メリノとグラフェンとが掛け合わされた新素材が実現する高機能を体感!
※本記事は,「Rasical合同会社(以下,ラシカル)」様から,製品を無償で提供いただき,その特徴と使用感をレビューしたタイアップ(PR)記事です。
ラシカルとは?シープブレスとは?
Tシャツについて紹介する前に,プロダクトを提供して頂いたメーカ「ラシカル」の概要および製品に使われている技術について簡単にまとめておく。
そもそも,ラシカルってどういう会社?
ラシカルは,代表の真田さんが,「生きていく意味、やりたいこと」を自問し,「自分の欲しいモノを作る」という信念の下,独力で立ち上げられた会社。
クラウドファンディング「Makuake」を通じて,支援者を1万人以上,支援金を総額7,000万円以上あつめ,製品の出荷を増やし,雑誌やメディアでも取り上げられている,人気・実力急上昇中の新興メーカだ。
(創業ストーリをもっと詳しく知りたい方は,ラシカル物語にて,ラシカルが創業するまで,創業してから現在までの,「熱い物語」を読むことができる)。
そんなラシカルは,製品の販売を通じて,「しわ寄せのない循環型社会の実現」を目指し,
消費者と共に、
社会と未来を変えていく。
Changing society and the future together with consumers.
というスローガンを掲げている。
具体的には,以下
- 最高の体験を作る。(Make The Best Experience.)
- サプライチェーンの透明化。(Transparency of Supply Chain.)
- あなたに合った商品を。(Made for you.)
というミッションの下,
- シンプルに、あなたらしく。(Less Is More. Be Yourself.)
- 生産者であり、消費者に。(Make Prosumer.)
- つくる責任、つかう責任。(Responsible Consumption And Production.)
という価値観をもって,活動しているそうだ。
SDGsや脱炭素化といった,環境価値に対するスローガンは,各所で声高に叫ばれている。一方で,実際にどれくらい実現・実行しているかと問われると,「?」が浮かぶ状況は,まだまだ各所で散見される。これに対してラシカルは,それを第一に掲げて,高性能製品の販売を通じて実行しようとしているブランドだといえる。
たとえば,ミッション2.「サプライチェーンの透明化」について,これから紹介する「コスモウール」と「シープブレス」の生産工程を,YouTube上にて動画で発信している。
最近では,ファストファッションを標榜したメーカが,とにかく低価格でインナーやアウターを販売しているが,それらのサプライチェーンが必ずしも透明化されているかといわれると,決してそうではない。
たとえどんなに素晴らしい製品であっても,どこかで環境に対してしわ寄せがあれば,それは「循環型社会」に対して背を向けていることになると考えられる。
ラシカルのように,率先して製造工程・サプライチェーンを明るくすれば,「製品の性能」だけでなくて,「環境に対して優しい」という付加価値を重視するお客さんも増えていくのだと思う。
ラシカルの卓越した素材技術
ラシカルは,現在(2023年1月)までに,素材を生かして高性能ウェアを中心として,およそ20個の製品を販売している。プロダクトページでは,販売されている製品を一覧でみることができる。どの製品も,上記のpolicyを徹底して考えて,心を込めてつくりあげられているように見える。
それらの製品のなかでも,特にレビューが多いのが,今回紹介する万能シャツ「シープブレス」や万能ジャケット「フェアリーノヴァ2」といった高機能ウェアだ。
パッと見だと,一般的なウェアと大差ないように見えるが…実は相当な実力派。これらのウェアの特徴は,ひとことでいうと,「素材に徹底的にこだわることで,圧倒的な高機能を実現している」点にある。
特に,今回紹介する万能シャツ「シープブレス」では,ラシカルが独自に開発したCosmosWool™という素材が使われている。これにより,後述する「圧倒的な高機能」を実現している。
「シープブレス」のCosmosWool技術
CosmosWool(コスモスウール)は,高品質「メリノウール」に次世代炭素材料「グラフェン」を掛け合わせた素材。
「メリノウール」をつかったインナーは,アウトドアウェアをはじめとして,他のメーカ・ブランドで多く製造・販売されているが,このCosmosWoolでは,「世界最高品質ZQメリノ」が採用され,さらに,「グラフェン」が掛け合わされている。
ZQメリノとは?
