自転車料金は取られたけど|新日本海フェリー「すずらん」乗船記【苫小牧→敦賀】

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2018北海道自転車旅

旅の終わりは太平洋フェリーで
北海道から名古屋まで帰る予定だった.

しかし,ツーリング終盤で

台風21号北海道地震に巻き込まれてしまうという不運が重なり

太平洋フェリー(台風で欠航
スカイマーク(地震で欠航
新日本海フェリー:苫小牧西→敦賀

急遽新日本海フェリーに乗船.

 

地震ですっかり参った心身を癒やしてくれる
いいフェリーだった.

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手続きから乗船まで

ネットで予約して
乗船券をターミナルで発行した.

輪行装備の自転車持ち込みでも自転車料金が必要

ということを乗船直前に指摘された.

自転車料金を乗船前に払い直して,無事に乗船ができた.

苫小牧「東」港から出港

敦賀行きの新日本海フェリーは苫小牧東(周文)フェリーふ頭から出港.

苫小牧中心部にある西埠頭(太平洋フェリーが出港する埠頭)とは,20㌔ほど離れている.

札幌市内からおよそ70km弱
自転車を漕いで

地震の被害が残る厚真町を経由して,東埠頭にやってきた.

新日本海フェリー苫小牧ターミナル(東埠頭)

ネットで予約→乗船券発行

フェリーはインターネットで予約.

北海道地震直後で陸路・空路とも断絶状態
(新千歳空港閉鎖・JR北海道全線運転見合わせ)

という異常事態だったので

「船に変更する乗客でいっぱいかも・・・」
予約がとれるか心配だったが

なんとかネットから「ツーリストA」を予約することができた.

ネット予約しておけば,フェリーターミナルの受付で乗船券発行すればOK.

e乗船券ゲット(自転車運賃が加算されていない、間違った乗船券)

乗船前にバーコードを読み取ってもらって乗船する.

(上の画像にある乗船券は「自転車料金」が加算されていない,間違った乗船券だということに当人は気付いていない.)

地震翌日,停電した待合室

地震発生の翌日、まだターミナル内停電していた.

停電の影響で食堂・売店は休業中.

受付の電気がついていたのは非常電源なんだろうか.

出港は23時30分、待合室に入ったのは14時すぎ.

地震で被災した札幌から逃げるようにやってきたが,待合室で長い間待たなければならない.

9時間前だが,すでに待合室は混雑していた.1本前の新潟行寄港便に乗船する人もいるのかもしれない.あるいは自分と同じ,被災してなんとか札幌やその他から脱出してきた人.

待合室のTVでは地震関連のニュースがずっと流れている.

避難所から脱出してきたばかりの僕にとっては心が痛いニュース.

電気が復旧!食堂で食事

待合室に入ってしばらくすると、電気が復旧.

 

発生当日夕方には電気復旧していた札幌市内

そんな札幌より,1日ほど遅れての復旧になりました。

北電の皆さんの懸命な復旧作業に感謝m(_ _)m

電気のありがたみは、今回地震に被災したことでホントに深く実感した.

 

食堂・売店も営業を再開し,食堂で夕食を食べた.停電が復旧しなければ,食パンと少々のお菓子で乗船を待たなければいけないところだったので,食堂の営業には大いに助かった.

天ぷらうどんをいただき,食後は本を読んだりしながらひたすら時間をつぶした.

苫小牧東港に入港した便、大迫力

今振り返ってみると,14時に到着してから乗船開始まで何をやっていたのか・・・あんまり覚えていない.長い時間のはずだけど,記憶の中ではそんなに長時間待った覚えはない.はじめての被災体験に心身参っていたのかもしれない.

電気が復旧したターミナル

乗船直前の追加料金支払

そろそろ眠くなった22時30分すぎ、
ようやく旅客の乗船が始まった.輪行装備の自転車をかついで,乗船券をチェックしてもらい、
さあさあ乗るぞ・・・

とすぐに係員の方から

ちょっと待ってください、これ自転車ですよね?
と呼びかけられた.

ええ、そうです」←僕

自転車は追加料金が必要ですよ!

ええ,輪行装備でも、ですか?

そうです、受付の方に行って追加の料金支払をお願いします

は,はい・・・

 

というわけで受付に行くと
「自転車料金が2,880円になります」

追加でお金を支払いながら

これって車両甲板にそのまま自転車を持ち込んでも同じ料金ですか?
と聞くと

「ええ、そうなりますね」
とのこと.

無知は損なり・・・輪行の手間はもう戻ってきません・・・

ということで結局「旅客代金+自転車料金(A期間)」を支払って乗船.

自転車ツーリストで,新日本海フェリーを利用するときは

「輪行装備で自転車料金を節約しよう!」と思っても無駄なので,気をつけましょう.

新日本海フェリー「すずらん」の船内

乗船前はバタバタしたが,船内では快適に過ごせた.

おいしい食事と露天風呂,リラックススペース,広い寝台.

船の上とは思えないような時間だった.

自転車を置くスペース

乗船してすぐ探したのは
「輪行装備の自転車を置くスペース」

係の男の人に聞いてみると親切に案内してくれた.

