【お湯が出ない】オール電化住宅の電気温水器が作動しないときの対応メモ

「お風呂に入ろうと思ったらお湯が出ない!」

こんなことになったら焦りますよね。

私の家でも,これまでに2度ほど風呂の蛇口をひねってもお湯が出ないトラブルに見舞われたことがあります。1度目はこの冬,2度目は先週の水曜日から今日までです。。。

いずれの場合も,管理会社へ連絡して対処してもらったり,業者の方に来てもらったりして,なんとか解決できたのですが,,風呂に入れないのはなんとも不便で,大変な思いをしました。

今後もし同じようなことが起きても,慌てず対処し,速やかに解決できるよう,ブログ記事としてまとめておきます。同じような事例に遭遇して困っているという方は,ぜひ参考にしてみてください。

オール電化でお湯が出ないときの対応

大概のオール電化住宅,特に,私のような学生が済む賃貸マンションの場合,お風呂などで必要なお湯は,「電気温水器」と呼ばれるもので沸かしていることがほとんどかと思います。

「電気温水器」とは

たとえばうちの場合,「電気温水器」は,玄関横の片開きの扉内にあります。大きな円柱形のタンクのようなものです。周りにはいくつか配管があります。

タンク表面には,銘板が貼ってあり,「三菱電気温水器」とあります。うちのは,三菱製の電気温水器のようです。

型番を見てみると,「SR-2014-BL」とありました。インターネットで調べると,三菱電機のHPに,製品ページが見つかりました。

参照:SR-2014-BL|三菱電機WIN2K

「電気温水器」がお湯を沸かす仕組み

上記ページにある取扱説明書を読むと,電気温水器によってお湯を沸かす仕組みがなんとなくわかりますが,ごく簡単にまとめると,「タンク内のお湯が少なくなったら,電気によってお湯を沸き上げて,タンク内に貯めておく」ものです。

ガスがつかえる住宅では,お湯を使う都度,沸かしていますが,こちらの電気温水器では,定期的にたくさん沸かして,それを貯湯タンクに貯めておくという方式がとられているのです。

上記の説明書を読むと,湯沸時間は大抵の場合,「23-7時」の深夜帯に設定されているようです。電力会社のサイトで,電力使用量実績を見てみると,その様子がわかります。

以下の画像は,とある1週間における,我が家の電力使用量のグラフを示しています。縦軸は電力使用量,横軸は時間(左が0時,右が24時)です。何本かある実線は,色別に異なる日を示しています。このグラフを見ると,23時から0時にかけて,電力使用量が2kWhを超えている日が2日あります。

お風呂には毎日,22時頃入っています。お湯を沸かすのには結構な電力を使うはずですから,ガスのように都度沸かすタイプだと,22時頃に,毎日ピークが出そうなものです。しかし,上図をみると,22時代のピークは見られず,その代わり身に覚えのない,日付の変わる頃にピークが出ています。

これはつまり,1週間のうち何日か,タンク内でお湯を一気に沸かして,それを貯めているということを示しているといえます。

以上のような仕組みで,電気温水器はお湯を沸かしています。

したがって,このような住宅において「お湯が出ない」トラブルは,だいたい「電気温水器が正常に動作していない」というところに原因があると思われます。

実際,私が遭遇した2度の「お湯が出ない」事案は,いずれも電気温水器に原因がありました。

そこで,今回の記事では,オール電化でお湯が出ないときの対応策の例として,これら2回の事案を取り上げて,発生した原因を提示していきます。

1回目:お湯の使い過ぎで貯湯タンクがカラに

私がはじめて「お湯が出ない」状況に陥ったのは,冬のある寒い日の夜です。

毎晩お風呂に入っていて,この日もふつうに,蛇口をひねってお風呂を沸かそうとしました。

うちのお風呂は,赤い蛇口(湯栓)と青い蛇口(水栓)をひねって,湯と水を混合させてお湯の温度を調整するのですが,この日は赤い蛇口をひねっても,ぬる~いお湯しかでてきません。お湯というか,ほとんど水みたいなお湯です。

