で10-20MB/s程度出始める。

9:28~
コピーしている間に,トイレ,今日やることの整理,制作した実験治具の回収など。残り時間が「2日以上」になって絶望するが,chkdskの経験から,Windowsの時間表示はあてにならないと思い,気にしないことにする。

停滞する転送速度

9:51
ふたたび転送速度が低下。1MB/s未満しか出ず,進んでいるのかいないのかわからない。たまに「0バイト/s」と表示されて,ぶん殴りたくなる。

10:09
あまりにも速度が出ないことと,B4時代の(すでにバックアップ済み)データまでコピーしようとしていたので,いったんキャンセル。バックアップしていないデータの入っているフォルダを先にバックアップすることとした。

選択して開始。ファイルサイズは137GB。転送速度は,おおむね1MB/s未満で推移。たまに速くなる。

chkdskのログをみる

10:52
Cドライブ上をチェックすると,found.000から.014のファイルが連なっていることを発見。更新日時は,2022/10/30/19:08-19:09となっている。なお,found.000のみ,10/31 9:02となっている。
イベント ビューア―にて,ログのチェックを開始。

https://www.maihamabreeze.com/chkdsk%E3%81%AE%E3%81%8B%E3%81%91%E6%96%B9%E3%81%A8%E7%B5%90%E6%9E%9C%E3%81%AE%E8%A6%8B%E6%96%B9/ 

を参照。立ち上げるも,フリーズのためアプリを再起動。
found.XXXの中身を見ると,システムファイルだったり,拡張子のないファイルだったり,HPのロゴ画像だったり,謎のxmlファイルだったりした。found.010-014は,アクセスが拒否されて,中身が見られない。
ここまでで,ファイルのコピーは9%程度完了。残り124GB。

11:09
ログの中身を見られた。ログの見方は完全には理解できていないが,「8896 KB in bad sectors.」との記述があった。これは,HDD上に,これだけの不良セクタが存在するという意味。やはり,HDDが不調みたいだ。

11:02
通知を開くと,「サウンドに問題がありますか?」や「ドライブ エラーのスキャン」との通知が来ている。

まさかのブルースクリーン

11:27
ブルースクリーン「デバイスに問題が発生したため,再起動する必要があります。エラー情報を収集しています。自動的に再起動します。X%完了…」

QRコードと解決方法のURLが表示。停止コード;KERNEL DATA INPAGE ERROR

もう一度再起動→バックアップ再開

11:31
9:00ごろと同様のエラーを表示。Enterキーを押して再起動を試みる。パスワードを入力,くるくると白丸が回るが,時間がかかる。黒い画面になってしまう。

12:29
なんとか再起動できたので,ファイルのコピーを再開。バックアップ用ドライブ上でファイルを見ると,論文ファイル以外はコピーできてそう。しかし,PC上では数%しかコピーできていないと表示されている。

ブルースクリーン→また再起動

12:32
ふたたびブルースクリーンからのbeep音。。

論文のフォルダのファイルのいずれかが壊れているか,

もしくはコピペしたいファイルサイズが大きすぎて,(瀕死状態と思われる)HDDに負荷がかかりすぎて,ブルースクリーンになってしまうと思われる。

とにかく,データを取り出さないことにはどうにもならないので,再再起動してもらう。

1ディレクトリずつ手動でコピペ

12:55
再起動が正常に完了。バックアップ用HDDを,ノートPCでチェック。どこまでコピーがうまくいっているかわからなかったので,ファイルサイズを手動でチェックし始める。

