昨年,一昨年は名古屋~苫小牧を太平洋フェリーで移動.
愛車で北海道内をぐるぐる走った.
おかげで北海道内はたくさん走ることができた.
【まとめ】2018北海道自転車旅|大自然に感動し、グルメを愉しみ、被災に涙した旅
「今年の夏は東北も走ってみたいな・・・」
ということで,名古屋から北海道まで東北経由で全部自転車で走ることにした.全部,自転車で.
「北海道まで自転車で行く」自分の中では思い切った挑戦だ.でもこういう長い期間の放浪(?)旅は学生の間しかできない,来年からは研究の方が忙しくなるだろう.やるなら今しかない.
名古屋を出発してから北海道内を走り終えて,また名古屋に帰ってくるまで,25日.自分史上最も長い自転車旅の記録.
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<この記事の内容>
11日目:函館~大沼~長万部
<前の日>
10日目:青森~函館
<次の日>
12日目:長万部~洞爺湖
11日目:函館~大沼~長万部
函館唯一の健康ランド「湯都里」にて起床.
静かな仮眠室で寝たから,ぐっすり眠られて目覚めが良い.昨日は午前中ずっと鉄道に乗っていたから,日本海ツーリングの疲労も抜けている.
とりあえず朝食がてらセイコーマートへ寄る.
セイコーマートの「100円パスタ」
北海道上陸ッ! pic.twitter.com/3C6nKxTJLG
— タケ|自転車と鉄道 (@take26confi) August 17, 2019
セイコーマート,ツーリングしている人なら必ずお世話になる北海道のコンビニ.安くてウマいオリジナリティ溢れる商品は,その他の大手コンビニとは一線を画すクオリティ.北海道ツーリング中,食事処が見つからなければ迷わず「セコマ飯」を食べる.
オススメは「100円パスタ」.白いパックに詰められ,透明なフィルムで閉じられたあの容器.1つ110円という良心的な価格と,家庭的で優しい味がすばらしい.コスパ抜群のセコマ飯だ.今朝は「和風豚焼きうどん」をチョイス,さらに豆パンと北海道限定飲料「カツゲン」(これもお気に入りのセコマドリンク)で安くてウマい朝ご飯.
パスタ以外にもウマいセコマ飯は山ほどあるので,これからの北海道ツーリング記で随時紹介していく.
国道5号線を北上
朝ご飯を食べたら,道南の大動脈国道5号線を走る.
台風は昨晩,健康ランドにいるうちに過ぎ去っていた.しかし,天候は悪い.まだ霧雨が降っている.
函館市街北部から七飯町に入る前,5号線の旧道・赤松街道をゆったりと走る.道の両側に松が植わっている「日本の道百選」にも選ばれている風情ある道.松の木は形が良く立派なものが多い.
左側に虹が出ていた.
写真に撮れるかな~と何枚かシャッターを切っておいた.後日現像するとなんとか写っていた.北斗市街のまちが,こちらの道路よりも下に見える.
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函館から七飯・桔梗をパスする「函館新道」が,自分の走っている国道5号に再び合流して,道幅が広がった.「峠下」という地名の町には,ラッキーピエロ峠下本店や北海道昆布館などがあった.
ラキピは昨日行ったからいいけど,昆布館はちょっと興味が湧いた,が朝早すぎて開いてなかったのでパス.このまま国道5号線を北上して大沼公園へ行くことにした.
峠下を過ぎると,名前の通り峠に登っていくことになる.
ただし,峠とはいうものの坂の斜度はキツくない.坂よりも,前日の雨で濡れた路面からの跳ね上げ,大型トラックによる追越の方が辛い.
それらを耐えながら登っていると,あっさり頂上に着いた.坂の頂上にあるのは「大沼トンネル」.これを抜けると,下り坂の向こうに大沼公園の小沼が見えてきた.
大沼公園に寄り道
国道5号線から分岐する道道43号大沼公園鹿部線へ入って,大沼公園にちょっと寄り道してみる.前日調べた絶景スポット「日暮山展望台」へ.
しかし,日暮山展望台までは,43号の入口からダートの登りを2㌔近く登らなければならなかった.今日は天気も悪いし途中で何かあったら今後の行程に影響が出るので,展望台へ行くのはやめた.