ZQメリノとは,「環境保全、動物愛護、社会的義務といった分野において第三者による厳しい認証基準を合格、生産された羊毛原料」だそう。
安いウールでは,羊に対する残虐な行為(ミュールジング:羊のウジ虫の寄生を防ぐため、子羊の臀部(陰部)の皮膚と肉を切り取る行為)が行われていることがあるが,ZQメリノは発足以降これを禁止している(プロダクトページを参考)。
つまり,ZQメリノは,ただのメリノじゃない,ラシカルの理念に沿った環境に配慮したメリノだといえる。
グラフェンとは?
グラフェンとは,鉛筆などに使われている黒鉛(グラファイト)における,炭素が六角形に並んだ(配向した)構造を,一層だけ取り出した,純二次元の素材だ [1]。
2004年にマンチェスター大学のGeimとNovoselovらがスコッチテープを用いて,高配向の熱分解黒鉛(highly-oriented pyrolytic graphite;HOPG)[2]から,真に一層のグラファイトシート(グラフェン)をSiO2膜上に移して物性を計測したところから研究が始まったそうだ [1]。
文献1 奥山直樹:「高配向性黒鉛材料」,炭素,1978巻, 92号,pp. 28-36 (1978) https://doi.org/10.7209/tanso.1978.28
文献2 徳本洋志:「グラフェン総論」,J. Vac. Soc. Jpn.,Vol. 53, No. 2, pp. 3-7 (2010) https://doi.org/10.3131/jvsj2.53.61
グラフェンの発明に対して,Geim博士とNovoselov博士は,2010年にノーベル物理学賞を受賞している(以下参考)(ちなみに,Geim博士は,2000年に「イグ・ノーベル賞」(人を笑わせ、考えさせる科学研究に贈られる賞)も受賞しているそう)。
参考 asahi.com(朝日新聞社):ノーベル物理学賞に英大の2博士 炭素新素材グラフェン – ノーベル賞
グラフェンは,2次元のシート状物質にもかかわらず,100 GPaの強度と,1 TPaの剛性を有している[3]そうで,金属より強く,ダイヤモンドに匹敵する耐久性を有している。
文献3 伊藤明彦, 岡本伸吾:「原子空孔を含むグラフェンとグラファイトの引張りに関する分子動力学シミュレーション」, 日本機械学会論文集A編, 77 巻, 780 号, pp. 1279-1291 (2011)
参考 “頑丈さ”を示す「剛性」と「強度」の違いがわかりますか(2ページ目)|日経クロステック
軽いのに強い素材
つまり,CosmosWoolに配合されている「グラフェン」は,軽いのに強い高性能素材であるといえるのだ。プロダクトページの開発ストーリーにもあるように,グラフェンの配合にいたるまでは,糸工場との商談,1年以上の模索を経ているそう。元からある素材をただ単に使ったのではなく,求める理想像を徹底して追い求めた末,生まれた独自素材といえる。
この素材により,これにより,通常のウールより,保温・通気性・耐久性等を増し,1年中快適に着られるインナーが実現された。
CosmosWoolが実現する高機能
CosmosWool™で作られた「シープブレス(Sheep Breath)」の特徴は,抗菌消臭力・高い通気性だ。
Sheep Breath(直訳すると,羊の呼吸)という製品名のように,羊毛(ウール)が呼吸するように通気性が高く,「数日間着ても臭わない」Tシャツになっている。
具体的には,以下の高機能が実現されている。
- 高い防臭性
=バクテリア増殖・モラクセラ菌を抑制 - 通気性が高い
=ポリエステルの30倍放熱,3時間で速乾 - 肌に優しい
=チクチク・帯電しない,天然伸縮で運動にもOK - 体温調整機能
=夏涼しく冬温かい,汗冷えなし - 高い耐久性