青い蛇口をひねりすぎたかな?と思って,青い蛇口を全部閉めて,赤い蛇口だけ開いても,お湯の温度は低いまま。ただし,水自体は止まることなく出てきていました。

どうしたものか,と,夜な夜な管理会社の深夜受付ダイヤルに電話して,電話口で状況を伝えて対応を仰ぐと

「おそらく,貯湯タンク内のお湯を使い切ってしまっていますね…,今晩はおそらくお湯が沸かないと思うので,明日の朝になってお湯が出るかどうか確認してみてください。」と,優しい声のお兄さんが伝えてくださいました。

指示通り,この日の夜は,なけなしのぬる~いお湯でなんとか身体を流しました。

そして翌朝,管理会社ふたたび湯栓を開くと,こんどは何事もなかったかのように熱い湯が出てきました。

どうやら,このときお湯が出なかった原因は,貯湯タンク内のお湯がカラになってしまったことにあったようです。

そういえば,お湯が出なくなる1日か2日前に,朝風呂にも入ったことを思い出しました。ふだんは夜だけなのに,朝にもふんだんにお湯を沸かして入ったのです。それで,貯湯タンク内の湯を一気に減らしてしまって,またその日のうちに風呂に入ろうとするもんだから,スッカラカンになってしまったのでしょう。

このことは,同型の電気温水器の「故障かな?」にも同事例に対する処置がしっかりと書いてありました。

症状:「お湯が沸かない・足りない」
原因:「いつもに比べてお湯をたくさん使用した」
処置:「翌日まで待ってください。」

うちにある貯湯タンクの容量はだいたい200 L。バスタブの容量もだいたい200 Lとみていいでしょう。貯湯タンクには,85 ℃程度のお湯が入っています。

バスタブの8割くらい,つまり160 Lの容量を,40 ℃程度のお湯でいっぱいにしようとすると,お湯3:水2くらいの割合で蛇口を開けるので,だいたい160 Lの60 %くらい,貯湯タンクのお湯を使うでしょうか。つまり,1回の入浴で使う貯湯タンク内のお湯の量は,100 L少々といったところです。

貯湯タンクは,23時ー7時の間にお湯を沸かします。ということは,

  • 7時ー23時の間に2回以上,
  • お湯を沸かしている最中に1回+7時ー23時の間に1回以上

バスタブに8割くらいのお湯で入浴すると,貯湯タンク内の湯が足りなくなる可能性があると考えられます。

特に冬場は,湯栓を多めに,水栓を少なく開くと思うので,一回の入浴によってタンク内の湯の消費量は100 Lを超えてくると思われます。この状態で,上記のように入浴回数が増えてくると「お湯が沸かない!」という事態に陥る可能性が高いのです。

2回目:漏電遮断器(ブレーカ)が切れた

2回目は,この記事を書いているつい1週間くらい前の,梅雨真っ盛りの時期のことです。

このときも,1回目と同様,お風呂を沸かそうとして湯栓をひねっても水しか出てこなくなりました。1回目の経験から,今回も「貯湯タンク内のお湯がなくなったんだな….」と思って,翌朝まで待つことにしました(その日は清拭で我慢)。

そして翌朝,洗面のついでに湯栓を開くと

あれ,お湯が出ません。水。

ということは,貯湯タンク内には,朝になっても水しか入っていないということになります。これはおかしい。電気温水器は,ここまで述べてきたように,23時ー7時の深夜帯にお湯を沸かすはずです。お湯を沸かす日は,曜日でプログラムされているのでなく,貯湯量が少なくなったら(もしくはゼロになったら)自動的に沸かすようになっているはずです。

したがって,もし,貯湯タンク内のお湯がカラになっただけなら,翌朝まで待てば解消するはずでした。しかし2回目のこのときは,解消しませんでした。

なんでかな~と思って,この日の夜,お湯を沸かすまえに電気温水器が入っているスペースの扉を開けて,温水器をじっくり見てみました。

本体の漏電遮断器が「切」に

すると,足元のところに,なにやらありそうなにおいがする小扉がありました。これをおそるおそる開けてみると…中には予想通り,スイッチ類が入っていました。大きなタンクの図体に似合わぬ,小型のスイッチ・ランプ類です。左から,「沸き上げ中を示すパイロットランプ」,「漏電遮断器」,そして上側には「湯温切替スイッチ」がありました。