そのまま道道を大沼方面へ下っていく.釧路湿原辺りの道路に似た雰囲気がある.
がっつり大沼公園を周遊しようかとも思ったけど,天気が悪すぎてそんな気持ちは消えてしまった.というわけで大沼の近くをぷらぷらと散策しただけ.
昨日の大沼公園。
(小雨) pic.twitter.com/MSRtExIc5S— タケ|自転車と鉄道 (@take26confi) August 18, 2019
また晴れたときに,ゆっくり大沼の周りを回ってみたい.
駒ヶ岳が見えてきた
大沼公園から国道5号に戻り,森方面へ下る.
しばらく走ると駒ヶ岳が見えてきた.頂上には雲がかかっている.
天気も回復.青空が徐々に広がっていく.
下り坂に加えて台風から吹き込む南風で,快調な走り.
路肩が悪いのには気をつけながら,なーんも考えずに下っていく.
直線が長く続く,北海道に来た実感を深めていく.
森駅で名物駅弁「いかめし」を食べる
森まで下ったら,海沿いにある森市街の方へ国道を外れる.
そろそろお昼,森名物「いかめし」を食べに行こう.
森駅名物「いかめし」
キオスクは無くなってしまったけど、駅前の柴田商店で手に入る
分厚いイカの中にパンパンに詰まったごはんがうまい!ほんのり甘い醤油味が美味👍 pic.twitter.com/2usDuRct3h
— タケ|自転車と鉄道 (@take26confi) August 18, 2019
かつては森駅にもキオスクがあって,それこそ駅売りも盛んだったらしい.しかし現在ではキオスクが閉店し,駅前にある柴田商店というお店が「いかめし」を売っている.
もっちりとしたごはん,これが分厚いイカに詰まってて食べていると幸せになれる.
森に来たら絶対立ち寄るべき.
森駅にて,台風の影響で満員の特急スーパー北斗を見送ってから,八雲方面へ.
八雲・噴火湾パノラマパーク
森から八雲までは国道5号経由で30km.自分の場合,20kmで1回休憩を取るペースで走るのが基本だけど,北海道は信号も少ないし,走りやすい道が続くので30kmを一息で走ってもどうってことはない.
噴火湾沿いをアップダウンをこなしながら進んで行く.函館本線は噴火湾に沿うように走る.国道5号線の方が上側を走っている区間が多いので,途中特急列車が通過していくのが,俯瞰するように見えて楽しかった.
八雲市街に入る手前に,「噴火湾パノラマパーク」という案内看板があったので立ち寄ってみることにした.国道から2kmほどだったのでサクッと寄っていこうと,国道を左折.するとすぐに登り坂.斜度7%がパノラマパークまでずっと続いた…キツかった…
でも,登った甲斐があった.噴火湾パノラマパークから望む噴火湾,絶景だった.
森のいかめしだけでは足りなかったので,あげいもと駒ヶ岳牛乳のコンビ.
美味くないわけがない.
家族連れが多い中,独り身ツアラーは噴火湾に向かって開けた芝生にゴロッと寝そべる.さっきまで天気が悪かった分,青空が気持ちいい!本州みたいにギラギラした暑さではなくて,心地よい暑さだ,日差しが柔らかい.
八雲~長万部を快走
しばし芝生でくつろいでから,今日の目的地・長万部に向けて出発.
途中,八雲市街でコインランドリーを回そうとしたけど,町唯一のランドリー.地元の利用客で洗濯槽は一杯だった.前の人が終わるまで1時間近くかかりそうだった.それを待つのはさすがに面倒なので,この先,ランドリーが置いてあるらしい長万部温泉ホテルに望みを託して,一気に長万部へ向かうことに.
八雲から長万部まで30km少々.途中,セイコーマートもスーパーもない.
右側は噴火湾,左側は草原.そこを片側2車線の国道が豪快に貫いていく.追い風に乗って下ハンドルを握りしめ巡航.本州では考えられないペースで巡航できる,気持ちいい!
長万部へ向かう途中、国道5号線
北海道の主要道は都市部を除けば
だいたいこんな感じ感覚としては
「巡航速度=1時間で走れる距離」25キロで走れば1時間後に25キロ先にたどり着ける直線路には信号すら少ないのです pic.twitter.com/TY9FVX2Fv0
— タケ|自転車と鉄道 (@take26confi) August 18, 2019
なんでも,とにかくデカい.そして豪快.