=耐摩耗,ヘタリにくい,洗濯が少なくてもOK - 高い利便性
=ネック強化縫製,長袖は指穴付き
このなかでも特に素晴らしいと感じた特徴が,「1.高い防臭性」,「4.体温調整機能」と「5.高い耐久性」の3つだ。
体温調整機能は,「温かい」もしくは「涼しい」のどちらかを実現するのではなく,両方もれなく実現してくれる。これによって,冬と夏それぞれでインナーを用意する必要がなくなり,1枚だけでオールシーズン過ごせるようになるわけだ。
ここに,高い耐久性が加わることで,オールシーズンの使用にも耐えうるようになっている。
しかも,防臭性が高いので,洗濯は数日にいっぺんでもよい。つまり,洗濯の頻度が減らせるうえ,耐久性も高いので,ふつうのインナーより,頻繁に,長く使えるといえる。長く製品を使えれば,素材の無駄がないし,買い替えの手間・時間・お金を省くことができる。ただ単に機能が高いだけでなく,あらゆる用途で長く使える可能性を持っている,それがシープブレスの長所だと思った。
ラシカル シープブレス レビュー(冬季)
今回,シープブレスの長袖Tシャツ(Lサイズ)を,2週間ほど着用してみた。
着用時期・シーン
着用時期は,1月中旬から下旬にかけての時期。二十四節気「大寒」をふくむ,1年でもっとも寒い時期だ。特に,この時期後半にあたる1月23日からの1週間は,数年に一度の大寒波がやってきた時期。名古屋市でも,最低気温が氷点下まで下がり,日中も5度未満と,猛烈に寒かった。
着用シーンは,下宿から仕事場(研究室)までの,10分程度での徒歩の通勤,暖房の効いた研究室および下宿,ちょっと肌寒い大学の実験室,週末の移動で乗った地下鉄など…つまり,東海地方太平洋側に住む一般的な大学院生が,ごく一般的に暮らすシーンの一通りを,「シープブレス」を着てすごしてみた。
「ブルッ」と肌寒い感じがほとんどない
寒い寒いこの時期,暖房の効いている部屋から外へ出たとき,「ブルッ」とくるような肌寒い感じがすることが多々ある。これは,保温性の高いヒートテックなどのインナーを着ていても起きることだ。
一方,「シープブレス」を着用していると,この「ブルッ」と肌寒い感じがほとんどないことに気付いた。これは,メリノ×グラフェンによって,体温が一定に保たれているからだろう。おかげで,屋内と屋外との出入りに,億劫さを感じることが少なくなった。
これは,たとえば朝起きて,ゴミ出しのために外へ出るときも同じだ。日の出直後の,1日で一番寒い時間に外へ出ても,背筋を走るような冷えた感じがしない。身体の熱が保持されているように感じられた。
連日の着用でもたしかに臭わない
そんなわけで,シープブレスは非常に快適だったので,いつもだったら1日で洗濯カゴへ入れてしまうところを,2日3日と続けて着用してみた。
ふつうのインナーを2,3日続けて着ることはほとんどないから,比較対象が無いのが残念だけど,少なくともシープブレスは,3日目着用し続けても,ほとんど臭いを発しなかった。
もちろん,この間,激しい運動をして汗をかくような場面が無かったから,というのもあるだろうけど,それにしてもこれだけにおいがないんだったら,2泊3日の旅行はこれ一枚で,みたいな使い方もできると思った。
臭いがしないのだったら,洗濯回数が少なくて済む。そうすると,水や洗剤の量も減らせる。結果的に,環境負荷を下げられるというわけだ。時代の要請にもあっている。
地味に嬉しい指穴
上記のように,連日の着用もやってみたので,当然,シープブレスをパジャマの下に着ることもあった。
寝る前に読書をするとき,パジャマの袖が緩いせいで,
ふつうの下着だと袖がずるっと下がって,寒さを感じることがあった。
一方,シープブレスには,親指を通せる穴がある。
おかげで,この寝る前の読書も,快適だった。身体が変に冷えることがないおかげで,速やかに入眠できるようにもなった。