旅客乗船口横のラゲッジスペース

ここへ輪行袋に入った愛車を入れてくれた.

鍵付きだったので安全.

寝台「ツーリストA」

けっこう広い

今回は段違い2段寝台の「ツーリストA」を利用.太平洋フェリーだと「B寝台」に相当する等級だ.

設備は

  • 荷物棚
  • 読書灯
  • コンセント
  • 毛布

荷物棚は太平洋フェリーB寝台と比べると
大きくて使いやすい.

このときサイドバッグひとつを持っていたが,余裕で収納することができた.

荷物の多い旅行者には,大きな荷棚はありがたい.

充実の船内設備

寝台を片付けてから船内をぶらぶらしながら,さくっと施設を探検.

フェリーとかホテルとか,初めての施設はとりあえずぐるっと回るのが僕のポリシー

旅客乗船口と寝台があるのが4F

その他は主に以下の施設がある.

  • 売店(主に土産物・軽食)
  • 自動販売機
  • コインランドリールーム
  • カップ麺コーナー
  • インフォメーションカウンター
  • コインロッカー

太平洋フェリーにはコインランドリーは無い.
船内で選択ができるのは新日本海フェリーのいいところだ.

地震に遭ってから2日目で洗濯物が溜まっていたので,ここで洗濯させてもらうことに.

5Fは主に

  • 飲食(グリル・レストラン・カフェ)
  • くつろぎスペース
  • 映画館
  • ステートルーム

レストラン・カフェは今回利用した.

後ほど詳しく紹介.

※デッキプラン引用:すずらん・すいせん|船舶紹介(新日本海フェリー公式HP)

6Fには

大浴場・スポーツルーム・ゲームコーナー・上級船室

太平洋フェリーに初めて乗船したとき,その施設の充実っぷりに驚いたのを思い出した.

が,新日本海フェリーも負けず劣らずの充実設備.

船の上の露天風呂!?

夜も遅いので(日付が変わりそう)大浴場に入って寝ることにする.

4Fにある自分の寝台から寝間着を持って

財布とスマホを4F貴重品ロッカーに入れて

6Fまで階段で上がる.

エントランスと吹き抜け

」の暖簾がかかっているのが大浴場だ.

さっそく入ってみると

荷物入れは「コインロッカー(返却式)」です。

(´д`)←財布を貴重品ロッカーに入れてきた僕

4Fまで100円玉のために戻って.気を取り直して荷物を入れます。

_ _

風呂の中に入ってみると、広さは太平洋フェリーと同じくらい.

サウナ・泡風呂・主浴があるのは同じ.

ただ

太平洋フェリーと決定的に違うのは

露天風呂」があること

船の上に露天風呂!?

大浴場の奥にある扉からおそるおそる入ってみると・・・

ちゃんと露天風呂だった.

さすがに浴槽の前側はパーティションで仕切られているが
それでも頭の上からは海からの風が入ってくる.

のぼせた身体に頭からの涼しい風が気持ちいい~…が,長時間入っていると、だんだん風に疲れてしまう.

「すずらん」の航海速力は20ノット超.
最高航海速力28ノットで時速に換算すると51km/h.

つまり露天風呂では
時速50㌔で走る車から,ずっと顔を出している
ような状態.

露天風呂に10分くらい入っていると,風でちょっと疲れてしまった.

浴場の中に戻って主浴で温まり直してから,風呂を出た.

揺れは少ない・寝台でぐっすり

寝台に戻って、身支度をして寝ることにする.

船の揺れはほとんど無く,すぐに眠りにつけた.

太平洋フェリーでも新日本海フェリーでも,波が穏やかであれば船酔いはほとんど気にならないだろう.ただし,個人差はあるので,酔いやすい人は酔い止めなど持って乗船すると安心だ.

カフェスペースで朝ごはん→洗濯

翌朝はちょっと遅めの8時起床.

今朝の朝食は・・・
前日売店で買ったカップ焼きそば

をカップ麺コーナーでつくり・・・

電波がほとんど入らないフェリー上なので、
カフェスペースにあるTVをみながら食べる.

航行ルートは,苫小牧から敦賀を一直線に結ぶルートなので

陸地から離れていることがほとんど.携帯の電波はほとんど入らない.

カップ焼きそばを食べ終えたら、4Fにある洗面所で歯磨き

洗面所に隣接するランドリースペースで洗濯する.

ここには
200円で4.5kg洗える一般的な洗濯機100円で30分回る乾燥機洗剤自販機が設置されている.

柔軟剤は4Fのインフォメーションカウンターで買うことができる.長旅をしてきた身には,ありがたいランドリー.

洗濯をしている間は寝台で読書.
静かな寝台では読書も捗る.

この日はKindleで森博嗣さんの本を読んでいた.おもしろい.

1時間半ほどで洗濯・乾燥は全部終わった.

 

寝台へ戻ったついでに、昨日気になったフォーワードサロンへ行ってみる.

中へ入ると・・・誰もいない.