途中,草原にキタキツネとエゾシカを見かけた.
対向車線から,前を走る車を3台ごぼう抜きする車が勢いよくはみ出してくる.
トラックは猛スピードで僕を追い抜いていく..
反対車線からは,カッコイイバイクのオジサンが手を振ってくれる.向かい風でつらそうな自転車乗りの旅人にはこちらから手を振ってあげる.
こういうのが北海道を走る醍醐味だ.
八雲から長万部までの道のりで,一気に北海道に引き込まれた.
熱い!長万部温泉ホテルで日帰り入浴
長万部市街までやってきた.
昨年鉄道で訪問して以来の長万部駅.雰囲気はそのときと変わっていない.
ラルズマートで夕食と朝食の食材を買い出してから,長万部駅南東側にある長万部温泉街へ.
長万部の観光といえば,長万部温泉.
今日は「長万部温泉ホテル」で日帰り入浴.
この長万部温泉ホテルの脱衣所には,宿泊者向けのコインランドリーが設置されていた.洗剤もあり.もちろん日帰り入浴の人も使える.長万部の町にはコインランドリーがなかったから,助かった.入浴前に洗濯物を放り込んでおく.
温泉は,黄色っぽい湯の色,ややトロトロしていたかな?そしてとにかく熱い!源泉がそのまま注ぐ湯船と,ちょっと温度が下がった湯船があったけど,源泉が注ぐ方は熱すぎて入れなかった.熱い風呂はそれなりに入れる自信があったけど,ここは無理だった.温度の低い方も慣れるまで時間がかかった.ゆっくりと身体を慣らしてから,じわっと浸かる.慣れると,なるほど気持ちいい.洗濯もしているし,なんどか湯船から上がって,のぼせないようにしながら疲れをとった.
風呂から上がって洗濯物を乾燥機へ放り込む.待ち時間は,素っ裸のまま脱衣所で休憩.写真には撮れないけど,脱衣所はなかなか年季がある.温泉の泉質・効能が描かれた看板は,旧字体だった.風呂の洗い場も銭湯と同じような,手前に引っ張ってお湯と水を出すタイプだった.こういう古い温泉宿とか銭湯はこれからも無くならずに続いていってほしいな.
長万部公園キャンプ場にて宿泊
熱い温泉でさっぱりしたら,今日の宿へ走る.
長万部市街から北部にちょっと離れた「長万部公園キャンプ場」
道道1141号長万部公園線という,公園と市街地を結ぶためだけの道路を走っていくと,高速道路をくぐった先に公園がある.受付は17時まで.僕が到着したときには17時を10分ほど過ぎていたけど,受付をしてくれた.フリーサイトテント1泊500円.炊事場やゴミ捨て場も完備,芝サイトの素晴らしいキャンプ場.
このクオリティを本州で求めると,1,000円は超えてくるだろうと思われる.さすが北海道.
ファミリーキャンパーが集まったところから少し離れて,木の間の静かな芝の上にテント設営.
洗濯して乾燥しきれなかった洗濯物を干す.
良い感じ.
今日も夕食にパスタを作って食べた.なんか凝ったもの作りたいな~と,旅に出る前は思っていた.でも結局コッヘル一つでできてしまうパスタが簡単で,ついついそればかり作ってしまう.まあ,おいしいからいいや.
テントの中でゴロゴロしてから就寝.
まとめ:北海道ツーリングの幕開け
以上,11日目の記録.北海道の旅がいよいよ幕を開けた.
今日は北海道1日目だったけど,いかめし・あげいも・セコマ飯など美味しいグルメを食べ,気持ちいい直線道路を快走し,道ばたで野生動物に遭遇し,安いキャンプ場に泊まるという,これ以上無い北海道らしい1日だった.噴火湾と駒ヶ岳の絶景も忘れられない.
北海道ツーリング,順調な滑り出しだ.
明日は洞爺湖まで走る.
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11日目走行距離:110キロ
累計走行距離:1090キロ
食費:1,953円
宿代:500円(キャンプ場)
温泉:440円(長万部温泉ホテル日帰り入浴)
雑費:300円(ランドリー)
合計:3,193円