ひとり旅に「グルメ」は欠かせない要素だ.
集団での旅行とは異なり,
周りに合わせる必要がないから
好きなモノを好きな時間に好きなだけ食べられる.
そんなひとり旅における「孤独のグルメ」の最高峰にして,若い人にとっての”最高難度”を誇るのが「ひとり焼肉」である.
焼肉屋(あるいは居酒屋)は,社会経験が浅く内向的な自分のような人にとってかなりハードルが高い.しかも一人で入るのはなおさら.
でも,せっかく酒豪が集う呑みの本場・高知に来たのだから,おいしいお酒と焼肉をひとりでじっくり味わってみたい.そんな決意が自分を突き動かした…!
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四国鉄道旅の夜,ホテルから歩いて数分のところにある大衆酒場へ.
人生初?酒場で「ひとり焼肉」の記録.
「ひとり焼肉」の一部始終
四国鉄道旅3日目の夜のこと.この日の夜は高知市内にあるビジネスホテルに宿泊.旅において基本的に夕食はつけない派なので,外に食べに行くことになる.
さて,どこに行こうか?
ひろめ市場もいいけど
高知といえば「ひろめ市場」.高知市民の呑み処として有名.
しかしながらひろめ市場は,昨晩(2日目の夜)に既に制覇.ハイボールとカツオのたたきで一杯やってきた↓
2日連続でひろめ市場は芸が無い.Googleマップでいろいろ調べてみると,どうやらホテルのすぐそばに大衆酒場(ホルモン屋)があることがわかった.七輪でホルモンを焼いて食べられるみたい.美味そうだなあ・・・
でも,ひとりなんだよなあ・・・
ひとりで焼肉ってハードル高い.ひとりだと大体カウンター席に案内されて,店主と向き合って食べるんだよなあ・・・周囲の目も気になるし・・・
でも,やっぱり焼肉食べたいなあ,
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ホテルの薄暗い部屋で,TVを眺めながら自問自答を繰り返した.
そして
「ええい,ひとりが何だ!焼肉食べるんだ!」
そう決意して,ホルモン屋へ向かった.
いざ,ひとりホルモン
ホテルから歩いて数分だった.
一眼レフはホテルに置いてきたので,スマホの情けない写真をどうぞ.
「大衆ホルモン酒場 炭丸」さん.
のれんの向こうで,ホルモンが待ってる.
9月の終わり,夜でも暑い高知県.
半袖短パンの僕は意を決して引き戸を開けた.
「注文」というハードルをこえて
「いらっしゃい! 一人?カウンターどうぞ~」
愛想の良さそうな店主に促されて,カウンターに着く.
カウンターが入口の近くにあって,店の奥にはふつうのテーブル席もあった.
平日(だった気がする,記憶が曖昧)だということもあってか,時間が早いせいもあってか,まだお客さんは多くない.カウンター席は自分含めて2,3人.奥のテーブル席にサラリーマンと思しきグループが1つのみ.
財布とスマホを置いてとりあえずメニューを眺める.
「お飲み物,何にします?」
ビールの旨さはまだわからないが,ハイボールは呑める(そして好き)なので,ハイボールをいただくことにした.
「とりあえずハイボールください」
「はいよ〜2種類あるけど、それ(メニューを指しながら)どっちにする?」
え?種類なんかあったのか?とりあえずハイボールなんて言うんじゃなかったよ…
どれどれホントだ.よく見てなかったけどメニューを見ると何種類かあるらしい(もう細かい種類は忘れたけど)
あまりの不意打ちだったので,うんうん悩んでると「そんなに悩まんでもらええが〜笑」と言われた(恥)
なんか特製ハイボールの方が美味しそうだったのでそちらを頂くことにした.いや,もしかしたら普通の方を頼んだのかもしれない?もう忘れたけど,とりあえず飲みものは頼んだ.
さあ,おまちかねホルモン.
とりあえずオススメっぽいやつを注文しておいた.初めてだし.
あとはチャンジャとかタンとか頼んだかな.
電話を折り返すことが苦手,まず電話すら苦手な自分(わかる人いるかな)にとって,飲食店における「注文」はかなりハードルが高いのである…
でも,そのハードルも,なんとか乗り越えた.あとはホルモンの到着を待つのみ.
七輪で贅沢に焼く!
ハイボールの到着後,七輪も登場.
特製のタレ,レモン汁をセット.
写真見たら,これハイボールじゃないように見えるけど,もしかしてレモンサワーとか頼んだのか?まあいいや.
そしてしばらくしてから主役のホルモンが降臨.ここまで長かった…!
ひとり焼肉最高の贅沢,それは好きな枚数,好きなタイミングで焼けること.
ホルモンたちをゆっくり網の上に置いていく.
「ようやく俺の食べる肉が鳴きだしたぞ…(井之頭五郎風に)」
じゅわーっと脂が滴り,煙が立ち昇る.う〜ん,これだけでお酒が呑める.
焼けた焼けた,まず一枚.
うん,待ちに待ったホルモン.
美味い.うますぎる!
店主のこだわりが感じられる,本物のホルモンだ.
近所の定食屋で食べるホルモン炒めとは格が違うぞ.
あと,焼肉屋で食べるのとは違う,七輪で焼くからこその風味というか,そういうのも感じる.
いや〜贅沢だ.申し訳ない.
「孤独のグルメ」の世界
ふたつ席を開けて店主と話し込んでいるのは,常連客らしい女の人.
ホルモンとそこそこに
酒と話が進む進む…すげえなあ…
左隣におじさんがご来店.
その隣には僕がホルモンを焼き始めたときくらいに来店した,ベテラン風リーマンがビールを飲んでる.
そういうのを観察しながらもくもくと食べる自分.
まるで「孤独のグルメ」のワンシーンだな
なんだかちょっと気恥ずかしさはあるけど,新しい世界を知った喜びもある.
ホルモンが無くなりそう,追加で頼んだゆずレモンサワーはまだ沢山あるので,ハラミを追加で注文した.
ホルモンとはまた違う,しっかりとした肉の味も楽しんで…
ひとり焼肉を最後まで満喫.
お会計してホテルへ帰る
お会計.
腹八分目,2杯のお酒で2,000円ぐらいだったか?あんまり覚えていないけど.
めちゃくちゃ安いって訳では無いけど,このクオリティであれば満足.
「兄ちゃん,半ズボンか!暑いもんなあ~もう9月も終わりなのに」
なんて話しかけられ,談笑しながら会計.「ごちそうさまでした~」とお店を出た.
入店したときよりは幾分涼しくなった,夜の高知駅前を歩いてホテルに帰った.
うまかったなあホルモン.
夢のような時間がおわった.
まとめ:ひとりは「贅沢」
以上,ひとり焼肉の記録.
ひとりで食べるのはかなりハードルが高かった.
でも,ホルモン,めちゃくちゃ美味かった.
そして,自分の好きなように焼いて,ぼんやりして,食べて,そういう時間が最高に贅沢だった.
またひとつ,いい経験をした.
参考記事
普段はほとんど酒を呑まない.ということで近所のサイゼ・コメダに行ってきた記録もどうぞ~