チェックにはプロパティをつかう。デスクトップのHDDのファイルサイズ=<バックアップのHDDのファイルサイズだったらOK。

[主なディレクトリ](デスクトップ,バックアップ) :ディレクトリの名前は仮名

  • ミーティング資料M(75.0GB:9165ファイル,75.1GB:9216ファイル):Δ51ファイル
  • 学会・学内発表(25.8GB:ファイル数15,678,フォルダ数: 251,25.8GB: ファイル数: 15,682、フォルダー数: 252)OK
  • 学会B(1.56GB:ファイル数: 11086,フォルダ数:52,1.57GB:ファイル数: 11089、フォルダー数: 53)OK
  • 計算(6.03GB: ファイル数:19,502,フォルダー数:758,6.19GB: ファイル数: 25,371、フォルダー数: 866)OK
  • Programs_Python(,4.13GB: ファイル数: 219、フォルダー数: 27)
  • 論文
    ・第1報(5.03GB: ファイル数:2231,フォルダ数:64,4.40GB: ファイル数: 2,432、フォルダー数: 70)
    __original(4.72GB: ファイル数2,082,フォルダー数:60,3.96GB:ファイル数: 2,094、フォルダー数: 66)
    ・第2報(,)...

→このような形で,プロパティからフォルダサイズを確認していった(ここまでしかメモがないので,これ以外のディレクトリのようすはわからない)。

大幅にファイルサイズの異なっていたフォルダ内を比較した。コピペがうまくいっていなかったファイルを手動で移動。各ディレクトリを手動で1つずつコピペすることで,転送速度が遅くともブルースクリーンを回避できた。

13:56
デスクトップ上の研究フォルダ内の構造と,バックアップHDDにおけるフォルダ内の構造を同じにすることができた。なんとか,データ救出できた。

これにより,HDDに(壊れた)PC上のファイル群のミラーが作成され,PC移行が速やかにできるようになった。

まとめとその後の話

休憩を挟んで4時間ちかく格闘の末,なんとかHDDに残った(バックアップをとっていなかった)データたちを救出できた。

データの救出後,HDDが不調だったPCはシャットダウンせず,スリープにしておいた。新しいPCの設定およびデータ移行が終わるまでは,もしかしたらデータを弄る必要があるかもしれないと思ったからだ。

ただ,新しいPCを頂いて,すぐにバックアップHDDからデータを移行したので,その必要はなかった。ちなみに,新しいPCは,SSD+HDD(2TB)搭載のWindows11 Proだった。

参考記事 最近のWindowsはお洒落だ

不調となったPCはその後,再度立ち上げようとしても,記事冒頭のエラー(SMART Hard Disk Error 301)が出て,正常に立ち上げることができなくなった。chkdskの結果にも示したように,HDD上に不良セクタが大量に発生していた。したがって,前記事および本記事の問題は,HDDの故障によるものと結論付けた。

というわけで,自分が入学するまえの1年をふくめ,全部で3年半使われてきたPCは,これにて,お役御免となった。先生から新しいPCを受けとった日がちょうど不用品搬出日だったので,HDDを引き抜き,増設されたメモリを回収,コード類を切断してから搬出した。いままでありがとう。

あれから1カ月以上経つが,いまのところ,データに不足はなかった。これから修論を書いていって不足がなければ,データ救出はほぼ完全だったということになるだろう。

ブルースクリーンになったときは,書きかけの論文データもふくめ3カ月分のデータが飛ぶのかと思って,冷や汗をかいた。が,冷静にコツコツとデータを移すことで,なんとかかんとか難を逃れた。

今回の教訓

最後に,HDD不調からchkdskを経て,データ救出するまでの間に得た教訓を,自分への戒めとして記しておく。

  1. データは,システム用のドライブ(Cドライブ)以外の場所に保存する(例として,Dドライブなどとして,別途HDDを用意する)→新しいPCは,システム=SSD,データ保存=HDDの構成となった。
  2. 定期的にバックアップをとろう(できれば毎日,そうでなくても2週間くらいに一度。最近は,大容量のSSDが低価格で手に入れられるようになってきた)。
  3. 使用開始から3年が過ぎたら,HDDの故障のリスクがある。注意すること。

(おわり)

【新しく導入されたPCの話】

>>>最近のWindowsはお洒落だ

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