雰囲気はめちゃくちゃいい

この日はカーテンが閉められていた.
いつもは開いているんだろうか?よくわからない.

せっかく雰囲気のいいスペースなのに,誰も使っていないのがもったいなく感じた.

レストラン「PROVENCE」でランチ

せっかくなのでお昼はレストランで食べることに.

新日本海フェリー「すずらん」のレストランは

PROVENCE(プロヴァンス)

カフェテリア形式で,工夫の凝らしたメニューが並んでいた.ただ,北海道地震の影響で若干品薄だったのは否めない.営業しているだけありがたいと思わなければ.

震災の影響は大きく残っていた

ブランチ営業なので,

【朝食メニュー】【昼食メニュー】
が両方用意されています。

【昼食メニュー】には,北海道の丼ものやカレー・うどん・ラーメンなど

なんとなく定食っぽいメニューが食べたい気分だったので

朝食メニューで残っていた小鉢などを組み合わせて,こんな感じでとってみた.

メインは小樽名物「なるとの鶏ザンギ

その他の小鉢・ごはん・味噌汁あわせて900円.

充実の昼ごはん.

ザンギはレモンを搾って・・・

肉汁しっかり
外はカリカリ、中はジューシー

う~ん、、うまい!

小樽でなるとのザンギを食べられなかった.フェリー上ではあるけれど,食べられてよかった.

積丹ブルーと神威岬の絶景|札幌~積丹サイクリング【2018北海道自転車旅】

小鉢もちゃんと作られていておいしい.

ごちそうさまでした!

 

ちなみにレストランは,海が一望できるサロンに面していて

おいしい料理を食べながら,海を眺めることができる.

フェリーに乗るなら,一度はレストランでの食事を楽しむのがオススメ.

レストラン横のテラスで昼寝zzz

レストラン横のテラスには

2人掛けサイズのソファが,窓の外が見えるようにずらっと並んでいる.

ごはんを食べた後ここに座ったら
気持ちよくなってぐっすり寝てしまった.

爆睡・・・

時刻は14時過ぎ.

__

起きたときにちょうど姉妹船がすれ違い直前だった.

進行方向左側に姉妹船が見える.

あわてて一眼レフでサロンから撮影するが・・・追い切れず.

135mmフルで追っかけてもこんなに遠くにいた

汽笛を鳴らしたときにはだいぶ向こうまで行ってしまった.残念.

カフェでライスバーガーを食べてみる

レストランの営業時間外にはカフェが営業します.

カフェはメニューが充実していて

たこ焼き・うどん・そば・カレー・ソフトクリーム・ソフトドリンク・チキンナゲット・スパゲティ・生ビール・・・

カフェでごはんを楽しめる充実っぷり.

ただし営業時間はお昼過ぎになるので,そこは注意が必要.

小腹が空いたので,「十勝豚丼ライスバーガー」を注文してみた.

ライスバーガーって食べたことがなくて
ごはんに合うような具材の挟まったハンバーガー・・・?
とか思っていたのだが

ごはんがパンの代わりになっている.こういうものをライスバーガーというらしい.

でも味はちゃんと豚丼の味でおいしかった.

280円のお財布に優しいおやつ.

__ __

カフェスペースでTVを見ながら時間をつぶします。

到着予定は20:30.

この日は敦賀のホテルに泊る予定だったのだが,

何か夕食代わりに食べておかないと
お腹が空きそうだったので

下船準備をして定刻より早く下船

外は暗くなり,能登半島が近づいてきたみたいだ.
もう敦賀はすぐそこ.

苫小牧港出発は定刻より少し遅れていたが,
敦賀港到着は定刻より10分早まることが,船内に案内された.

海が穏やかだったおかげで,航行はごく順調にいったようた.

地震発生後すぐのフェリー.下船口には行列ができていた.

飛行機も鉄道もダメだったので,
結構な人がフェリーに変更したみたいだった.

下船後はフェリーターミナルの前から
敦賀駅前までのシャトルバス(350円)
に乗車.

フェリーターミナルを出てすぐのところにバスが来る

敦賀駅までは10分程度、

敦賀駅前バス停

敦賀駅前にあるビジネスホテル

マンテンホテル敦賀駅前

まで徒歩で移動して,今日の行程おしまい!

長かった北海道からの船旅が終わった.

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まとめ:快適な船旅を楽しめた.

以上、新日本海フェリーの乗船記.

船内は設備が充実していて
あっという間の20時間だった.

太平洋フェリーもいいけれど

新日本海フェリーも快適で楽しい船旅だった.

参考>>>新日本海フェリー「すずらん」船舶紹介

最後までお読みいただきありがとうございました!

【太平洋フェリー乗船記はこちら】

【いざ北の大地へ】太平洋フェリー『きそ』乗船記1日目〜名古屋→仙台〜【2017北海道自転車旅序章】
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仙台港を夕方に出港して、翌日午前に北海道・苫小牧港へ到着するまでの記録です。はじめての北海道がいよいよ近づいてきました。最後までしっかり船旅を楽しんで、はじめての北の大地に想いを馳せました。
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