運動シーンでも使える
シープブレスは,汗をかく運動シーンでも使えるようなので,実際にランニングでも使ってみた。
走った時間は,日没後の夕方18時ごろ。気温は1桁。さすがにシープブレス1枚だと防風できないので,モンベルのウインドブレーカを着用した。
いつもは,サイクリング用(5℃対応)の冬インナーを着用して走るのだけど,シープブレスはそれと遜色ないくらい快適だった。いやむしろ,走り出しから体温が一定に保たれていて,身体があたたまっていないときの寒さがないので,いつもの冬インナーよりも快適だったかもしれない。
走り終わったあとの汗冷えもほとんどない。これは,高い透湿性と保温性のおかげだろう。
このような形で,軽いランニングくらいであれば,シープブレスを十分に使うことができた。
ここが惜しい!
以上のようにシープブレスを着用してみて,性能に関してはほとんど文句のつけようがない。
惜しいところがあるとすれば,以下の2点くらいだ。
- 着丈がちょっと短い(袖丈/着丈比が大きい)
- ほかの色の展開は,いまのところない(糸から生地を生産するため。詳しい理由は以下)
1点目について。今回は,174cmでLサイズということで,ゆったり目に着られる感じだった。たしかに,袖丈についてはかなりゆとりがあって,指穴も余裕で使えるくらいだった。一方で,着丈については,自分の体形だとちょっと足りない感じだった。背伸びをしたりすると,ボトムスのウエストから出てきてしまう。寒がりなので,冬のインナーはもうちょっと着丈が長い方がありがたいと思った。
2点目について。現状では,シープブレスは1色展開のみ。夏場にカッターシャツなどの下に着用するときは,白や薄い色があった方がいいと思うのだけど,今のところは以下のような理由から,グレー1色のみとなっている。
生産パートナー
シープブレスの生産は、欧米諸国から注文を受けているウール専門の糸工場、縫製工場と提携して、企画・試作・製品化しています。
大手アウトドア・スポーツメーカーからも発注を受けており、製品のクオリティは確かですが、糸から生地製造するため、Tシャツに換算すると約7000枚の生産量が必要になります。そのため今回は1色のみの展開とさせて頂きます。
https://www.rasical.com/products/sheepbreath-tshirt-cosmoswool
ただ,上記のような「惜しい」ポイントについては,個人差が大きいところ。それを差し引けば,値段に見合った(値段以上?)の性能だといえる。
あと,これは「惜しい」というよりは「要望」に近いのだが,パンツ・ボトムスの下に履けるタイツのようなものがあると嬉しいと思った。さっきも書いたが,自分は寒がりで,冬場はヒートテックタイツをボトムスの下に履いている。シープブレスが非常によかったので,これのタイツ版みたいな製品があったら,ぜひ着用してみたいと思う。
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以上,「ラシカル」様から無償提供いただいた,環境にやさしい高性能インナー「シープブレス」Tシャツのレビューを書いてきた。数日着ても,臭わない。1年中着まわせて環境にも優しい,自分の生活と地球の未来を変えられるTシャツだといえる。
ふだん使いはもちろん,泊りがけの旅行なんかでは,荷物を減らすのにも活躍しそう。今度の旅行で使ってみよう。
同様に,「シープブレス」のソックスとボクサーパンツもご提供いただいた。時間を作ってレビューを投稿する予定なので,乞うご期待。
(2023.2.4追記)投稿しました。
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(おわり)