ふ~ん,ここで湯温を切り替えたりもできるんだな~と,ここに越してきて5年目で初めて知り,感心しました。次いで,大学院で電力を専攻する私は,漏電遮断器のところに目が行きました。そして気づきました。ここが「切」になっていたのです。

電気温水器本体下側にある小扉を外すと…漏電遮断器が「切」になっていた

漏電遮断器というのは,要するにブレーカです。ここが「切」ということは,電気回路的にいうと,回路が切れている状態です。

したがって,このタンクには通電されず,動作できません。なんらかの問題によって,過電流を検知して,ブレーカが落ちてしまったのでしょう。

おそらく,ここを「入」にすれば,問題を解消できそうです。念のため,先ほどの取扱説明書を読むと,たしかにここを「入」にすれば大丈夫そうです。この日はとりあえず,ここを「入」にして寝ました。これで問題は解決,ここ数日,水シャワーが続いていたけど…やっとお風呂に入れるぞと思っていました。しかし,問題はそう簡単ではなかったのです。

分電盤の漏電遮断器も「切」になってた

そして翌朝,洗面しながら,湯栓をひねりました。お湯,来い,来い,。。。

 水。

いつまでたっても,水です。

どうやら,問題はまったく解消されなかったようです。本体のブレーカも入れてダメなら,もう私はお手上げでした。この日の午前中に,管理会社に状況を問い合わせて,午後に電話で連絡をもらいました。それから,この日の夕方,下宿へ業者の人が来るよう手配してもらいました。

夕方,研究室から帰って,予定通り業者の方が来られました。ガタイのいい色黒のお兄さんです。バケツと掃除用具のようなものをもっています。さっそく見てもらうと,開口一番「あっ,分電盤のブレーカーが切れてますね」。と。

ん?ブレーカは「切」から「入」にしたはずなのに…?と思って分電盤の方を見ると,お兄さんが指さしているのは,この写真右側にある「 00V」と赤文字のテープが貼ってあるブレーカでした。

業者の人に来てもらって初めて気づいたが…右側に「200 V」のブレーカがあった。

これをよく見ると…たしかに切れています。

電気温水器は,住居内の通常のAC100 V(単相)ではなく,AC200 V(単相)ラインから電源を供給されているらしいです。なので,ブレーカは,コンセントやエアコン,キッチンヒータなど,これまで幾度となく切れてきたブレ―カとは別になっていたのです。

そして,この右側ブレーカが,その「200 V」のブレーカらしいです。テープにはおそらく「200 V」と書いてあったのでしょうが,「2」の部分が擦れて見えなくなっています。これは気づかないわ…

「200V」のブレーカ(漏電遮断器)も切れていた。

分電盤のブレーカは,当然,電気温水器のブレーカより(配電回路的に)上流に位置しています。そのため,本体のブレーカを「入」にしても,分電盤のブレーカが「切」のままでは,電力が温水器まで流れず,当然本体も動作しません。

そういうわけで,この日業者に来てもらったわけですが,ブレ―カを「入」にしてもらっただけで,あとは翌朝まで様子をみてください,と,もし何かあったらまた管理会社へ連絡をくださいと言ってもらって終わりました。翌朝になってみないと,お湯が沸いたかどうかわからないからです。

これで問題は解決したはず…と思いましたが,まだまだでした。

23時ちょうどに分電盤のブレーカが落ちる

この日も入浴はあきらめて,寝る前にラジオを聴きながら本を読んでいたときでした。

ちょうどラジオで23時の時報が鳴る直前,「ああ,そういえば23時から7時の間に電気温水器が動作するはずだよな~」と気づきました。

そして,ラジオから23時の時報が聞こえた瞬間,廊下の方から「バツンッ!」と,嫌な音も聞こえました。

あれ?これはもしかして・・・

そう思って,廊下の電気をつけてブレーカの方を見に行くと,

やっぱり,夕方「入」にした200 Vのブレーカが落ちてしまっていました。さっきの「バツンッ!」という音は,ブレーカが落ちる音だったのです。

ちょうど23時に分電盤のブレーカが切れたということは,電気温水器が動作しようとした瞬間に,なんらかの要因で過電流を検知したということです。

これはつまり,電気温水器本体もしくは電気温水器とつながる電気系統になんらかの不具合を生じていることを示しています。

これでは,お湯は沸きません。問題はまったく解決しませんでした。。。

管理会社へ連絡,現在対応中→交換完了

こうなるともう,自分の手ではなにもできないうえ,故障・不具合があることは確実です。

翌日の午前中,状況確認に立ち会う時間を連絡してくれた賃貸管理会社の営繕事業部へ,再度電話を入れ,発生した不具合を伝えました。

修理のための見積もりが必要なので,しばらくしてから折り返し連絡を入れるとのことでした。

数日後,こちらから状況を確認するため,再度電話してどうなっているか聞いてみると,

「電気温水器について修理・交換が必要なのは確実ですが,ブレーカが落ちたということは,もしかしたら温水器本体ではなく電気系統に不具合があるかもしれないので….まずそのいずれに原因があるか確認するための立ち合い・見積もりが必要です。現在,それを含めて関係会社と調整中です。調整がつきましたら,折り返し日程をご連絡差し上げますので….申し訳ありませんが….もうしばらくお待ちください。」

とのことでした。現在は,立ち合い日程等の調整待ち段階です。家で風呂に入れないのは致命的過ぎるので…早くなんとかしてほしいですね….

【2022/7/21追記】

日程調整について,なかなか管理会社からの連絡が来なかったので,再度管理会社へメールにて問い合わせました。すると,7/18(月)に業者の方が来てくれるようになりました。

当日朝から,故障した電気温水器から新しい電気温水器への交換作業が始まり,2時間ほどで据え付けが完了しました。

新しい電気温水器

交換当日の夜,ブレーカが落ちないことを確認し,翌朝にはお湯が出るようになりました。これでまた家でお風呂に入れます!

結局,今回のように,

「ブレーカ(漏電遮断器)が何度も落ちる」

という事象への対応は,「据え付け工事店もしくは賃貸管理会社に連絡を入れる」になります。

「故障かな?」にも,以下のように記載がありました。

症状:「お湯が沸かない・足りない」
原因:「電源ブレーカーが「切」になっている」AND「漏電遮断器の電源レバーが「切」になっている」
処置:「「切」になっている場合は「入」にしてください。2度,3度と「切」になる場合は,「切」のまま据付工事店(販売店)へご連絡ください。

そのほか:故障かな?と思ったら

上述の温水器の取り扱い説明書には,「故障かな?」のトラブルシューティングが記載されています。

上記2つの事案における原因と処置も,しっかり記載されていました。

以上,「電気温水器でお湯が沸かない!」トラブルへの対処法でした。お役に立っていれば幸いです。

そういうわけで最近は,家でお風呂に入れないので,水シャワーを浴びるか,近所の銭湯を利用しています。

水シャワーは,結構過酷なように思えますが,
もう梅雨が明けて夏ですし,そもそも暑すぎてシャワーの水がぬるま湯みたいになっているので,割と平気です。

銭湯は,下宿から2kmほど離れていて,自転車でなければいけないところにあるので,いままで一度も利用してこなかったのですが…こうなってしまっては仕方がないので,自転車を漕いでいっています。

近所の銭湯は,いわゆる「公営」の銭湯なのですが,思っていたより綺麗で快適でした。ちょっとだけ遠いのは難点ですが,非日常を感じられて結構楽しいですし,どうせしばらくは家で風呂に入れないと思われるので,「回数券」を買って,定期的に通うつもりです。

銭湯に通った感想とかはまた別の記事でも書こうと思います。

【2022.8.8追記】書きました。

温水器は直ったけど銭湯には定期的に行きたいと思う理由【#あいち銭湯】

(おわり)